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〜前日譚〜

 2XXX年──


 地球の技術を現代に比べ遥かに発達させた人類は数百年の時を重ね月をテラフォーミングし、緑豊かな土地と海を復活させ人類が月でも住んでいける環境にまで整えることに成功した。


 そして新しい惑星を開拓する計画を立てている時、地球は初め別の星に住む人類からの接触を受けることになる。彼らは自分たちをガロス帝国からの使者だと名乗り、地球を新しい友好惑星に加えたいと伝え地球側もこれをおおいに喜び数ヶ月の話し合いの後、地球は豊富な資源を提供し帝国は地球より遥かに発達している技術力の提供する貿易同盟を結んだ。



 ガロス帝国の首惑星である『ガロス』。

 この惑星は7割の大地と3割の海で構成された惑星であり、豊富な希少鉱物資源が採れる惑星だがその反面、緑が少なくそのほとんどの大地が山と砂漠で覆われていた惑星だった。



 幸い危険な野生生物は少なかったため、人類は絶滅を免れたが常に飢饉に悩まされるこの状況をガロス人たちは打破するため、豊富な希少鉱物と金属を使い宇宙戦艦そして地球ではロボットと呼ばれる兵器『GIA = General Interface Armor(統合接続型装甲機)』を開発し、豊富な食料資源を求めて宇宙に進出していった。



 そして長い年月をかけ、ガロス人は周辺の惑星も開拓し帝国にまで進化していった。そしてさらに年月が流れた頃、帝国は数十の惑星と複数の国を支配下に置く巨大な国家にまでに至るになった。



 そして帝国がここまで巨大になれた要因の1つとなり地球側が何よりも求め貿易協定を結ぶ一端となった技術、それがGIA技術だ。



 当初のGIAは手動操作で操作するため細かな作業ができず、2足歩行ができ運搬作業や採掘作業ができる程度の代物だったが、研究を重ね自らの脳信号を利用し手足に近い感覚で動かせるようになるが神経接続が必要なため危険が伴った半ダイブ操縦で操縦に変わっていった。



 互いの文明が発達するまで約50年以上の時が過ぎた頃。



 地球はさらなる資源惑星の開拓を着々と進ませることで、12の資源惑星を手にいれ大量の資源から多くのGIAを製造できる技術を保有するまでになっていた。



 帝国は地球との貿易により購入した食料とは別におとなしい家畜や環境に強い野菜の種の購入と研究などを手に入れたことで品種改良された野菜と動物たちは惑星も含めた帝国が支配する惑星すべての食料事情が飛躍的に改善され、帝国はさらなる繁栄を遂げることになった。



 地球と帝国は友好の証として40年前から共同で着工し始めた建築物である『ゲート』と呼ばれるワープ装置を作り、それがついに完成する日を迎えた。


 このゲートは互いの首惑星である『ガロス』と『地球』の近くに1つずつ、出入り口は帝国と地球で取り決めた星間領域を互いに犯さないように互いにその領域から約数百キロ以上離れた場所に設置するように配置された。


 このゲートの完成を受け、帝国と地球はより友好を深めるべく皇帝を招き地球で盛大なパレードが開催されることとなった。


 1週間にも及ぶパレードは地球において最も厳重な警備体制が敷かれ、料理、滞在先から皇帝に送る贈り物に至るまで何十回もの監査とあり1匹通さないほどの管理システムで万全の状態となり、その日を迎えた。


 ゲートを通り、現れた帝国の艦隊群。数百の中型艦に加え、地球ではいまだ開発途中である大型艦も多数見られた。なかでも皇帝が乗ってきた艦隊は大型艦の中でも一回り大きく金と白を基調とした荘厳なデザインを施された戦艦だった。


 皇帝はその艦隊に備え付けられた地上降下用のポッドで地球に降り立つと地球統一連合国女性大統領“エヴリン・D・ホイットノア”が笑顔で迎えた。


 エヴリン大統領は今年で70近いながらもしっかりとした足どりで皇帝と熱く握手を交わす。対する皇帝は今年で95歳を越える老人で杖をつきながらの歩行だったがしっかりとした口調でエヴリンと挨拶を交わし、彼女に連れられパレードに参加していった。


