匣から溢れ出る殺意
「匣から溢れ出る殺意」
【作者】
多岐川暁 様
【あらすじ】
気づけば学校でいじめられるようになった真利亜は、家に帰ると必ずやらなければならない仕事がある。繰り返す毎日の中でいじめっ子の一人が学校で毒殺され、容疑は真利亜に……
【紹介文】
2011年に「ノンジャンル」に投稿された隠れた名作です(ただし内容は紛うことなきミステリーです)。
少女が、家にある「開かずの間」を開けてしまうことから物語が始まります。
そこには、檻に入った大量の犬猫がいて、少女は、その日以降、「罰」として、その犬猫の世話と殺処分を任されることになります。
家庭では親から虐待を受け、学校では同級生からいじめを受けていた少女。
悪夢のような日々は、意外な形で終焉します。
なんと、彼女をいじめていた生徒が、何者かによって教室で毒殺されるのです。
この作品の面白い仕掛けとして、事件の犯人として自首してくる子どもが複数います。
真犯人の動機も衝撃的なのですが、自首の動機もとても印象的です。
家庭の闇、そして、子どもの心の闇を描いた社会派ミステリー。
良い意味でなろうらしさがなく、思わず涙してしまうリアリティーがあります。
【リンク】
https://ncode.syosetu.com/n9561v/