表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
魔力0で最強の大賢者~それは魔法ではない、物理だ!~  作者: 空地 大乃
第三章 マゼル学園入学編

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

475/502

第473話 魔力0の大賢者、その結果を受け入れる?

「残念ということは、駄目だったのか――」


 イロリ先生の話を聞いたガロンが、肩を落としてため息をついた。その顔には、無念さが色濃く滲んでいる。


 教室の空気も重くなり、他のみんなも悔しさを隠しきれない様子だった。


「クソッ! やっぱりSクラスが優先されるのかよ!」


 アズールが拳を握りしめ、思いきり机を叩いた。手元で小さく震える音が、静かな教室に響く。


「先生! 理由を聞いてもいいですか? どうしてこんな結果になったんですか?」

「あん? そんなの俺が聞きたいぐらいだ。全く……何だってこんな面倒なことになってんだか」


 イロリ先生は頭をガシガシとかきながら、やや不機嫌そうに答えた。


「ちょ、面倒って……そんな言い方ないじゃないですか!」

「そうだよ先生! 私たちは必死に対抗戦に取り組んできたのに」


 メドーサが抗議するように身を乗り出し、リミットも強い目で先生を見つめている。


 そんな皆のやり取りを聞きながら、俺はどこか引っかかるものを感じていた。先生の話し方というか、雰囲気というか……。


「えっと、先生が面倒くさいって言うのは、一体どういう意味なんですか?」


 思い切って質問してみると、イロリ先生は大きくため息をついてから、肩をすくめてこう答えた。


「――んなの決まってるだろうが。やっと面倒事から解放されると思ってたら、よりによってお前らが親睦会のメンバーに選ばれちまったんだからな」


 先生は頬杖をついて、やれやれといった顔でこちらを見てくる。その一言に、教室中が一瞬静まり返る。


「ちょっと待ってくれ。残念な知らせって、俺たちが選ばれたことなのか?」

「それ以外に何があるんだよ」


 アズールが呆れ混じりに問いかけると、イロリ先生は当然だと言わんばかりの表情で答えた。


「いやいや、さすがに紛らわしいでしょ!」

「本当だぞ! こっちは本気で落ち込みそうになったんだからな!」


 ドクトルが溜息をつき、ガロンもほっとしたように苦笑いを浮かべる。


「そんなの知るか。勝手に勘違いしたお前らが悪いんだろ」

「何よそれぇ~」


 メドーサが額を押さえて、ちょっと疲れたような声を漏らす。


「で、でも凄い! 私たちの力が認められたってことですよね?」

「ガウガウ」

「ピィ~♪」


 アニマが高揚した声を上げ、それにシグルとメーテルも元気よく応える。自分のことのように嬉しそうな顔だ。


 先生の言い方は確かにややこしかったかもしれないけど――


「うん。ここは素直に喜ぼうよ、みんな?」


 そう声をかけると、さっきまで漂っていたどんよりした空気が嘘みたいに晴れた。


「よっしゃぁああああぁあ! 俺たちが一年代表だぜ!」


 アズールが椅子を蹴って立ち上がり、大きく両手を掲げて叫んだ。その勢いに引っ張られるように、みんなの顔にも次々と笑顔が咲いていく。


「全く、お前らはそんなに嬉しいかね……。分かってるんだろうな? 親睦会じゃ三年の代表と魔法戦で戦うんだぞ?」

「――はい。それはもちろんです」


 イロリ先生の言葉を聞いて、自然とギャノンの顔が頭に浮かんだ。


「そういえば、三年の代表はもう決まってるんですよね?」

「――あぁ。三年からはDクラスが代表に決まった」


 Dクラス――宣言通り、ギャノンのクラスが勝ち上がってきたというわけだ。


「一応言っておくが、Dクラスだからといって舐めてかかるなよ。あのクラスは曲者揃いだ――特にギャノンはな……」


 イロリ先生がギャノンの名前を口にした瞬間、その表情にかすかな陰りが差した。ほんの一瞬のことだけど、俺はなんとなく違和感を覚えた。もしかして、イロリ先生とギャノンの間に何かあったんだろうか……。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