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居眠り卿と純白の花嫁  作者: 中里勇史
ナルファスト公国へ
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序章

本作は『居眠り卿とナルファスト継承戦争』『居眠り卿と木漏れ日の姫』の続編です。

 「いやはや、まさか兵糧攻めを食らうとは思ってなかったね」と言って、ウィンはわははと笑った。

 「旦那、笑ってる場合じゃねぇでしょう」と言って、ラゲルスもわははと笑った。

 笑うしかなかった。数倍の敵軍に街の城門を封鎖され、ウィンたちは逃げることも打って出ることもできない。ラゲルスは、寡兵を指揮して敵の強襲を辛うじて撃退している。それも、食料が残っている間のことだ。籠城戦になるなどとは夢にも思っていなかったから、食料の備蓄は少ない。食料が尽きたら、終わりだ。


 なぜこんなことになったのか。

 そもそもは、監察使の任務ではない仕事を皇帝に命じられたからだ。いやしかし、あの命令がなかったら……。

 何にせよ、ここで餓死してしまったら元も子もない。

 「いっそ、降伏しちゃおうか」と言ってウィンが振り返ると、ラゲルスらが「お前は何を言っているんだ」という顔でウィンを見ていた。

 どうやら降伏するのは無理らしい。


 冗談を言っている間に、敵の攻城塔が近づいてきた。

 「攻城塔だ。ラゲルス、火矢の用意」

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