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第200話 魔力0の大賢者、の親友でライバル?

side???


 僕のテンションは今最高スペシャルマックスさ! だって今日は僕のライバルにして親友がいよいよ入学する日だからね。それに妹も合格したのはしっているしね。本当に今日は嬉しいことばかりで――


「ついつい歌いたくなってしまうねラララ~♪」

「またよくわからないテンションで、一体どちらに行かれるおつもりですか副会長?」

「むむっ、君は学園の平和と安全を守る風紀委員長くんではないか。今日も凛々しいね」


 僕は踊りながらバラを差し出したのだけど、風紀委員長頭を抱えてため息を吐き出したよ。はて?


「質問に答えてください。ど・こ・に、いかれるおつもりで?」

「う、それは、そのだね」

「凄く目が泳いでますが、まさか新入生に会いにいかれるおつもりではありませんよね?」

「あっはっは、なにせ今日は僕の大親友かつ永遠のライバルが――」

「やっぱり! いかせませんよ絶対に!」

「そ、そんな固いこといわなくてもいいじゃないか。ラララ~」

「歌ってごまかしても駄目です。副会長だって学園のルールはわかってますよね?」

「そ、それはわかってるけどね。ほら、そこは副会長特権で」

「副会長が率先してルールを破ってどうするんですか! いい加減もっと自覚を持ってしっかりしてください!」

「う、うぅ。でも君は行くんだろう?」

「私は寧ろそれが仕事ですから。とにかく私はもう時間なので行きますが、副会長は自分の仕事をなさってください。ただでさえ仕事が溜まっていると聞いているのですから絶対に駄目ですからね!」

「うぅ、相変わらず厳しいね君は」

「当然です。それと廊下に撒き散らしたバラはしっかり回収しておいてくださいね!」

「えぇええ! あ、いえ、はいわかりました」


 うぅ、本当厳しいよ……でも、これもきっと試練なんだね! だから今は我慢するけどまた会える日を楽しみにしてるよマゼル!






◇◆◇


「おい、どうしたんだよ? 魔法教えてくれないとわからないぜ」


 自己紹介でシアンと一言呟きそれ以上はあの子も語ろうとしない。それにアズールは苛立ちを覚えているようだった。


「んだよただでさえ見た目が不気味なのに――」

「それ以上は良くないよ」


 不服そうに眉間に皺を寄せるアズールだけど、これから一緒に勉強する仲間なんだからそういうのは駄目かなと思った。


「シアンにだって何か事情があるかもしれないよ。それに見た目だけで決めつけるのは失礼だよ。魔法にしても成り行きで皆が教えあったけど、最初から決まってたことじゃないし」

「うん。確かに僕も何となく教えはしたけど、とりあえず名前だけわかれば十分じゃないかな?」


 僕に同調してくれたのはドクトルだった。そしてガロンも後に続く。


「俺もマゼルに賛成だ。見た目(・・・)や格好だけで内面まで推し量れる物じゃない」

「わ、私もそう思います」

「う、ぐぅ……」


 アニマからも言われアズールがバツの悪そうな顔を見せた。だけどすぐにシアンに顔を向けて後頭部を擦りながら頭を下げた。


「悪かったな。別にそんなつもりじゃなかったんだけどよぉ。今日色々あったから俺も苛ついてたんだ。でも八つ当たりだったな本当済まない」

「……気にしてない。大丈夫」


 更に深々と頭を下げたアズールにシアンがそう答えた。表情は見えないけど怒ってる様子はなさそうだね。


「そもそもZクラスって時点で私達が他の生徒に蔑まされてるんだしね……」


 メドーサがうつむき加減に呟いた。確かに入学式の様子を見る限り僕たちのクラスは随分と下に見られてしまっているようだ。


「でもそれをくよくよしても仕方ないよね。それに皆で協力していけばきっと乗り越えられるよ」

「随分とポジティブなんだねマゼルって」


 リミットが首を傾げるようにして言った。う~ん、ポジティブ、なのかな?


 自分だとよくわからないけどね結構悩むこともあるし。


「ところで今日はこれからどうする?」

「あ、そ、そういえば、わ、私、シグルを迎えにいかないと」

「ピィ~」

 

 アニマが思い出したように言った。肩の上のメーテルが一鳴きしている。


「丁度いいや。それなら俺たちもちょっと本校舎っての見に行こうぜ」

「う~ん、どうせすることないしね」

「でも結構歩いたけど道わかる?」

「あ、それなら僕がわかるよ」


 来た道はしっかり記憶してるからね。


「なら一緒にいこうよ!」


 そして僕たちは外に出て本校者に向かおうと思ったのだけど。


「お前らどこに行くんだ?」


 出口近くで先生に声をかけられた。


「わ、私の飼っているシグルを引き取りに本校舎に、い、いこうかなって」

「僕たちも一緒にいこうかなって」


 アニマと僕でイロリ先生に説明すると、ふ~ん、と体を掻きながら気のない返事を見せた。


「……ま、いっか。いけるもんなら行ってみれば」

「え? それってどういう意味ですか?」

 

 先生の意味深な答えにドクトルが問うけど、何も言わずに先生は戻っていった。う~ん、一体何だろうね?

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