表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
77/215

33話目 作戦中に薄い本のネタになるってどういうこと

「弩阿呆、やったな。

取り敢えず褒めてやるぜ。

ジェンカちゃん、間抜けな魔族の顔でも拝みに行くか。」


お淑やかな大男さんに手を繋いでもらって散歩に来ただけで、何にもしていないのに上から目線だよなこいつ、凶暴幼女は。


「ボルバーナちゃん、間抜けは余計だよ。

たまたま私たちが先に見つけた、うぅっ、それだと汚物君の活躍を認めることになるけど、一応は彼の功績よね。

エン君より先に敵の斥侯が私たちを発見していたら、この原野に屍を晒していのは私たちの方だったかもよ。

結果的には楽勝ムードの内に今回の戦闘は終わったけど、それを私たちの実力だと勘違いするのは危険よ。」


「エリカちゃん、悪かったよ。

確かに、運が良かったという部分もないとは言えないからな。

それにまだ魔族の別動部隊がいないとも限らないしな。

ここは警戒を解かずに、不意打ちを食らった時のためにいつでも防御魔法を展開する準備をしておくよ。」


「ボルバーナちゃん、頼むわよ。

私たちが生きて帰れるかはペーター君とあなたに掛っているんだからね。

戻って、第3中隊に合流するまではいつ戦闘が始まってもおかしくない覚悟を持っておこうね。」


「おばちゃん、その辺はエンにも釘を刺しておいた方が良いと思うぞ。

敵がいないと思って、エロい妄想に浸っているかもしれないからな。」

「その辺は何度も釘を刺しておいたわよ。

今も出来るだけ広範囲を索敵してもらっているわ。

見えている範囲で今のところは魔物や魔族は見当たらないそうよ。」


"ただ、エン君に連絡する度に今日のパンツの色を聞いてくるんで困ったわよ。

それも私だけでなく、女子隊員全部の。

私だって他人のパンツの色なんて知らないわよ。"


えっ、そんな俺の知らないところで、人知れないパンツ攻防があったのか。

あいつもおばちゃんと一緒で懲りないよな。

まあ、適当に答えておけば満足だろ、あいつも。


"あんまりうるさいんで取り敢えず全員肌色のばばパンと言っといたわ。

そうしたら、あっ、そっ、とか言ってそれ以降はスケベなことを言ってこないので興味を失ったみたい。

恐るべしばばパン、あのエン君の弩スケベオーラを四散させたよ。

あっ、それ以降は業務連絡以外何の話もしていないわよ。

安心した? リュウ君。 "


安心? 何が? まぁいいや。

それにしてもおばちゃんはばばパン派だったのか。


"ちょっとぉ、変な勘違いをしないで、ばばパン派なんてとんでもない。

ほんとに違うんだから。

クマさんの刺繍が入ったかわいいピンクのやつだから。

信じて、リュウ君。

そうよ、今晩に飽きるほど見せてあげるからね。

眺めるだけじゃなくて、是非に被って確認して見て。

その前に脱がしてもらわないとね。てへへっ。

もう、リュウ君ってほんとエッチなんだからぁ。"


まだ、今晩の件をまだ覚えていたかぁ。


"逃れられると思うなよ!! "


