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魔力0で最強の大賢者~それは魔法ではない、物理だ!~  作者: 空地 大乃
第一章 幼年編

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第83話 魔力0の大賢者、ボスと対決

前回のあらすじ

人の言葉をしゃべるゴブリンを倒した。


sideマゼル


 さっきのゴブリンにはちょっと驚いたな。まさかゴブリンが人の言葉を話すとは思わなかったよ。


 しかもゴブリンなのに魔法まで使ってきたし。爆裂の魔法だったよねあれ。


 ただ、やっぱりゴブリンだからか見た目は派手だしうるさかったけど威力はそうでもなかったな。服がちょっと焦げちゃったけどね。


 でも、あんなうるさいのを何度も使われた上、そのおかげで煙が増えたのはちょっと参っちゃったかな。


 あんまりに煙いからつい手で煙を払っちゃったよ。つい力が入っちゃって、突風が起きちゃったのはご愛嬌かな。


 驚いたのは煙が晴れたと思ったら、あのゴブリンが天井に突き刺さっていたこと。軽く仰いだだけなんだけど、やっぱりゴブリンでも魔法系は体が弱いんだね。


 さてと、話によるとあのゴブリンが最後の砦で、ボスは別にいるって話だったし、きっとこの奥に魔核を宿したボスがいるんだろうね。


 よし! 待っててよボス! 今から決着をつけに行くからね!





◇◆◇

sideゴブラル


 ブルルッ! なんだ? 急に寒気がしてきたぞ? 気のせいか?


 しかし、遂にゴーブラまで戦いに出てしまったではないか。ここは私に任せてそこにいて下さいなどと、なんだかそのままやられそうなセリフを残して行ってしまった。


「ゴーブラは無事だろうかな?」

「フッ、ゴーブラなど我ら四天王の中で最弱だが、それでも人間の1人や2人倒すぐらい楽勝だろう」

「ま、例えやられても我らがいるのだから大船に乗ったつもりでいてください」

「え? あ、あぁ……」


 そして残ったのは私を守るためにいるという近衛兵だが、なんでこいつらこんなに偉そうなんだ? そもそも四天王なんて決めてないし、敢えていえば三王とゴーブラが四天王なんだが……。


 なんてことを思っていたら、この帝王の間に設けられた正面扉が勢いよく開かれた、というより破壊された。え? 何これ? この扉、かなり重くて頑丈な鋼鉄の扉なんだけど……。

 

 当然ゴーブラがこんな派手な開け方をするわけないしな……というかあいつの腕力じゃ開けられないし。ということは、これは、やられたか?


 だが、扉を破壊して部屋に入ってきた人物の姿に我は己の目を疑った。


 何せ相手はまだ子どもなのだからな。その子どもが我らを見て何かを喋っている。だが、我々は人の言葉など判らん。

 

 ゴブリンの中でそれがわかったのはゴーブラぐらいだったしな。


「カカッ、何かと思えばまだ子どもじゃないか」

「やれやれゴーブラも困ったものだ。こんなガキ1人倒せないとは」

「ふん、所詮奴は新四天王最弱」


 新つけちゃったよ! 何かいつの間にか新ってつけてるよ! だから誰も認めてないからな!


「「「帝王よ! そこで見ているが良い! この程度のガキ、我ら3人が一撃で消し飛ばしてやろう!」」」


 いやいや盛り上がっているところ悪いけど、確かに見た目は子どもでしかないが、それでもここまでやってきたのだから少しは警戒を……。


――ドンッ!

「「「ゴッブォオオオオオォオオオオォオオォオオオオオオ!」」」



 ……やられたよ。何かいきなり天井に3人揃って叩きつけられてやられちゃったよ! ほら言わんこっちゃない! だから油断するなって言ったのに逆に一撃でやられてんじゃん! ぺちゃんこになってるじゃん!


 くそ! なんだったんだこいつら。でも仕方ないか。冷静に考えればこいつらじゃ3人揃ってもゴブリンジャイアントにだって負ける程度なんだから。


 とは言え、やはりこの子どもがあの三王やゴブリンジャイアント、そしてゴーブラを倒した人間ということで間違いなさそうだな。


 ということは第一陣や第二陣をもこの人間が倒してきたということか。


 ふふ、全く大したものだ。我には全てが見えたぞ。きっとこいつは見た目だけが子ども、だがその実、中身は違う!


 そう、こいつはきっと中身はかなりの使い手の魔導師! そして今の姿は魔法で化けている仮の姿でしかない!


「ふふっ、全て見抜いてやったぞ小僧!」


 何か首を傾げてとぼけているが無駄だ!


