あとがき
※ネタバレがありますので、お嫌な方は本編を読み終わってからお読みください。
4+1thronesは昔友人にリクエストされて書いたものに加筆修正をしただけのものです。昔と言ってもまぁ、書き始めたのは中学三年生の冬でしたが。とにかく、part1から書き始め、高校生になった頃にはpart3の途中まで終わっていました。受験勉強の合間合間に書いていたのでしょうね。part4は結構早くに書き終わり、『始まったときから死んでるお兄ちゃん達も書いてあげなきゃなー』とか言ってpart0を書き始めたら大惨事になりました。書き終わったのは高校二年生の春です。
なんでこんな話書いたのって責めるがごとく言われるんですが、真面目に答えれば『リクエストされたから』なんですよね、ハイ。確かに友人とバッドエンドを企てたり考えたりしていましたけれども。別に、可愛いキャラクター達をいじめたかったとかストレス発散とかではありません。
うーん、何について書こう。クロッカスの花言葉は『永遠に変わらない』です。皮肉。
本編について語ることと言えば……何でしょうね。お気に入りって言うんですかね、純粋に好きなキャラクターはヴェルデとロートです。特に書きやすかったのは二人ですね。竜の国のお話はヴェルデから広がったようなものなので。ロートは書いていて感情移入しやすかったというか、一番共感できました。みんな好きなんですけど。好きすぎて、こんなバッドエンドを考えた罪悪感に苛まれたりもしました。
ロートとブラウは別に近親相姦とか同性愛的な関係ではなく、れっきとした兄弟愛です。少なくとも彼ら自身と私からすれば兄弟愛のつもりです。
あ、part4はおまけ程度に軽く読み流して頂ければ幸いです。気付いた方がいらっしゃったならそれはもう感激なのですが、カヌエとエリスを乗せてくれた一ノ瀬緋刀くんは、『飲み込んだ言葉、それは』に出てきた夢治くんの上司です。これから夢治くん達がいる秋津洲に帰ります。あと、カヌエが尊敬しているランドルフ・ワーナーは、『仮面の下の毒薬』の最後に出てきて、且つ初恋にさよならして青春してた主人公です。仮面の下の毒薬でやったように隊長を次々殺していって騎士団を乗っ取って国に反旗を翻したランドルフは歴史に名を刻みました。この竜の国の悲劇のお話から千年前のお話です。
ところで、批評会で『ブラウが生き残ってヴェルデとノワールが死んだ辺りで出てきて王竜になる』『ロートが生き残ってブラウのふりをしていて、ヴェルデもノワールも死んだ辺りで出てきて王竜になる』というパターンを言われたのですが、それは面白いと思いました。こういうバッドエンドは、ifのお話を考えるのが楽しいですよね。このお話のキャラクター達は、後述のハッピーエンドにたどり着くまで、今回を併せて五回の悲劇を繰り返しています。仕組みなどについて詳しく説明すると長くなっちゃうので語れませんが、最近よく見かける、時間軸だとかループのパターンですね。五兄妹各キャラクターがバッドエンドの主犯・要因になり、悲劇を五回繰り返した後にハッピーエンドに繋がります。今回のヴェルデ主犯の悲劇は一回目ですね。五回目はブラウ主犯です。いつか全部書いてみたいですけど、私が病みそうですね……。バッドエンドをかくだけで罪悪感で何も出来なくなるこの豆腐メンタルをどうにかしたいです。
六回目のお話であるハッピーエンドでは、ヴェルデがいくらか素直で、ブラウがロートの従者としてではなく弟として生きています。みんなの前でロートを兄さんと呼べるブラウをかけるだけで幸せです。
あ、名前の由来なんですが。ロートが赤(独)、ブラウが青(独)、ヴィオレットが紫(独)、ヴェルデが緑(西)、アスルが青(西)、ノワールが黒(仏)、アマリィジュが黄(西)ですね。ヘリオトロープは血石(ブラッドストーン。天然石の一つですね)で、スミュルナはギリシア神話のお父さんに恋してしまった娘の名前だそうです。エイジの漢字表記は言問木衛志で、リュネットウは眼鏡(仏)です。カスカヌエセスはくるみ割り(西)、ブランカは白(西)です。名前に意味を込めるのが好きなのですが、彼らは自分にしては言語も統一していないし珍しく殆ど適当です。国名は天然石から持ってきていて、チャロアイトは人生の転機に、インジェリットもといエンジェライトは願いを叶えたいときに持っているといい石らしいです。
グダグダ語りました。批評・感想を下さった方、そしてここまで読んで下さった方、ありがとうございました!
キャラクター・ストーリー元ネタ提供感謝!
芙愛ちゃん→スミュルナちゃん、ノワール




