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作者: 瀬川潮

 初めて住む大阪の、雨のしとしと降る日だった。

「おやおや〜ん、今日は雨やね。ということは全品1%オフやね」

 そんな看板の立つ居酒屋を見掛けた。大阪の店ってセコいなぁと感じ、故郷の彼女と電話で話して笑った。

 3日後。

「おやおや〜ん、今日も雨やね。ということは全品3%オフやね」

 何とその居酒屋、そんな看板に変わっていた。あの日から3日連続で雨の日だった。大阪の店って細かいなぁと思い故郷の彼女にメールした。


 そして、3カ月と数日後。

「おやおや〜ん、今日も雨やね。ということは全品100%オフやね」

 そんな看板を例の居酒屋の店頭で見掛けた。あの日から100日雨が続いている。

 もちろん、店は1カ月も前に畳んでしまっている。

 以前ならこれが大阪かと驚くが、すでに私もこの街に馴染んでいるので特に何も思わない。

 故郷の彼女とは音信不通である。しとしとと、100日目の雨。

 見上げた空一面にはびこる雨雲の底がいまだ、黒くて重い。



   おしまい

 ふらっと、瀨川です。


 他サイトのタイトル企画に出店した旧作品です。瀨川潮♭名義。

 大阪に遊びに行ったときに見たんです。

「はは〜ん、今日は雨以下略」

 な看板を出してる居酒屋。そのセンスに愕然としました。ただし、雨の日が続くと割引が増えるとかどうとかは知りません。一日滞在だったし〜。

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