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第295話 魔力0の大賢者、遊園地で遊ぶ

「わ~。凄いや。これもすべて魔導によってできてるんだね」


 魔導遊園地に入ってみたけど前世では見たこともないような物で溢れていた。


 なんだか見ているだけでワクワクしてくるよ。向こうには円形の乗り物らしきものがグルグルしてるし、あっちでは猛スピードで走る列車に似た乗り物があって絶叫が聞こえてきた。


「学園都市で遊ぶならここというぐらい、多くの魔導製アトラクションで溢れている」

 

 アイラが色々と説明してくれたよ。魔導列車の時もそうだけど、アイラはこういった最新の魔導技術に詳しいね。


「あそこでぐるぐる回っているのは魔導観覧車。頂上からの眺めが良くて、で、デートスポットとしても有名」


 アイラが何か気恥ずかしそうに教えてくれた。デートスポットか……僕はきっとその用途で使うことはないだろうね。思ってて悲しくなる。


「なら、あれ! 何かすげぇスピードで走ってるあれ! あれなんだよアイラ!」


 モブマンが興奮気味にアイラに聞いていた。何か絶叫が聞こえてきていた乗り物だね。


「あれは魔導コースター。絶叫系のアトラクションとして人気がある」

「絶叫系というんだな」

「確かに絶叫が聞こえてくるわね」


 アイラの話を聞いてアズールとメドーサが魔導コースターを見た。何か興味がありそうだね。


「他にも魔導カートや魔導バンジー。魔導カルーセル、魔導カップ、多くのアトラクションがある。今日だけじゃ遊びきれないぐらい」


 確かにそうだね。何より人も多い。人気のアトラクションだと行列が出来ていて結構待ち時間が発生するらしいね。


「マゼル~ビロスと一緒に行く♪」

「わわっ!」


 ビロスがピタッとくっついて一緒に行こうと誘ってくれた。


 今は見た目が美少女だから密着されるのにはどうにも慣れないよ。


「ビロスくっつきすぎです!」

「節度守る。何度も言ってる」

「ふふふっ。いけませんよビロス様。マゼル様は貴方一人が独占していいわけではないのです」

「姫様。人が多い中で精霊を暴走させるのはちょっと……」


 ビロスをラーサとアイラが引っ張っていき、イスナも一緒になって話していた。


 だけどクイスの言う通り何かイスナの周囲が凍ったり背中から炎が発生したりと大変だよ!


「ま、マゼル! 私と一緒にま、まわ、まわるのもありえるのです!」


 アリエルが顔を真っ赤にして声を掛けてくれた。回る?


「あ! そうだね魔導カップも面白そうだもんね」

「え? うぅ、ありえないのです……」

「ちゅ~……」


 あれ? 何かアリエルがしゅんっとしてるような? 回るってことは魔導カップのことだよね。


 何か魔導の力でカップがくるくる回るって……。


「マゼルってもしかして鈍いのか?」

「おう! そういうことに関してはとんでもなく鈍いぜ!」

「僕も人の事は言えませんが、鈍いですね」


 アズールがモブマンやネガメと話しているね。うん。こういう遊びを通じて皆が仲良くなれるのはいいことだと思うよ。


「マゼル先輩の身は一つしか無いのだよ。取り合いなどせず平等に順番で接するべきだと思うのだよ」

「皆仲良くが一番だよねぇ」

 

 メガネを直しながらグリンが提案するけど、そんな僕を取り合うなんてことないと思うだけどね。


 グリンの側ではブルックが笑顔を見せているね。


「そしてマゼル先輩が忙しそうならこの僕、シルバがいるからねハニー達」

「ハニーは来てない」


 シルバの話を聞いてビロスが目を細めて指摘していた。多分意味が違うと思うけどね。


 そして僕たちは皆で魔導遊園地を見て回ることにした。


「何あれ美味しそう!」

「あそこでクレープが売ってる」

「なにそれ!」


 アイラから聞いたクレープにリミットは興味津々だね。


「食べる前にアトラクションからだろう」

「ハハッ、昼を食べたばかりだしね」


 ガロンとドクトルが苦笑していた。確かにお昼を食べてからまだそんなにたってないもんね。


 結局クレープは後で食べようということになって先ずはアトラクションを楽しむことにした。

 

 魔導コースターは結構並んでいたから、魔導ブランコから始めて魔導バイキングや魔導カップなどなど、どれも初めての経験で面白かったよ。


 こんな遊び場があるなんて転生前には考えられなかったね。時間を忘れて楽しんでしまいそうだ――

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