 1日目は国民達からの熱狂的な歓迎の声を聴きながらゆっくりと移動し、この日のために作られた地球で最も広いドーム会場にて皇帝と大統領から国民に向けて挨拶と歓迎式が行われた。


 2日〜5日は地球の各主要都市を紹介し、その文化と今後の帝国との文化交流に向けた意見交換が行われた。


 ここまでは順調に進んでいた。

 事件が起きたのはこの6日目の昼の出来事だった。


 皇帝と大統領を乗せた車列が突如襲撃に遭う。攻撃を仕掛けたのは地球の文化と環境を守る名目で動いている過激的な活動家集団だった。この活動家達は帝国の文明を取り入れることは地球で生まれた文化と環境を破壊していると主張し、今まで数多くの破壊活動をしてきていた。



 大統領自身この活動家達の存在は知っており、外交官を通じて数多くの議論を重ねてきたが平行線を辿るばかりだった。


 このパレードを彼らが見逃すはずがないとわかっていたため、あらかじめ警告を発した後、ほぼすべての特殊部隊に命じ妨害行為を企む者全てを武力を使った排除も視野に入れて対処してきた。


 にもかかわらず今回の襲撃が成功してしまった原因となったのは、皮肉にもあらゆる妨害行為を防ぐ方針によって生まれた人員不足だった。


 

 通常であれば特殊部隊員が数万人も動員されている状況で人員不足が出ることがないはずだったが、活動家たちをかなりの数検挙もしくは殺害してしまったためその人員を埋めるために活動家たちは最後の手段として活動資金全てをばら撒き、各地で傭兵やならず者達に問題を起こさせることで自分たちの行動を止めるための特殊部隊員を減らし、活動家達の中でも荒ごと担当の者全てをこの襲撃に動員した。


 その結果、半数以上の活動家が死ぬことになったが特殊部隊を蹴散らし、今まさに皇帝の喉元に食らいつこうとしていた。


 攻撃を受けた車列はすぐに警護部隊が応戦し激しい銃撃戦が始まる。警護にあたっていたGIAはすぐさま大統領たちが乗っている車両を守るべく盾で銃弾と砲撃を防ぎつつ応戦した。活動家たちのGIAはすでに特殊部隊との戦闘でほとんど大破していたが、それでも弾薬と砲弾を全て投入してGIAごと車両を破壊すべく攻撃を続ける。


 警護部隊のGIAは全部で5機。その全てが特殊部隊の中でも優秀な成績を残している者たちだけで集められている。対する活動家たちの機体は3機。彼らもまたあらゆる紛争地帯で生き残ってきた歴戦の猛者たち。


 地球で生産される戦闘用GIAはいまだ量産体制が整っておらず、実戦配備数も限られていた。さらに軍事用GIAはすべて政府管理下にあり、民間軍事会社ですら数機の確保は困難だった。


 それにもかかわらず、活動家たちはこの襲撃に多数のGIAを投入していた。その大半は特殊部隊との激戦で破壊されたが、それでも3機がここまで到達した事実は異様だった。払われた犠牲の大きさと、退路を断ってでも作戦を遂行しようとする執念が戦場の空気を張り詰めさせる。


 もし突破を許せば取り返しのつかない事態になりかねない――その危機感が、現場の者たちの神経を鋭く締め上げていた。


 彼らは機をうかがいながら中距離で撃ち合い、互いの盾を削っていく。乾いた銃声と衝撃音が断続的に響き、火花が散るたび緊張が高まる。防御が崩れた瞬間に致命打が飛んでくる恐怖が、誰にも不用意な一歩を踏み出させなかった。


 ─バキンッ


 鈍い音を立て先に限界が来たのは大統領たちが乗っている車を守っているGIAの盾だった。砲撃と弾丸の集中的攻撃を受け続けている盾にヒビが入る。


 それを見逃さなかったのは活動家達のリーダー機だった。


 その隙間に狙いを定め、その切れ目に向け弾丸を集中させる。弾丸はそのヒビを大きくしていきそして、一際大きな音が鳴り盾が壊れるのと同時にそのGIAの頭部を弾丸が半分吹き飛ばしていた。


