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episode13-人生で一番泣いた日-

 ジュンはいつも通りの高校生活を過ごしていた・・・。アメリカン・ロック部も学校祭の「ONステ」とサマーライブに向けていつも通りの練習が続いていたが・・・ジュンは少し何かの異変に気が付き始める・・・。

※今回はユリの視点で話が進んでいくことがあります。

-登場人物-

百合咲友里ゆりざきゆり

真田純さなだじゅん

坂本連さかもとれん

井上理子いのうえさとこ

中島優なかじまゆう

小林こばやし先生

鎌田かまだ先生

episode13-人生で一番泣いた日-

2011年6月13日 月曜日

-山野高校・廊下-

 今日はバス遠足から帰ってきた翌週である。午前は普通の授業があり。午後からは健康診断があった。

ユリ:ふぅ~・・・健康診断終わったね。

ジュン:そうだな!俺は全部健康だったぜ!

レン:お前は馬鹿みたいに健康だよな・・・俺は視力以外はいいぞ。

サトコ:ウチは背があまり伸びなかったのが悔しいけど・・・それ以外は完璧やで!

小林:ちょっと・・・ユリちゃんいいかしら・・・?

ユリ:はい・・・いいですよ。

 ユリは保険室担当の小林こばやし先生の後をついて行った。

ジュン:ん?

レン:何だったんだろうな?

サトコ:なんやろ・・・?

 俺たちはそのままユウにバス遠足のお土産を渡しに部室へと向かった。

-山野高校・保健室-

 今さらですが私の自己紹介をします。私の名前は百合咲友里ゆりざきゆりです。1994年生まれで、誕生日は6月8日です。つい、この前に17歳になりました。血液型はB型で身長は165cmと・・・女子の中では高い方です。昔ピアノを習っていたことがあり、その影響でアメリカン・ロック部ではキーボードを担当することになりました。ちなみにジュンとは幼馴染です。

ユリ:何の御用事ですか?

 先生は厳しい表情で突然こう言ってきました。

小林:ユリちゃん・・・お父さんか・・・お母さんは今どこにいるの・・・?

ユリ:今はどちらとも仕事の出張で・・・北海道にはいません。

小林:そうなの・・・じゃあ今すぐに病院に向かってちょうだい・・・。

ユリ:えっ・・・どこかおかしい所でも・・・。

小林:・・・話は先生から聞いてね・・・。

ユリ:はい・・・。

 そのまま私は高校を出て・・・急いで病院へと向かった。私はその時ふと嫌な予感がした・・・まだ病院で診察を受けた方がいいと言われるならまだしも・・・わざわざ親の事も聞かれるなんて・・・普通はないよね・・・。

-山の病院・ロビー-

ユリ:着いた~。

 病院についてすぐに廊下の奥から先生が向かってきた・・・。

鎌田:君がユリさんかい・・・?

 その病院の先生は鎌田先生。私のクラスにいる鎌田佳津のお父さんです。

ユリ:はい・・・そうですけど。

 そう言ったら・・・先生の表情が一気に暗くなったのがはっきりと分かった。

鎌田:・・・まあいい・・・早く診察室に入るんだ・・・。まだ決まったわけじゃないしな・・・。

ユリ:はい・・・?

 そうして私は診察室に入って、色々な検査をされた・・・血を抜かれたり・・・CTスキャンにかけられたり・・・よくわからない薬を注射されたり・・・それ以外にもいろいろと・・・。結局全部終わったのは夜の7時になった。

-山の病院・診察室1-

 色々な検査が終わった私に暗い表情の先生が言ってきた・・・。

鎌田:親御さんは今は、北海道にいないんだよね・・・。

ユリ:はいそうです・・・。

 私は明らかにおかしいことを感じて、思いっ切って訊いてみた・・・。

ユリ:先生・・・私って何の病気なんですか・・・?

鎌田:・・・・・。

 しばらく無言だった先生が小声で言った・・・。

鎌田:仕方がない・・・黙っていても患者の身のためにもならないからな・・・。

 そう言って先生はこう告げた・・・。

鎌田:ユリさん・・・あなたは実はね・・・。

30分後

-山の病院前-

ユリ:・・・・・。

 私はキレイな星が広がる空をずっと眺めていた・・・頭の中は真っ白になっていた・・・。

ユリ:残り1年って・・・そんなバカな・・・。

 そう・・・今日は私が残り1年しか生きれないと言われた日・・・。何もしないで放っておくと半年・・・薬を服用してても・・・もって1年だそうで・・・18度目の誕生日を迎えられないかもしれないということが宣告されました・・・。なんだか頭の中が真っ白になっていて、何も考えられないような状況になりました・・・。翌日、私は学校を休みました・・・。

2011年6月14日 火曜日

-山野高校・2年1組-

ジュン:そう言えば今日はユリが休みだな・・・。

 今はちょうど1時間目の授業が終わったところだ。

レン:風邪だっけ・・・?

