表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
31/32

【特別企画】なろう公式企画「春の推理2023(テーマ:隣人)」の応募全作勝手にベスト10!!

 ご無沙汰しています。菱川あいずです。


 一旦更新が止まってしまっていたため、再開するのにエネルギーが必要だったのですが、おかげさまでこのエッセイは、僕がサボっている間も多くの方にアクセスをいただいており、それを励みに遂に重い腰を上げました。


 さて、復帰後第1段目ですが、所要時間20時間以上をかけて、なろう公式企画「春の推理2023(テーマ:隣人)」に応募されている全作品(229作)を読破しましたので、僕の独断と偏見により、ベスト10を決めて発表したいと思います。


 推理ジャンルから公式企画が生まれたのは嬉しいことなのですが、特段表彰があるわけではないため、応募された作品は応募されっぱなしとなり、多少なりとも虚しさを感じていたところでした(なお、運営批判ではありませんので悪しからず)。


 そこで、なろう推理界のロートルとして、おそらく他の方よりも長いであろうなろう歴だけを盾にしながら、敵を多く作ることも承知で、この場をお借りして偉そうに品評をします。


 僕の好みが不可避的に反映されているかとは思いますが、よくも悪くも忖度はなしで、知り合いのユーザーさんの作品や以前このエッセイで紹介したユーザーさんの作品は、むしろ辛めに評価しています。


 このエッセイもヒントにしつつ、皆さんの中でベストな「隣人ミステリー」を発見していただければと思います。

 なお、今回に限り、人の死なないミステリーも選考対象に入れています。



 それでは、10位から順に発表していきます。



【10位】


作品名:「汚部屋探偵〜有村ありすの事件簿〜」


作者:野暮天 様


短評:この作品に関しては、「汚部屋探偵」という設定がドストライクでした。しかも、それが女の子で、扱う事件も「下着が無くなった」ですから、これは完全に設定の勝利ですね。シリーズ化希望です。





【9位】


作品名:「羊の見る夢は彼女を殺す」


作者名:黒星★チーコ 様


短評:扱っているトリックは大胆なものです。しかし、伏線があり、納得するような背景があり、ミステリーとして成り立たせているのがすごいなと思いました。





【8位】


作品名:「お隣の楽器がうるさい」


作者名:弓良 十矢 No War 様


短評:独特な構成の中で、一つずつ事実が明らかになっていき、読者の認識もその度に改めさせられていきます。読者の誘導が上手いのと、最後の一行が最高に良かったです。





【7位】


作品名:「探偵同盟」


作者名:さのだいき 様


短評:地の文が多くて少し読みにくいのですが、ミステリーのアイデアとしては抜群に良かったです。ギミックに溢れたミステリーで、短編ではなくて長編で読みたかったなとも思います。





【6位】


作品名:「隣席の女子生徒はオカルト安楽椅子探偵?」


作者名:大浜英彰 様


短評:ミステリーとオカルトの組合せは最高ですね。造詣の深い作品で、描写も丁寧なので、オカルトの正体が暴かれる中で、様々なことを知り、そして考えることができる秀作です。





【5位】


作品名:「熱を帯びる幻」


作者名:深井陽介 様


短評:文章が上手く、雰囲気も抜群です。百合小説としてドキドキしながら読んでいると、やがて本格的な推理が始まり、意外な真相が明かされます。筆力がとても高いです。





【4位】


作品名:「突撃!隣の殺人現場〜安堂理真ファイル24〜」


作者名:庵字 様


短評:前述の理由で辛めに評価しましたが、ミステリーの定石を完璧に踏まえている作品なので、これ以上ランキングを下げることができませんでした。あったはずの死体が消える、という謎が魅力的ですね。





【3位】


作品名:「何でも盗っていく隣人に、死を盗ませてみた。」


作者:コロン 様


短評:これは桁違いのptを集めていた作品で、僕がここで紹介するまでもないのかもしれませんが、作品のクオリティーも高いので外せませんでした。タイトル、冒頭の導入含めて、見せ方が上手く、なろうウケとミステリーの醍醐味を両立した良作です。





【2位】


作品名:「横浜中華街殺人事件」


作者:Kan 様


短評:こちらも上述の理由で辛めの評価をしたつもりですが、この順位ですので、なんというか、察してください。このクオリティーのミステリーをわずか2万字程度で表現してしまうところに脱帽です。見事なアリバイトリックでした。





【1位】


作品名:「隣人の殺人」


作者:奥館 暦 様


短評:1位はこの作品です。見つけた際に、興奮のあまり、思わずツイートをしてしまうくらいに良かったです。意外な真相、大胆なトリック、そして読者をミスリーディングさせる工夫がテンポの良い文章の中に詰まっています。必読でお願いします。





【総評】


 「隣人」「ミステリー」で思い浮かぶことなど数パターン、せいぜい十数パターン程度しかないだろうと思っていましたが、井の中の蛙でした。


 想像を絶するほどに様々なバリュエーションの作品があり、たとえば、今流行りのAIに構成させた作品や、ご自身の隣人トラブルをそのまま報告する作品?などもあり、人の創作力には限りがないなと感動した次第です。


 個人的に、ランクインさせたいなと考えた作品は、だいたい20作くらいあり、ランキングには僅差で漏れましたが、気に入っている作品はまだあります(きっとあなたが応募した作品がそれです)。


 とても勉強になりましたし、楽しかったのですが、さすがに時間と労力がかかり過ぎましたので、来年以降もやるかどうかは未定です。今回の反応が良ければ考えます。

 なお、ランクインした作品のリンクはここには載せませんが、活動報告に載せる予定です。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
[良い点] なんと!拙作、汚部屋探偵~有村ありすの事件簿をご紹介していただいていたのですね。 しかもまさかの10位!めちゃくちゃ嬉しいです! 本格ミステリ作家の先生から推して頂けて自信になりました。…
[良い点] とても良いエッセイですね。 ぜひ、これからも色々発見ください 愉しみにしています。 #日南田ウヲ
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