 そのGIAはわずかに痙攣を起こし前のめりに崩れ落ちる。


 警護部隊はすかさず2機がカバーに入り盾で防御陣形を引くもその隙を見逃さず、活動家達はGIA3機を一気に前に出した。


 警護部隊もカバーに入った2機を残し、前に出て突撃してくる3機に集中攻撃を行う。


 突撃してきた3機のうち1機は、ここまでたどり着くまでに幾つかの損傷があったのもあり足に度重なる被弾に耐えきれず、転げ落ちる。


 もう1機に対してはすかさず警護部隊の1機がライフルを投げ捨て腰に装着していた近接武器を展開すると、先ほどのリーダー機と連携させないようにするため盾を前に出したままスラスターを最大にふかし盾を構えたまま突撃するとそのまま押し倒すように抑え込んだ。


 残りはリーダー機のみ。


 そのリーダー機とカバーに入り守っている残りの2機がまさに接敵しようとしたその時だった。


 ドドドドドドドド!!──


 地鳴りのような轟音が空から鳴り響き、次の瞬間には爆音と熱風、そして赤い閃光が活動家のリーダー機の後ろで巻き起こる。そのあまりにも凄まじい火力と衝撃に思わず、その場にいたすべてのGIAが静止し先程まで活動家達がいた場所で巻き起こる爆炎と火柱を見つめていた。


 そんななかゆっくりと空から降り立った機体。


 その機体に気付き、前を向こうとした瞬間にはもう全てが遅かった。活動家のリーダー機の胴体には赤い線が入り、少しの間のあと上半身だけがゆっくりと崩れ落ちていく。彼が最後に見たその景色は、空に浮かぶ帝国の戦艦そして帝国で作られ、帝国の技術だけで作り上げられたGIAの姿だった。


「ご苦労だった、ヴァルセリオン卿。あとの処理は地球側に任し、引き続き警護を続けよ」


 戦闘が終わったことの報告を受けた皇帝は静かにそれだけいうと通信を切り、大統領に向き直った。


「不躾な願いだったにもかかわらず、了承してくれたことに感謝する。エヴリン大統領」


「こちらこそご加勢いただきありがとうございます。そして皇帝陛下、申し訳ありません。せっかくの滞在中にこのようなことになってしまい」


「問題はない。すべての人間がこの関係を望んでいるわけではないことなど当たり前だ。それよりもこの関係をさらに強固にするためにこの祭りは最後まで無事に終わらせなければならない。そうであろう?」


「もちろんです。地球と帝国、これまで以上に関係を深められるこの機会。必ず成功させねばなりません」


「そうだな。む?」


 2人が話していると車両がゆっくりと進み始める。大統領は耳につけた無線機から手を離すと皇帝に笑顔を向け話しかけた。


「どうやら安全確認が終わったみたいですね。それでは先ほどの話の続きを──」


 7日目──

 襲撃を受けたニュースは、情報統制により流れなかったが代わりに地球文明保全組織の過激派だった活動家達が政府の特殊部隊により全て駆逐されたニュースが流された。長い間破壊活動などを行い、あらゆる場所で迷惑行為を繰り返してきたこの組織の壊滅をほとんどの国民は喜んで受け入れた。


 そして7日目の午後。

 忙しさと緊張とストレスで疲労がピークに達している地球側のスタッフ達だったがこの日を乗り越えればという思いとやり遂げた後、地球がさらなる発展を遂げれるその歴史的な最後の1日を当事者の1人として過ごせる高揚感で満たされていた。


 完璧に整えられた会場には大統領と皇帝が、料理人達が作る素晴らしい料理の数々に舌鼓を打ちながら、他愛のない話をしていた。


「うむむ、どれもこれも本当に素晴らしい味だ。地球の食材の品質、その食材を最大に活かせる料理人……本当に何度味わっても驚かされる。我らの星ではこれほどの食材は手に入らないのでな。本当に貴殿達の星が羨ましい限りだ」


「ありがたいお言葉です。しかし陛下、これも帝国の皆様が提供してくださった技術があったからこその結果です。これから始まる新たな交易路は地球と帝国、相互に素晴らしい結果を生み出すと私は確信しています」