 我には判る。そうやって見た目で相手の油断を誘い、舐めて掛かった奴らを倒してきたのだろう。今だってわけのわからない魔法で手も使わずあの3人を天井に叩きつけたしな。


 思えばゴーブラにもそういうところあったしな。あいつ、どこか我も侮っていたし。何か本気出せば私は帝王より強いがそれで自信なくしてもらったら困るから黙っとこ、みたいな雰囲気感じたし。


 ふん、今思えば愚かな奴よ。ゴブリンの中では賢者を名乗るだけあってなかなかの切れ者ゆえ側近として傍らにおいてはいたけどな。


 だがあいつは自分に自信がありすぎた。故に、この男の中身に気づかずに敗北したのだ。


「だが我は違うぞ小僧! 我は貴様を決して侮ったりせ、グボラァアアァアアアアアアァアア!」


 え? 何これ? なんでまだ我が喋ってたのに、すっごいお腹いたいんだけど、てか、なんか城が遠ざかってるんだけど……いや、違う、これ、我がふっ飛ばされてるんだ、天井を突き破って我が、あ、なんか意識が、遠くなってき――






◇◆◇

sideマゼル


 何か見るからにボスの部屋! て雰囲気の重厚な扉が目の前にあるよ。うん、気配も感じられるしこれ間違いないね。


 だから僕は扉を開けて中に入っていった。軽く開けたつもりだったんだけど、なんか勢いついて扉が吹っ飛んでいってしまったから殴り込みみたいになったけど、まぁゴブリンからしたら似たようなものかもね。


 部屋は結構広いね。洞窟みたいな感じなんだけど、しっかり玉座まで備わっているよ。そこにまた随分と厳かなゴブリンが座っていた。頭に王冠が乗っているしいかにもボスって感じだけど、そのボスっぽいゴブリンの前に、騎士みたいな鎧をきたゴブリンが3体立っていた。


「お前がゴブリンのボスかな?」


 聞いてみたけど、反応が薄いね。だけど、代わりにあの騎士っぽいゴブリンが前に出て喋りだしたよ。


「ゴブブッ、ゴブゴブゴブゴブブ」

「ゴブゴブゴーブラゴゴブブル。ゴブンゴブゴブゴブッブゴブン」

「ゴブン、ゴーゴゴゴブンブン」 


 そして僕を見てなんか言ってきてるけど、うん、ゴーブラという名前は聞き取れたけど、他はよくわからないね。やっぱり人の言葉を話せるのはさっきのゴブリンだけだったみたい。


 それにしても、何かこっちを指さしてゴブゴブ笑いだしてちょっと不快だね。


「「「ゴブブ! ゴブブブブンブ! ゴブンゴブブ、ゴブゴブゴブブブブンブ!」」」

「てか、ゴブゴブうるさい!」


――ドンッ!

「「「ゴッブォオオオオオォオオオオォオオォオオオオオオ!」」」


 ちょっとだけイラっときたから思わずその場で床を思いっきり踏みつけちゃったんだけど、なんかその瞬間うるさかった3体のゴブリンが跳ね上がって天井へグシャッと激突――そのままペシャンコになっちゃった。え、うそ今ので?


 いや、確かに今なんか地面が波打ったけど、えぇだからってこんなに飛ぶかな~。


 う~ん、あ! もしかして僕がドンッ! て踏んだ時にタイミングよくあの3人も飛んだのかな? その相乗効果で天井にぶつかって潰れたと。


 うん、何かそれでも無理がある気がするけどそれで納得しておこう。


 さて、残ったのは厳ついゴブリン一体だね。


「ゴブッ、ゴブゴブゴブゴブッ!」


 う~ん、やっぱりこのボスっぽいゴブリンの言葉もわからないね。


 ただ、何かやたら自信がありそうなのは判るよ。そして椅子から立ち上がって前に出てきたね。これは、戦闘開始ということでいいのかな?

 

 何か巨大な剣を持ち出したし、ちょっと只者でないオーラを滲ませてるよ。雑魚とは違うのだよ雑魚とはと言い出しそうだよ。

 

 でも、なんだろう? やけに隙だらけなんだよね。特にお腹のあたりガラ空きだし。


 でも、うん、きっとこれは誘いだね。僕がそこを攻撃したら避けるかもしくは何か特別な技でもあるのか、とにかくカウンターで反撃してくるつもりかな。


 でも、それならそれで僕はそのカウンターに注意して、カウンターのカウンターを狙ってみようかな。


 よし! それでいこう! 先ずは一気に近づいて、よし、接近したぞ。でもやっぱり予想通りだ、いくらなんでもこんなに簡単に懐に潜り込ませてくれるわけないし、何かゴブゴブうるさいけど、これは完全に誘いだね。


 だから神経を張り巡らせて、相手の反撃に注意しながら、腹を殴る!


「グボラァアアァアアアアアアァアア!」

――ズコオオオオォオオォオオオン!

「え? あれ?」


 そして僕の拳は、見事にボスのお腹にめり込んだ。隙だらけの腹にめり込んだ。


 うん、見事なまでにめり込んだ。もしかして肉を切らせてみたいな手かと思ったけど、そんなこともなく叫び声を上げながら吹っ飛んで天井に穴を開けて飛んでいってしまった。


 それでも一応何かあるのかな? と思って身構えていたけど錐揉み回転しながら落下してきてそのまま床に人型、この場合ゴブリン型かな? とにかく見事な型を床に残してそのまま動かなくなったよ。


 何度か突っついたけど起き上がる気配もないし、そのまま解体したら魔核がしっかり出てきたよ。


 あとはこれを壊して……うん、終わったね。


 あれれ~? 本当にこれで終わり?

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