サトコ:大丈夫かいな・・・?

 そんな感じの話をしていたら休み時間が終わって、2時間目の授業が始まった。

その夜

-真田家・ジュンの部屋-

ジュン:大丈夫か・・・ユリ・・・?携帯に電話してみるか・・・。

 俺は自分の携帯からユリの携帯に電話をかけた。

プルルルル・・・

ジュン:でないか・・・。じゃあ家電にかけてみるか・・・。

俺はユリの家に電話をかけた。

ジュン:・・・・・ん?留守か・・・?おかしいな・・・学校休んでいるんだから家にいるはずなんだがな・・・。

 俺は少しだが・・・嫌な予感がしたような気がした・・・。

-百合咲家・ユリの部屋-

プルルルル・・・

家電の着信音の音がした・・・でも私は電話に出る気にはとてもなれなかった・・・。

ユリ:誰・・・こんな時間に電話かけてくるなんて・・・。

プルルルル・・・

ユリ:もう何・・・私なんかに関わらないでよ・・・。

 その後2日間ユリは学校を休んだ・・・そして金曜日になって久しぶりにユリが学校に来た・・・。

2011年6月17日 金曜日

矢島:それでは、朝のSHRを終わります。

 朝のSHRが終わって、俺は真っ先にユリのもとへと向かった。

ジュン:ユリ!大丈夫か?

ユリ:ううん・・・まあね・・・。

ジュン:心配したんだぞ!これから学校祭もあるしさ!

レン:サマーライブだってあるしな。

サトコ:カウントダウン・ライブもあるし!

ユリ:ううん・・・ごめんね・・・もう大丈夫だから。

ジュン:?

 俺は、ユリが何だかムリをして笑っているように見えた・・・やっぱりただの風邪じゃなくて何かあったのではないかと思った・・・。そして授業は終わって放課後は、部室でいつもの練習が行われていたが。

-アメリカン・ロック部・部室-

♪~・・・

ジュン:あれ?どうしたユリ?

 その時、ユリは珍しく失敗してしまった。

ユリ:ごめんなさい・・・少し失敗しちゃった・・・。

 俺は、やはりユリがムリして笑っている・・・と言うか表情が明らかにいつもより暗いのを感じたので・・・ユリを呼び出して話をすることにした。

ジュン:ユリ・・・ちょっといいか?

ユリ:う・・・うん・・・。

ユウ:珍しいですね・・・ユリ先輩がミスするなんて・・・。

バタン

レン:何だ?ジュン・・・。

サトコ:まあ・・・私たちだけで練習しとこ!

レン:そうだな。

-山野高校・ホール-

 ここは1階にあるホールだ。ここは日差しが差し込んでとても明るい感じな雰囲気を漂わせているところだ。昼休みや放課後になると、ここで休んでいる人をよく見る・・・まあ癒しのスポットと言うところだろうか?窓の先にはいつ、誰が建てたのかは知らないが鳥のエサ台がある。

ジュン:ユリ・・・何か悩みでもあるな・・・。

ユリ:・・・何にもないよ!・・・・・

 そう言った後、しばらくユリは無言になった。そしてしばらくしてこう言った。

ユリ:何にもないって言ったら・・・嘘になっちゃうね・・・。

ジュン:俺に話してくれないか?どこまで相談できるかわからないけどさ・・・。

 表情が硬いままのユリが言った。

ユリ:ごめんなさい・・・今はとても言えないかな・・・。

 大体そう言うとは予想がついていたので、俺は即座にこう言葉を返した。

ジュン:そうか・・・何か相談できることがあれば俺に相談してくれよ・・・まあ役にたつかどうかわからないけどさ・・・。

ユリ:ありがとうね・・・ジュン。

 ユリの表情が少しだけ柔らかくなったような気がした・・・俺のしたことは正解だったのだろうか・・・でも俺は他の人が悩んでいても、今みたいなことをしていたと思う・・・。

-アメリカン・ロック部・部室-

 しばらくして部室に戻った俺達。そしていつもの活動計画を始めた・・・。

ジュン:さて!学校祭まで1カ月を切ったぞ!