「そうだな。帝国にこれほど新鮮な食材が並べられる日がやってくる……私が生きている間に先祖達の悲願が達成できるのはなんとも感慨深いものだ」


 そんな話をしていると次の料理が運ばれてくる。その料理は帝国から取り寄せた牛に近い『モグリス』と呼ばれる生き物のフィレ肉を使ったステーキだった。


「おぉその肉はもしやモグリスの肉か?あれの肉はかなり固いがかなり美味くてな。帝国ではご馳走の時に振る舞われるものだが、地球ではどのように調理されているか楽しみだな」


 そう言っている間に前に並べられていく料理達。配膳が終わるとすぐに近くにいた護衛官が機械を手に皇帝と大統領の傍に立った。


「失礼致します」


「うむ」


 皇帝と同じように大統領も了承する意思を示すと、料理に機械を向ける。その機会は分析機(スキャナー)であり、光を通して見ることで毒などの識別が可能な装置である。滞在している間、皇帝達が口につける料理にはすべてスキャナーを通していた。


「問題ございません」


 そう聞いた皇帝達は肉を切りわけ口に運んでいく。大統領がその肉を噛み締めると驚いきのあまり口元をおさえていた。芳醇な味わいのあるその肉は噛み締めるごとに肉汁が溢れ出し、しつこくない肉の甘みと旨みが口の中いっぱいに広がっていく。そしてこの肉汁もしつこくなくむしろこの流れでる肉汁が肉と絡み合うことでさらに旨みが広がっていった。


 そのあまりのおいしさになかば興奮気味に大統領が顔をあげる。


「これは…本当に素晴らしいお肉ですわ!今まで食べてきたお肉よりも本当に美味しいです、陛下!……陛下?」


 皇帝は先ほどから何も言わず、下を向いたままだったがやがて口元を押さえるとその瞬間、大量の血が手の隙間から流れ落ちていく。


 異変を感じた護衛官はすかさず皇帝のそばにより、断りもほどほどにすぐに皇帝を床に寝かせ、診断と応急処置を始める。


「……毒だ!!陛下が毒を盛られたぞ!」


 護衛官のその叫びに一瞬にして場が凍りついたようになる。その言葉を聞いた他の護衛官たちは先ほどスキャナーで料理を識別した護衛官を即座に拘束し、尋問を始めた。


 武器を突きつけられ痛めつけられながらも「知らない!嘘じゃない!本当にスキャナーでは正常だったんだ!」と喚く護衛官は先ほどまで仲間だったもの達に引きづられ別室に連れて行かれた。そして皇帝の容体を別室で待機していた医師達が診るが皇帝のどんどんと悪化していった。


 そして手の施しようがないと判断したのか医師達が手をとめ項垂れている姿を見た護衛官の1人として配属されていたヴァルセリオン卿はギリッと拳を握りしめると部下達に指示を出した。


「帝国に戻る!急ぎ陛下を緊急用救命カプセルに入れよ!」


 そう命じられた部下である護衛官はすぐに別室に走った。そしてヴァルセリオン卿はSP達の後ろで青い顔をして立ち尽くしている大統領に近づくと冷酷な表情を浮かべたまま言い放つ。


「これにて失礼する。陛下は本気で貴殿達と手をとりあうつもりだったがこんなことになって残念だ」


 それだけ言うと引き留める言葉も聞かず、彼らは帝国に帰ってしまった。そしてこの事件に対し大統領から徹底的な調査が行われた結果、それは最悪な報告となって上がってきた。


 この事件は帝国の裏切り者が起こした事件……ではなかった。事件の首謀者は先日殲滅したはずの活動家の生き残り。長い間こちら側に潜りこみ息を潜めていたこの活動家が仲間の死を知り、計画していた皇帝の暗殺を1人で決行したことで起きた事件だった。


 その活動家は15年も前から大統領たちとともに仕事をしてきた者で今ままで忠実に仕事をこなし、他の活動家たちを自らの手で殺害したこともある大統領が信頼を置いていた1人だった。


 彼はスキャナーに細工し、毒の識別一覧から今回使われた毒を削除していた。本来であればそのような細工はできないが機器などを管理しているメンバーの1人だった彼だからこそできてしまった。そして料理に毒を潜ませることも料理のチェック係に志願し担当していた彼だからできた。


 この男の拘束を指示しすぐに男の自宅に突入したがすでに遅かった。


 “美しい地球を我らだけの物に!”


