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8話「決闘 後編」

 「属性スキル……………発動」


 この言葉を放ったハヤトの周りに風が吹き始め、そのままハヤトの身体は空に浮き始めた。

その姿を見たアキラは驚愕をする。


 「そんな………属性スキルは高ランク武器しか使えないはずなのに」


 「ハヤト様がお使いになる武器です。今回、属性スキルを搭載させていただきました。」


 「あんたのせいか!!」


 審判している社長がドヤ顔しながら、暴露したのでアキラがツッコミを入れる。


 本来なら、高ランク武器にしか属性スキルを付けてはいけないはずなのに、社長特権で低ランク武器に属性スキルを付けるなんてどんだけハヤトのことを慕ってんだよ!!とアキラは思った。


 「しかも、属性スキルは『飛翔』ですか………。ハヤト様にピッタリなスキルですね」


 属性スキル『飛翔』は、言葉通り風の力を利用して一時的に空を飛ぶことが出来る能力だ。速さを武器とするハヤトにはとても相性が良いスキルだ。この男、運が良すぎる。


 ちなみに、今は慣れたのかスムーズにハヤトは空を飛んで楽しんでいた。8の字に沿ってビュンビュン飛んでいる


 「うひょー、たのすぃー」


 「決闘の途中でしょうが!!」


 アキラはユニコーンランスをハヤトに向かって突き出した。すると、ユニコーンランスの刃先から衝撃波が生じ、ハヤトに直行した。


 「うお!?」


 ハヤトは反射的な動きで衝撃波を回避した。外れた衝撃波はそのまま広場の壁に直撃し、貫いた。ようやく、ハヤトはアキラの方に目を向け少し怒ったように


 「おいおい、アキラさん。いくら人類が抱いている夢を俺が叶えたからってあんな攻撃しちゃダメでしょ」


 「別に嫉妬なんてしてないわよ。ハヤトくんが今は決闘中っていうのを忘れてたからよ」


 「あ、今決闘中だったんだ」


 「いや、リアルで忘れてたのかい!!」


 誘った本人が、忘れてしまうという異例の事態に陥ったが、ハヤトが空に浮きながらライトソードαを構えたので、アキラもユニコーンランスを構え戦闘態勢に入る。


 ハヤトはアキラと違ってダメージも受けてるし、体力をごっそりと使う属性スキルを発動しているので、ハヤトが倒れるのは時間の問題だ。

しかし、非常識の行動しかしかいハヤトは次に何をしでかすか分からない。だから、ここで追い討ちをかけて勝利を掴む、とアキラは決心し、先に能動に出た。


 「はぁ!!」


 空に浮いているハヤトに向かって、今度は何回も突き出し、たくさんの衝撃波を放った。


 「もう、その技は見切ったよ!!」


 ニヤッとハヤトは笑いながら衝撃波を避けながらアキラに猛スピードで接近。

しかし、アキラはそれを分かっていたかのようにユニコーンランスを構い直し、属性スキルを発動させる。


 すると、地面から何個かの大きい氷壁が生じ、ハヤトの動きを鈍らせた。アキラはそれを見逃さず、接近し、ジャンプしてハヤトに向かってユニコーンランスを突き出す。しかし、ハヤトも負けずとランスソードαでアキラの攻撃を弾いた。


 そのまま、2人は落下しながらも攻撃をし続け、地面に到着した直後、互いに距離をとる。


 ハヤトもアキラもぜぇぜぇと声を荒く出しながら武器を構え合う。2人の体力はほぼ限界に近づいてたが、動きを止めることはなかった。

それは相手に負けたくないという気持ちなのか冒険者としての意地なのか、社長は分からなかったが、真剣な表情をして、この戦いを見届けようとしていた。


 「やっぱり…………あなたの実力は本物………。Sランクに来るべきよ………」


 「絶対に………嫌だね……。俺は…………永遠のFランク冒険者だから………」


 「だったら………私が勝つまでよ!!」


 そう言って、アキラは歯を食いしばりながら、3回目の属性スキルを発動する準備に取り掛かる。今のアキラの実力で属性スキルを使用できるのは3回まで。もし、3回目を発動した場合、アキラは行動不可能になる。しかし、その前にハヤトを戦闘不可能にしてしまえばこの決闘(デュエル)はアキラの勝ちとなるので、アキラは何も余計なことを考えず発動することを決意した。


 属性スキルの力を溜めているアキラの背後に氷の結晶を纏う1頭のユニコーンの幻がふわぁ、と出現した。




 ーーーー絶対に、君をSランクに昇格させる!!永遠のFランクなんてさせない!!




 そして、アキラは大声で


 「いけぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!!」


 と叫びながらユニコーンランスを突き出す。すると幻のユニコーンが鳴き声をあげながらハヤトに向かって凄い勢いで突進した。



 ハヤトはライトソードαを構えガード態勢に入りながら、ユニコーンの直撃を受け止める。


 「ぐぬぬ!!」


 しかし、ユニコーンの力の豊富の方が勝っており、そのまま押されてしまい、広場の壁にそのまま吹っ飛ばされた。


 ユニコーンの幻が消え、アキラがハヤトの様子を伺うと、ハヤトは意識は微かにあるが、ほぼ戦闘は不可能な状態になっていた。




 ハヤトに勝った…………。これで、彼をSランク冒険者にすることが出来る………




 「やったぁーーーーーーーー!!」



 アキラは嬉しさのあまり、歓喜をあげた。

しかし、これが油断していた故、



 一一一一ガシン…………



 「え??」



 ハヤトの方から何か物凄いスピードで飛んできて、アキラの手元に当たる。その衝撃によってアキラは握っていたユニコーンランスを離してしまい、そのまま地面に落としてしまった。


 「まさか…………」


 シュルシュルと回転し、音を立てながら、飛んできた何かは宙でブーメランみたいにハヤトの方に戻って行った。飛んできた何か…………それは



 ライトソードαだった。ハヤトは「へへ」と微かな笑みをしながら、ライトソードαをキャッチし、上にあげた。



 「武器を手放したことにより、この決闘(デュエル)ハヤト様の勝利です!!」



 「そんなぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!」



 審判である社長がニコッと笑いながら、勝敗の言葉を叫ぶと、アキラは半泣きになりながら悲しみの声をあげた。

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