レン:楽しみだな。

サトコ:今度こそ絶対優勝やで!

ユウ:学校祭は初めてなので楽しみです!

ユリ:そうね!

 俺達はワイワイガヤガヤやっていた。ユリは一瞬だが元気を取り戻した・・・。

その夜

-百合咲家・ユリの部屋-

ユリ:・・・。

 私は携帯を握っていた・・・そして母の携帯に電話しようとしていた・・・。

ユリ:お母さん・・・私ね・・・もう1年しか生きられないんだって・・・。

 もちろん通話なんかしてないんだけど・・・。

ユリ:・・・そんなこと言えるわけがないよ・・・。

 そうした後、私はアルバムが目に入った・・・そのまま私は昔のアルバムを開いた・・・。

ユリ:あっ・・・これ私?ちっちゃい!

 そこには小さい頃の私が写っていた写真があった・・・。

ユリ:あれ?これってジュン?

 その隣の写真にはジュンと2人で写っている私がいた・・・。

ユリ:これってもしかして、ジュンと初めて会った時の写真?・・・懐かしいなぁ・・・。

 その写真は隣町と、この町の丁度境界線になっているとてもキレイな川があり、そこに家族全員で釣りに行ったときに撮った写真だった。この時は、私は幼稚園に入る前だった。その後私はほかの写真も全部見た・・・。

ユリ:あの時は本当に楽しかった・・・今も楽しいんだけど・・・アメリカン・ロック部のみんなといると、とても楽しいし・・・ グス

 そんなことを考えていたら・・・自然と涙が流れてきた。

ユリ:あれぇ・・・おかしぃ・・・な・・・ グス

 だんだん残り1年と言うことが怖くなってきた私・・・。

ユリ:みんなと一緒にいると楽しいよぉ・・・グスン

 私は残り1年しか生きられないことに、この時、自分の心のどこかに隠蔽いんぺいしていた恐怖が表に出てきた・・・。あの宣告された日から、私の思考は完全にストップしていたから・・・恐怖も何も感じられなかったのだから・・・。

ユリ:死んじゃう時がもっと辛くなるだけじゃない・・・ グスン ひっく・・・

 その時、私はこのままアメリカン・ロック部のみんなと過ごしていても・・・死んじゃう時がもっと辛くなってしまうだけ・・・なんてことを考えていた・・・。そして私は決心した・・・楽になろうと・・・翌日・・・私は病院にいた・・・。

2011年6月18日 土曜日

-山の病院・診察室1-

鎌田:今日はどうしたんだい?診察日じゃないけど・・・。

ユリ:先生・・・1年って結構長いものなんですね・・・。

鎌田:そうだよ・・・1年はとても長いもんなんだよ。だから安心してね。

ユリ:だから先生・・・私を楽にしてくれませんか・・・。

鎌田:!?

私がそう言った瞬間、先生の顔色が変わった。

鎌田:なっ・・・何を言ってるんだ!

ユリ:そういう方法があるんですよね?だからお願いします・・・。

鎌田:そんなの・・・法が認めないよ!そして私も・・・一人の医者として認めない・・・。

 焦ったままの先生は急いで何かの準備をし始めた。

鎌田:君には少しの間入院してもらうよ・・・ちょっと待っていてくれ・・・部屋の準備をしてくるからね・・・。

 先生はいったん診察室を出て行った・・・私は先生を待たずに診察室を後にした・・・。

3時間後

-隣町の橋上-

 気が付いたら私は、隣町の橋の上にいた・・・ここは私の大切な思い出がある場所。下にはここら辺では一番きれいな大きな川が流れている・・・秋になればサケが上ってくることで有名な川です・・・。今は、ちょうど夕日がきれいな時間帯・・・。

ユリ:キレイな夕日・・・。

 私は西側の空を無言のまま、しばらくのあいだ見ていた・・・。

ユリ:・・・・・。

 私の頭には、ある言葉だけがよぎっている。

ユリ:何だか・・・辛いよ・・・もう1年なんて・・・。

 「あと1年」・・・その言葉が頭によぎってきた・・・。

ユリ:残された1年を生きていても・・・死んじゃう時が余計に辛くなてしまうだけ・・・。

 1秒1秒が過ぎていくたびに私の中の辛い、悲しいという負の感情が増幅していくのがはっきりとわかった・・・それに耐えきれなくなった私は最後の決断をしてしまった・・・。