 そんな言葉を寝室の壁に自身の血で書き満足げな表情を浮かべ男は息絶えていた。


 皇帝は帝国に帰る前に帰還中の戦艦の中で亡くなった。


 皇帝殺害という暴挙をみすみす許してしまった地球連合。本来であればすぐに帝国側からの非難や謝罪要求、賠償などの話し合いが始まるはずだった。そしてどんな要求でも地球側は飲み込むつもりでいた。


 にもかかわらず帝国側からのアクションは何もなく、不気味な沈黙だけが過ぎていった。


 そして皇帝殺害という大事件から1年という時が経ち、まずはじめに帝国がしてきたのは帝国で外交を行なっていた者たちの全員追放という者だった。


 大統領はすぐに帰還してきた者たちを呼びつけ、帝国の内情を聞くと帝国内は予想以上の混迷を極めていた。


 まず今回の皇帝崩御の報を受け、まだ8歳であるアルハロド・ガロス・レーシェン皇太子殿下が皇帝に即位した。皇帝の息子たちは皆早死にしてしまい、唯一の血縁で甥であるアルハロド殿下が即位することになったのだが皇帝になるには時期尚早と多くのものが反対の声が上がった。これに対し皇帝の元側近たちにそそのかされたアルハロド皇帝はこの反対しているものを投獄もしくは死刑にし反対派を抑え込むという暴挙に出た。


 そして次に帝国と長年にわたり、友好関係を築いていた複数の近隣惑星を武力で脅し帝国の植民地として支配下に置いた。


 この行動を知った帝国と友好関係を結んでいた惑星国家たちが危機感を示し、帝国から武力支配されないように自由惑星同盟(グラスノーラン)を作りあげる。この同盟に参加した惑星の中には地球側にある惑星も存在し、グラスノーランはあらゆる侵略行為に対し、協力し対抗すると宣言した。


 そして外交官たちが追放される直前に掴んだ情報としては帝国はさらなる軍備拡大にかなりの力を入れており、その規模は未知数だと言うこと。今まで皇帝の方針で最低限度の軍備しか持っていなかった帝国がその牙を研ぎ澄ませている。


 大統領はすぐに各地に軍艦とGIAの量産を指示。帝国と交易を行なっている者達にも注意を呼びかけた。


 地球側も帝国人の追放をという議員の声もあったが、この状況下に置いてあらゆる選択肢は残しておきたかった大統領は帝国人の追放はせず、あくまでも自主的な避難を促し移住金や補償を施すことで帝国人たちに他惑星への移住を呼びかけた。


 皇帝崩御から約3年──


 ついに帝国からの要求が告げられる。

 その言葉は幼い皇帝自らが映像に立ち、地球全土に聞こえるように放送された。


 帝国の要求はただひとつ『地球が保有するすべての惑星を帝国の支配下に置くこと』

 皇帝を殺害した地球を許す条件として完全降伏を要求してきたのであった。


 当然ではあるが地球側はこの条件を拒否。代わりにもしもの時に備えこの数年の間に貯蓄しておいた大量の食料と資源を元々契約していた量の倍を無償提供すると申し出たがこれを帝国側は拒否。


 降伏しなければ敵対するとみなし攻撃を開始すると告げるもこれを地球側は再度拒否した。


 これにより、帝国は地球に対し宣戦布告を宣言。


 帝国と地球の全面戦争が始まったのだった。

ここまで読んでくださりありがとうございました。


リアル優先の執筆作業ですのでかなりのんびりしたペースでの進捗になってしまいますがどうぞご了承ください。


この話は物語の導入・世界観をあらかじめ知ってもらいたく『物語に入る前の世界観』から始めさせていただきました。ロボット系のSFものを描きたかったのですがなかなか難しく、手探りで進んでいますがこの世界の物語を楽しんでいただけたらなと思っております。どうぞよろしくお願いします。

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