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プロローグ
はじめまちて。
備えあれば憂い無しってね…
軈てここに綴る全ての魔法演算が
血の盟約に従い構築されるだろう─
引き金は彼の命だ…。
この世のものによって解読することは出来ない…
君はただ、発動させるだけだ…。
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0.プロローグ
私は追われている…
人はそれを『死』と呼ぶのだろう…
心臓の鼓動が昂り、冷たい空気が体を纏い硬直する…。
叫び声の様な幻聴が頭の中に流れ込む…。
痺れて体中が痒い…。
私は死を予兆した…。
日頃の不摂生が祟ったのだろうか…。
そのとき、突然謎の光が私の前に現れた…
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私は君を救いに来たんだ…
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─誰だ…?
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君は神を信じるかい?
きっと君にとっての神だよ…
ほら…祝福を受け取るといい…
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受け答える間も無く
視界は暗転した──
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次に目を開くと私は無機質の機械に囲まれた病室に居た…
『体調はいかがですか?』
錆び付いた薄紅色の少女型ロボットが私の顔を覗き込む様にして無機質に微笑んでいた。
はじめまちた。