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洋上のアルス・マグナ  作者: kitaro-
第五章:アルス・マグナが創りしもの
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第五章:アルス・マグナが創りしもの――12


          ◇  ◇  ◇


 ――無駄なことだ――。


 ウロボロスの感想は、その一言に尽きる。


 水使いのアデプトが声を掛けたのは、錬金領土の住民だ。

 彼らは、ホムンクルスとただの人間。錬金術は扱えるようだが、その威力はアデプトのそれには遠く及ばないだろう。


 その、恐るるに足らない錬金術を、恐れる理由がどこにあるのか? 能力器官の一つを潰したくらいで何になるのか?


 たとえ、こちらの手札を一つ落とそうと、それでもまだ一九九九九もの――


 ……そこで思った。


 思いは、二つの疑問で、


 ――何故、無駄と分かっていながら、たった一つの能力器官を破壊した――?

 そして、

 ――彼奴らは、どうやってここまで来た――?


 このモニタールームは、厳重なセキュリティに守られている。

 その内、三つはこちらのレーザーが破壊したのだが、それでも一つ、段に仕掛けられた電子錠があった筈だ。


 つまり、問二の答えは、


 ――彼奴らは、発電系。それも、システム関連の錬金術の使い手――。


 ならば、問一の答えは簡単だ。

 彼らは、己の能力をこちらに通すために、全力で一つの能力器官を破壊した。


 最後の疑問は、


 ――彼奴らは、何を狙っている――?


 問三の解答は一瞬だ。

 気付き、ウロボロスは地を蹴った。


「貴様ら! 我の〝真理節〟を狙っているのかっ!!」


 ミオスタチン遺伝子を不活性にし、筋肉肥大となった、超人の脚力で。

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