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空飛ぶエロ女  作者: 中田純
4/4

第4話:単純に変態でした。

ここ最近、毎日のように学校で浮いてしまっていた。


もちろん、物理的に。


でも今日は久々に浮かなかった。凄く気分がいい。



なんせ学校で浮くと大変なのだ。

授業中なら机にしがみつき、平然としていなければならない。


これは非常に筋肉を使う。


ちなみに私の机の中には米が入っており、

重さ増強で一緒に浮いていかないようになっている。


授業中以外ならお察しの通りだ。

浮き始めた瞬間大急ぎで周りの重そうなモノをつかむ。


でも今日は浮かなかった!

私はスキップで家路についていた。




家の扉を開けると

賑やかな声が聞こえてきた。


どうやら弟のタケが友達を呼んだようである。


「おっタケ、お友達ー??」


そう言いながらリビングを覗くと、タケと2人の女の子がゲームをしていた。


「あー!変態!!」


私を見るなり女の子の1人が叫んだ。


あれ・・・この声どこかで・・・?



そうか分かった。

道端で飛びそうになったときに

咄嗟につかんだあの2人だ。


「あーっ、あの時の子たちかぁ・・・。


ご、ごめんねぇ、でも変態じゃないんだよ・・・」


凄く情けない返しをしてしまった。

高校生が小学生相手にこんな答え方を・・・。完全に油断してた。


完全無視でゲームをするタケを横目に

そそくさと自分の部屋へ向かった。


精神のダメージはそれなりに大きかった。



部屋でいじけて寝ていると

いつの間にか目の前に天井が迫っていた。


寝てる間に「その時」がきてしまったのだ。


私は大体1日1回は体が浮き上がる。

学校で浮かなかった分の借金を今返済しているのだ。


私は別に地上に戻ろうとは思わなかった。

天井に背を向ければ寝てる時と変わらない。


だから身を翻し床の方を見たそのとき、2人の女児が視界に入った。

先ほどの2人だ。


1人はピンク色の服にツインテールで、驚いたように私を見上げている。


もう1人はひらひらとした服を着ていて、髪は肩くらいあるのに結んでいなかった。

こちらは私に気付き、焦ったような様子だ。



数秒の沈黙があった。


「え、えっと・・・」


ひらひら服の方が焦りつつ言葉を絞り出した。


「あーごめんね、ちょっと引っ張って貰っていい?」


2人に引っ張って貰い、私は地上へと帰還した。


2人で一生懸命私の手を引っ張ってくれた。



――私は思い出した。あの道端での感覚を。

あの時も同じときめきを感じた。


触られるだけで脳がとろけそうになる。



私は確信した。自分は女児が大好きだ。

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