ユリ:ジュン・・・レン・・・サトコ・・・ユウ・・・2年生のみんな・・・勝手にいなくなってごめんなさい・・・。そしてお父さん・・・お母さん・・・こんな親不孝な私でごめんなさい・・・。

 私の目からは一粒の涙が落ちた・・・そして今までの思い出が走馬灯のようにポツ・・・ポツ・・・と頭によみがえってきた・・・こうしてついに私の意識は途切れた・・・もう終わったんだ・・・これで終わったんだ・・・。

3分前

ジュン:ふぅ~、買い物終わったぜ~。

 俺は隣町に買い物の用があって、自転車で隣町に来ていた。買い物が終わったので俺は家にさっさと帰ろうとしていた。

ジュン:帰ったら「リボン」引かないとな~・・・ん?

 俺は自分の家のある町に差し掛かろうとしてると・・・橋のところにユリが立っていた・・・。

ジュン:こんな所で何やってるんだ?

 なんだか珍しくて俺はユリを呼ぼうとした。なんでそんなことしたかって?プライベートで友達にあったらなんかテンション上がるだろ?あれだよ。

ジュン:ユ・・・!!!

 そのままユリは橋から川に向かって落ちて行った。

バッ!

ジュン:ユリ!!!

 俺は一心不乱に自転車を投げ捨てて川に向かって飛び込んだ・・・そのままユリを抱え込んで川に落ちた。

バッシャーン!

1時間後

-坂本家・レンの部屋-

♪~

レン:さて・・・良い調子だな。

ピロリロリ~ン~♪

レン:あれ、誰から電話だ・・・?

レン:もしもし・・・あれ?ジュン・・・どうし・・・え・・・どういうことだよそれ・・・少し待ってろ!今みんなに伝えて病院に向かうから!

-山野病院・87号室-

ユリ:・・・うぅ・・・ん・・・ハッ!

 私が目を覚ますと何だか見たことのある天井が広がっていた・・・私は今まで何をしていたのかは少しの間だけ覚えていなかったが、すぐに思い出してしまった・・・。

鎌田:気付きましたね。

ユリ:私・・・何でここに・・・。

ジュン:・・・。

 そこには深刻そうな顔をしているジュンがいた。私は思わず驚いてしまった。

ユリ:えっ!・・・ジュン・・・。

鎌田:この人が君を助けてくれてね・・・。

ユリ:私・・・死ねなかったんですか・・・。

鎌田:やっぱりそのつもりだったのか・・・でも君にはそんな・・・

 先生がまだ話をしている途中でしたが・・・私は大声を上げて言った。

ユリ:どうしようと私の勝手ですよね!!!今が辛いんですから・・・死なさせて下さいよ!!!ねえこれ以上私を苦しめないで下さいよ!!!私に関わらないでよ!!!

ジュン:いい加減にしろよ!!!

ユリ:!!!

 ジュンが声を荒げて言った・・・滅多に見せない怒りの感情を見せて・・・。

ジュン:お前に自分で命を絶つ権利なんてねぇよ・・・親から授かった大切な命じゃねぇか!!!勝手にいなくなられたら、俺達の方がもっと悲しくなるじゃねえか!!!死ぬなら・・・この後の残った人生を一生懸命・・・そして精一杯生きてからにしろ!!!

鎌田:そうだよ。この人の言う通りだよ・・・。

ジュン:ちくしょう・・・

ダッ

 そのまま俺はユリが運び込まれた87号室を出て行った。

ユリ:せんせぃ・・・私・・・。 グス・・・

鎌田:まあ泣かないで・・・でもしばらく精神が安定するまでは入院してもらうよ・・・。

ユリ:はい・・・。 グスン

-山の病院・廊下-

サトコ:あっ!ジュン・・・。

 走っている途中病院に駆け付けた3人にあったが、とても話をする気分にはなれなかったので、そのまま3人のあいだを走りぬけた・・・。

サトコ:ジュン・・・。

レン:仕方がない・・・ユリのいる87号室に向かおう・・・。

ユウ:そうですね・・・。(ジュン先輩泣いてた・・・。)

-病院近くの公園-

ジュン:ハァ・・・ハァ・・・ハァ・・・

 俺は病院から我を忘れて走ってきた・・・。

ジュン:うぐっ・・・くそぉ・・・うわぁーーー!!!

 俺は今まで抑えていた涙を一気に出した・・・。

ジュン:うぐっ・・・くそぉ・・・何でなんだよ・・・何でなんだよぉーーー!!!

