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こんにゃくとからしとネコ型のあれ

 私はバスルームから部屋に戻り一部始終を見ていた。


 「渡辺さんが捕まっちゃった。どうしよう。私に何かできることはないの?」

 「あるよ。ちょうど、アイテムをあげられるタイミングだ」

 「じゃあ、とにかくアイテムをあげないと」

 「OK~この中から選んでね」


 三つの選択肢と説明が宙空の映像に浮かび上がる。


源氏の小手:防御力を高める。壊れることは決してない。

なまくら:切れ味の全くない剣。

こんにゃく:中までたっぷり出汁が染みたこんにゃく。日本の味。特殊効果あり。


 ん?また、この選択肢か。でも、ちょっと違うな。こんにゃくに出汁がさっきよりしみ込んでいる。なにこれ?それに、特殊効果って、まさか……


 「あのさ…このこんにゃくってまさか」

 「……」

 「猫型のあれの…」

 「……」

 「あの……」

 「言葉が通じないって不便だよね…」

 「ということはやっぱり?」

 「……」 


 自称AIの方をちょっとジト目で見てみる。ぬいぐるみだから、反応がわからない。まあ、いいか。このこんにゃくはたぶんアレだ。そして、もしあれだとすれば。今の渡辺さんにとって何よりの僥倖となるはずだ。


 「じゃあ、こんにゃくで…」

 「OK。じゃあ、送っておくけど、辛子とわりばしはつける?」

 「渡辺さんの好みは知らないけど、一応、つけてあげて…」

 「OK。OK。ラジャー了解~」


 これで、少しは状況がよくなるはずだ。でも、ちょっと聞いておかないといけないことができたな。

 

 「あげられるアイテムの種類は増えないの?」

 「増えるよ。一定の条件を満たせばね。例えば、ドラゴンを倒せば、竜騎士の盾があげられるようになるとかね」

 「なるほど」

 「あげられるアイテムに関しては、この部屋の中をいろいろと探すといいよ。あげられるアイテムを象徴するオブジェクトが部屋中にあるからさ。さっきの竜騎士の盾なら、そこの棚のフィギュアが持っている盾がそうだよ。縦の裏に条件が書いてある」


 要するに、この部屋中にアイテムの解放条件とかのヒントがあるってわけか。

 あとで探しておこう。

 









 

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