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いるのが当たり前になっていた。

今月はしばらくきつかった。

半年前の就職失敗から、やっと立ち直ったという思いがあったかと思えば、

次の日にはまたなんとなしに憂鬱になる、なんてことを繰り返しながら

少しずつ、ましになった。

ましになっていったのは、

多分、自分の今おかれている環境が恵まれているからだと思う。

この四月、一番きつかったのは彼氏の対応だった。


彼氏は、私がつらい、と言った時、

あんまりその状況を把握してくれてなかった。

それよりも向こうで皆と遊ぶほうに夢中だった。


忙しくとも、しんどくとも友達と遊ぶことには精をだし、

いやがりもせず進んで時間を割くのに、


私のことには、自ら割いてはくれなかった。

私に言われてしかたなく、というか、


彼としては余分のところを私に当ててたんだろう。


女友達の相談に夜中まで乗り、

その子たちのために朝までカラオケして、


そのほかにも飲み会を沢山入れて、


私には、朝早いから、夜遅くの電話は困るといった。


夜遅くにしか帰らないくせに。


今日はカラオケ、明日なら話せる、そう言っておきながら、

いざその日になると、明日そのこたちと遊びに行くから朝早い、と。


私は彼に何度言っただろう。

最近調子が悪いのだ、と。

彼は何にも聞いてなかったのだ。


他の子のためには動くのに、

調子の悪い私のためには動いてくれないのだ。


つらかったから、もう耐えられないと思った。

だから、別れを切り出した。

相手への気持ちを冷ますために、何度も自分に言い聞かせた。


メール、電話ともに着信拒否にした。


ほんの少し、望みもかけていたかもしれない。

これで、ことの重大さに気がついてくれるかもしれない、と。


彼が相談に乗ってあげていた子はその時こういったらしい。

「私、あなたのこと結構好きなんですよ。」

「貴方が二人いればいいのに」


そして、私の着信拒否に対して、

「わがままを言っている、すぐに連絡をとろうとしたら、また同じ手を使うから、3日ぐらいはあけた方がいい。」


そして、ブログに、

私が相手を振り回している。

今の自分のようにもっと冷静になってくれたら、と。


昔、自分が苦しんだ恋愛の相手が、今目の前で着信拒否に苦しむ、私の彼氏のようであったなら。


できるなら、電話越しの私の変わりに自分がなってあげたい、と。



私にはこう読めた。

「わたしなら、この人をこんなにも苦しめないのに」


ふざけるな!

今まで、何らかの時にはすぐに彼氏と会えるような恋愛をしてたあんたに、

いざという時にもそう簡単には会えない遠恋のつらさがわかるのか。

私の置かれている状況も知らずに、何を言う。

彼は、あんたらと遊ぶのに夢中で私の「精神的にまいってる」状況に気付いてくれなかった。

別にこれは貴方のせいでもないし、彼氏自身の責任やけど、


何故に私が貴方にそんなことを言われなくてはならないのか?



彼氏とやっと話が通じた時、

彼は言った。

「いるのが当たり前になっていた」


当たり前になって、多少扱いがぞんざいになってもかまわない。

でも、数週間にわたって、素直に口に出していたSOSには気付いてもらいたかった。。

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