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さぶらこ
誰もいない深夜
うそしか言わない探偵は死んだ
夜の闇に埋め込まれた巨大な月は目を開ける
私の知らない脳髄の花畑
その希少品種は
ハウス栽培には適応できず
過去に存在したときは駄菓子屋の冷蔵庫のアイスとともに
開花していた
例を、昔の写真で見ることができるのである
熱い夜ポッキーーアイスとともに
眠るカメラのフィルムはぬれて
現像さえ
串刺しにされた
頭部からは、アリの行列が、進行するように、地面とともに行き来している
嵐の中は、熱風が吹きすさみ
まるで電子レンジのように
爆発しそうな、風体を示している
ああ、われの青春よ
池の中の河童の像は嘆く
できない