吸血鬼系台本(タイトルはご自由に)
自作台本 吸血鬼
(以下台本)
……はぁ、まっずい。
最近の女は、どいつもこいつも、血がまずいなぁ。
ちゃんと栄養とってんのかこいつ。
いや、そもそも俺の好みに合う血のやつが、
この世にいるわけがないか…。
というかこいつ、吸ってる時に気絶しちゃったし。
めんどくさいんだよなぁ、後の始末が大変なのに。
殺すわけにもいかないし、
また記憶消しといて保健室にでも放り込んでおこうか。
いっそ、殺した方が楽なのに……。
めんどくさい……。
(廊下にいる子に気づく)
……誰だ、そこにいるのは。
出てこいよ。
……あぁ、なんだ君かぁ。
えっと、ごめん、名前なんていうんだっけ?
まぁどうでもいいや。
いちいち、人間ひとりひとりの名前なんて覚えてないし。
で、そこで何つっ立ってるわけ?
うざいんだけど。
……え、何してるのかって?
どうせ、ほとんどそこから見てたんだろ?
こいつから血をもらってたんだよ。っていっても、不味かったけどさ。
まぁ、どれだけ不味くても、生きるためには飲まないといけないし。
この光景を見て、もう僕の正体分かったでしょ?
…そう、ヴァンパイアだよ。
どう?初めて見た感想は。怖い?
…実感がない?まぁ確かに、いないと思ってた存在が、今こうして君の目の前に立っているわけだからね。確かにそう思うよね。
さて、めんどくさいことに、僕は君をここで始末しなきゃいけなくなったんだ。
僕らの存在を、人間に知られるわけにはいかないからね。
実は、このぐったりしてるやつに、記憶を消す術をかけちゃったから、ほとんど力が足りてないんだよね。
もう僕には術を使うことは出来ないし、それにまだ僕は満たされてない。喉が渇いて渇いて仕方ないんだ。
君の全身の血を吸い尽くして、ようやく満たされるくらいかなぁ。
大丈夫、最初は少し痛いけど、徐々に痛みは快楽に変わるから。
自分でも気づかない間に、身体中の血をすい尽くされて、気持ちよくなりながら死んでいくんだ。
どう、悪くないだろう?
……はははは、自分の死ぬ姿を想像して、腰抜かしてしりもちついちゃってる。
なんて、無様な姿、滑稽だなぁ!!はははは!!
(女子生徒に歩み寄る)
…普段は温厚な性格の僕が、暴言を吐き、首から人の血を啜り、口を赤く染めている光景をみて、恐ろしくなった?
あ、逃げようだなんて、思わない方がいいよ?
どうせ、僕からは逃げられないし、逃がすつもりもないからさぁ。
さぁ、僕に吸われる覚悟はできた?
ほら、首元を晒して。気持ちよくしてあげるからさぁ……。
(匂いをかぐ)
……ん、何この甘い香り。
お前の手のひらからする。ちょっと見せてよ!!
(匂いをかぐ)
尻餅をついた時にすりむいたのか、血が少し出てる。
…少ししか出ていないのに、すごく、甘い匂いがする。
こんなの、今までかいだことないよ。
すごく、美味しそう……。
(手のひらを舐める)
……なにこれ、すごく美味しいよ。
こんなに美味しい血、生まれて初めて。
ねぇ、なんでこんなに美味しいの?
ほかの女のやつなんて、吐きそうなくらい不味いのに。
(夢中になって、舐め続ける)
なに、手のひらを舐められて、少し感じてるの?
舐めれば舐めるほど、すごく甘い香りを漂わせてるよ、君の血。
でも、こんなに夢中になるほどの血なんて、
ほんとに初めてだよ。
……気が変わった。
ねぇ、首からも吸わせてよ。
大丈夫、僕は君を殺したりはしない。
だって、こんなに、美味しい血の持ち主を、殺すなんてもったいないじゃないか。
それに、君みたいに感じやすい子、僕は嫌いじゃないよ?
ほら、髪をかきあげて、首元見せてよ。
へぇ、なめらかで、結構綺麗な白い肌なんだね。
ここに、僕の牙が埋め込まれて、
美味しそうな君の血が少しずつ溢れ出てくるんだと思うと、
たまらなくゾクゾクするよ!!
(首舐めながら)
こうやって首を舐めるだけで、ほら、ぴくって反応した。
結構、可愛らしいとこあるね、君。
なら、いろんなところを愛撫したら、もっとよさそうだね。
例えばそうだな、こうやって、耳を舐める、とか?
(左右交互に耳舐め)
いいよ、その反応。顔も真っ赤にして目を潤ませて、僕を見て。
感じてるのか?香りがもっと強くなった。
もっと責めたくなる。
でももう、我慢出来ないんだよ……。
飲みたくて、飲みたくてたまらない!!
少し痛むけど、君も我慢してよ?
(吸血音)
あぁ〜っ、首元から飲む君の血は、
たまらなく美味しいよ。
渇きが一気に癒えていく。
どう?僕に血を吸われる感想は。
初めは牙の刺さる痛みがあるけど、
少しずつ気持ちよくなっていくだろう。
君が感じる度に、どんどん、君の血が、濃く、甘くなっていくよ。
もっと、もっと味わいたい。
(吸血音)
あぁ、満たされる、美味しいよ!!
でも、程々にしておかないと。
あんまり吸いすぎると君が死んじゃうね。
でもあと、少しだけ、ね?
反対の首からも味わわせて。
(吸血音)
………はぁ、美味しかった。ご馳走様。
久々に、すごく満たされたよ!!
……あれ、ぐったりしてる。
疲れた?まぁ、一気に血を吸われたからね。
でも、気持ちよかったでしょ?
君のことも、殺さなかったし。
僕、気に入った子には優しいからさ。
でも、さっきも言ったけど、気に入られた以上、
僕からは逃げられないから。
もし逃げようだなんて思ったら、首輪や手枷つけて、
僕の屋敷でペットとして飼い慣らしてあげるから。
いや、それはある意味御褒美になるかな?
じゃあ、逃げたら磔にしてやろうか。
それとも、もっと残酷な拷問にかけようか。
逃げたらそれこそ、自由なんて一生ないものだと思った方がいいよ?
明日の放課後、またこの教室に来るんだ。
僕に毎日、血を提供するんだよ。
それと引き換えに、君を気持ちよくしてあげる。
きっと、病みつきになる。離れられなくなる。
もっと快楽を欲したくなるよ。
君はもう、僕のものだ。
誰にも渡さない………。
終