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魔力0で最強の大賢者~それは魔法ではない、物理だ!~  作者: 空地 大乃
第三章 マゼル学園入学編

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302/502

第300話 魔力0の大賢者、動物園の魔獣に気がつく

 随分と喧騒が大きくなってきた。これは放ってはおけないね。僕は周囲の気配を探ってみた。すると明らかな敵意を持った獣が多数。小型から中型、大型まで、しかも動きはてんでバラバラだ。


 かなりの広範囲に渡って点在しているようだね。まるで統制が取れていないし興奮状態に陥っているのかもしれない。


 人々もパニックに陥っているようだ。魔獣の声も四方八方から聞こえてくる。


「――ごめんねイスナ」

「いかれるのですねマゼル様。このような状況だから仕方ありませんね」


 折角のイスナの誘いだったけどそれどころではなくなってしまった。申し訳なくも思うけどイスナは状況から理解を示してくれた。


「ありがとう。それと、イスナとクイスにも逃げる人たちの助けになって欲しいんだ」

「勿論です。私とクイスにお任せあれ!」

「姫様を守るのは勿論、エルフの剣士として必ずや使命を全うしてみせましょう」

 

 うん頼もしいね。ふたりとも学園のSクラスに選ばれるほど実力が高いし精霊の使い手でもある。だから僕も信頼している。


「でも、無理だけはしないでね」

「はい。マゼル様もお気をつけて――」


 そして僕はここを二人に任せて特に危険そうな現場に向かった――




◇◆◇

sideイスナ


 マゼル様は行ってしまわれました。それも仕方ありません。マゼル様の性格は誰よりもわかってるつもりです。


 このような状況で黙ってなどいられないのがマゼル様でありだからこそ大賢者として尊敬されていたのです。


 それは当然私もわかっております。ですが、もう少しでマゼル様と一緒に、それなのに。


「姫様。見てください! 上空に怪鳥が!」

「うふふふっ。あぁ、怪鳥。あれですね。あんなのが暴れまわるからうふふっ」

「あの、姫、様?」


 クイスが空を指さして私に邪魔者の存在を教えてくれました。確かに随分と大きな怪鳥が空を舞ってますね。


 どうやら逃げる人々に狙いを定めたようですね。うふふ、全くそんなことをするから――


「マゼル様と私のデートが台無しになるのですよぉおぉぉおおおおお!」


 私の気持ちに呼応するように氷の精霊女王シバが現出し怪鳥に向けてその腕を伸ばしました。


 確かに鳥としては大きいかもしれませんがシバにかかれば両手で包み込める程度でしかありませんね。


 そしてシバの手の中で体温を奪われた怪鳥は氷漬けとなった後、地面に落ちてきました。


「……流石姫様だ。これだけの怪鳥をあっさり」


 地面に落ちた怪鳥をコンコンと叩きながらクイスが感想を述べてくれました。


「うふふ。安心してください。折角のデートを邪魔したことは本来万死に値しますが、エルフの姫として動物の命までは奪いません。そのままカチンコチンになって頭を冷やしててください」

「いや、姫様の笑顔がとても怖いのですが……」


 そんなに怖かったでしょうか。ですが私はただ、ただ、本当に残念だっただけなのです。折角の大チャンスでしたのに――


「キャァアアァア!」

「じ、地面が割れて」

「ひぃ! 化け物ぉおぉお!」


 悲鳴が聞こえてきました。これは不味いですね。こちらが空の怪鳥を相手している間に向こうでは地面を突き破って巨大な魔獣が。


 芋虫のように節くれだった胴体を持つあれはモールワーム! 常に腹を減らしているような危険な魔獣です。


「ここは私が――精霊剣・風の剣舞!」


 クイスが加速し一瞬にして距離を詰めモールワームを斬り刻みました。クイスは精霊の力を剣に乗せて戦う精霊剣の使い手なのです。


「――安心しろ。峰打ちだ」


 そう言ってクイスが剣を収めました。えっと思いっきり斬れてますけどね。気絶に留めているのは流石ですが。


「おいおい見たかよ今の」

「あの子らまだ若いのにあんな凶悪そうな魔獣をあっさり」

「あの剣士の人かっこいい……」

「憧れちゃう……」

「いいぞ姉ちゃん!」

 

 私とクイスの戦いを目にした人々から歓声が湧きました。ちょっと照れくさいですが、おかげでパニックに陥っていた人々も落ち着きを取り戻したようですね。これなら――


「皆様ありがとうございます。ですがここはまだまだ危険です」

「我々が安全な場所まで送り届けよう。だから落ち着いて避難を開始してくれ」

「おお、この子達が一緒なら心強いぜ!」

「きゃぁ一生ついていきます~」

 

 クイスの周りに自然と女の子が集まってきて戸惑っているようですね。ですがこれでマゼル様の心配が一つ減ったかと思われます。こちらは私達がしっかりやりますのでマゼル様もどうか――

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