 俺はよく涙を流す・・・だがこの時、俺は確信した・・・今は俺の人生の中で一番激しくそして悲しく涙を流していると・・・。

2011年6月27日 月曜日

-アメリカン・ロック部・部室-

 あの後、1週間ほどユリは学校を休んで病院で入院していた。この事件については緊急の全校集会を開き、ユリの了解を得て校長先生から詳しく話が合った。これで学校側の今後のユリの対応も変わっただろう・・・この出来事を聞きつけたユリの親は早急に北海道に戻ってきたという・・・。

♪~

ジュン:・・・・・。

レン:・・・まぁ・・・良い感じじゃないか?

サトコ:そうや!いい出来やで!

ユウ:この調子で「ONステ」優勝ですね!

ジュン:そうだな・・・できればいいな・・・。

 今日は朝からユリは学校に来てはいなかった・・・。

バタン!

ジュン:ぁ・・・。

レン:おっ。

サトコ:おおっ!

ユウ:ああっ!

 部室の扉を開ける音がした。扉の方向を見てみると・・・そこに立っていたのはユリだった。

ユリ:みんな!待たせてごめんなさい・・・。

ジュン:・・・。

レン:おお・・・。

サトコ:よう来たなぁ!お帰りユリ!

ユウ:お帰りなさい!ユリ先輩!

ユリ:ありがとう・・・でね・・・みんなに話したいことがあるの・・・。

 部室は静寂に包まれ、ユリの話を聞く体制が出来た。

ユリ:この前は心配をかけてごめんなさい・・・あんな馬鹿なことしちゃって・・・みんなの気持ちも考えないで・・・。

サトコ:大丈夫やで!気にせんときや!

レン:別に気にするな。

ユウ:大丈夫ですよ!

ユリ:ありがとう・・・それでね・・・あの時の私は残り1年で死んじゃうのが怖くて・・・この楽しい日常が長く続いて・・・余計死んじゃうのが辛くなるんじゃないかって思ってたの・・・。

レン:そうだったのか・・・。

ユリ:でもね!私はこの残り1年を一生懸命生きて、今までの人生の中で1番内容の濃い1年にしたいと思ったの!

ユウ:良いですね!僕も協力しますよ!

 今まで無言を貫いてきていた俺がその無言を断ち切った。

ジュン:フゥ・・・その言葉を待っていたぜ!ユリ!

ユリ:あっ・・・ありがとう!

ジュン:これからの1年・・・いや・・・それよりもっと生きてほしいけれどさ・・・出来ればずっと・・・最高の1年間にしようぜ!俺達もできる限りの事はするからさ!今まで以上に色々なことをしような!

ユリ:ジュン・・・ありがとう!そしてレン、サトコ、ユウもありがとう!

ジュン:じゃあ!ユリの遅れも取り戻すべく!「ONステ」の練習を再スタートだ!

ARJ:おーーー!!!

 そして・・・ユリが気持ちを変えて「ONステ」の練習が再スタートした・・・時間も忘れて久しぶりに思いっきり練習した。

2時間後

-帰り道-

 俺は珍しくユリと一緒に帰っていた。ユリの家は少し遠くにあるので、途中で別れなければならないのであまり一緒に帰ったことはなかったのだが、今日は違っていた。

ユリ:ジュン・・・ありがとうね・・・私を助けてくれて。

ジュン:まぁな・・・。

ユリ:命の恩人になっちゃったね・・・ジュン。

ジュン:飛び込んだ後怖かったぜ・・・マジで死ぬかと思った。

ユリ:ごめんね・・・。

ジュン:まぁユリのことも救えたし一件落着だ!俺も残りの人生が1年なんて言われたら・・・どうなっちまうか分からないしさ・・・。まあさ・・・これからもよろしくな!

ユリ:ありがとう!これからもよろしくね!ジュン!

 そうして久しぶりにユリと帰って行った・・・俺の心の乱れも今日取り除かれた・・・。そして2度目の学校祭の日が近づいてきた・・・。


ToBeContinued

 第13話!最後まで読んでいただき、誠にありがとうございます!今回は衝撃的な内容でした・・・。この小説では折り返し地点に入ったのが今回の話です。これからもどうぞARJ-アメリカン・ロック・ジャパン-をよろしくお願いいたします!

次回予告

 ついに待ちに待った2度目の学校祭の日がやってきた!今回こそ「ONステ」で優勝できるように努力してきたARJ!ユリのため・・・そしてアメリカン・ロック部のため・・・ジュンは全力を尽くす!次回episode14-また学校祭-おっ楽しみに!!!

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