「敵が付近にいないということなら、氷で固めた魔族を確認しに行きましょうか。

持ち物や何かから少しでも敵の情報が得られるかもよ。」


それを聞いた凶暴幼女が魔族が固まった付近をちっちゃな手で指さした。


「今すぐには無理だな。

あのきらきら光る雲のようなものを見ろよ。

リュウのアイスフィールドが全然収まんねぇ。

今、あの中に入ったら魔族を観察している間に俺たちも氷漬けだぞ。」


隠れ弩S帝が俺の方を見て、そして罵った。

腕を組んだ上には隠しこんでいた巨〇ど~んと乗っかってた。


「この弩阿呆、加減というものを知らないの。

魔力を込めすぎ。

魔法を物理攻撃と勘違いして、ただ全力で発動すれば良いと思っているんじゃないの。

まぁ、君も所詮は火力バカ共の仲間か。

魔力が尋常じゃない分だけもあいつらよりたちが悪いか。」


遂に隠れ弩S帝様の弩Sが、その隠れた〇乳と共に表に出てきかも。


「まぁ、まぁ、そう言わないで上げて、エリカちゃん。

リュウ君も全力で魔族の部隊を駆逐しようとした結果なんだから。

確実に仕留めるためには多少は過剰な攻撃も仕方ないと思うしねっ。」


おばちゃんが俺を擁護する発言に弩S乳帝様は諦めたような顔をして小さくため息をついた。


「惚れた弱みってのはわからなくもないけど、弩阿呆を甘やかすのもほどほどにね。

少しは自分で考えて攻撃させないと、次は味方も構わずに巻き込むわよ。」

「その点は今日の反省点として、今晩の二人っきりの反省会で、よ~く言い聞かせるから。

わかるまで寝かせないから♡。じゅるり」


横で聞いたいた凶暴幼女がちっちゃな人差し指を小顔の顎に当てて、こてんと首を傾げた。

口を開いたり、ロープを出さなきゃ準天使なんだけどな、こいつも。

やることが粗暴だから、実態は小鬼か小悪魔だからな。


「なんでじゅるりなんだ。

そっかぁ、わかるまで鞭打ちってか。

いたぶって、今日の戦闘のストレスを発散すんのか、この弩阿呆で。」

「場合によってはそういうプレイもありかな♡・・・・、あっ、私ったら何を口走っているのぉぉぉぉ。」


知らんがな。


「兎に角、弩阿呆のせいで魔族の所にも行けず、かといってこのまま放置ってのもまずいわよね。

ジェンカちゃん、どうしようか。」

「・・・・・私が打つの、それとも打たれるの・・・・・、どっちも捨てがたい。」


おばちゃん、帰って来いよぉぉぉ。

ここはまだ戦場だぞ。敵がひょっこり出てこないとも限らないぞ。


"あっ、ごめん。

漸くわかったわよ。

こんないけない私は今晩、罰としてリュウ君に打たれるのね。"


・・・・・・・


「んっ、取り敢えず第3中隊に状況を確認するね。

火力バカ共が作戦通り、クマさんたちへの攻撃後にちゃんと戻って来たか。

或いは、勢い余ってスナイパーさんに狙撃されたか。

あとは大隊本部に連絡して、戦況とこれまでの経緯を説明するね。

大隊本部では火力バカ共が放った攻撃音と黒煙しか戦況を把握していないだろうし。

その上で、私たちがどう動くべきかも相談してみる。」


「それで良いと思うわ。ジェンカちゃん。」


弩S乳帝様の同意の言葉を聞いて、やがて、おばちゃんは何か難しい顔になった。

まずは第3中隊の隊長(仮)と念話でこちらの戦況の報告等々の情報を交換しているのだろう。


おばちゃん報告している間に俺たちは周囲の警戒と俺が放ったアイスフールドの様子を観察していた。

う~ん、全く収まる気配がないな。

我ながら素晴らしい出来だ。


「しっかし、収まんねぇなぁ、弩阿呆のアイスフィールド。

弩阿呆だから多くは期待してないけどよぉ、エリカちゃんが言ったように少しは頭を使って仕事しろよな。

幾らなんでもここまでする必要はねぇよなぁ。

あ~ぁ、このままここで待機かぁ。

下手を打てば今日中に第17師団の最前線基地にたどり着かないんじゃねえのか。

全ては弩阿呆のせいで。

こいつと弩スケベだけをここに残して監視させとけばいいんじゃねぇのか。

時間的にはそろそろ移動しないと野営か徹夜の行軍かの選択を迫られることになんゼ。」


お淑やかな大男さんの背中にくっつかないと俺たちと一緒の速度で行軍できない、短足幼女に言われたくない。

でも、今日も野営ってのは困るなぁ。

せっかく携帯食でないまともな飯が食えると思ったのになぁ。

それに、おばちゃんの"今晩"を回避するためにも男女別のしっかりとした建物の中で寝たい。

野営用のテントじゃ、おばちゃんの荒い鼻息だけで吹っ飛ばされそうだ。


「ボルバーナちゃん、気持ちは私と同じだけど。

汚物君と弩阿呆で二人っきりであれを監視させておくってのもねぇ。

初夏とはいえ、夜は冷えるし。

2人で抱き合って暖を取り・・・・・・。

あぁ、そして、薄っすい本のネタになるのね。」


弩S腐女帝様、薄っすい本ってなんですか。


ここまでの成果

魔力回復: 16%

次にスキルを発動するまでのクールタイム: 27時間05分

(今後どうするかおばちゃんが大隊本部の指示を仰いでいるわずかな時間で、薄っすい本という怪しい響きがするやつのネタにされそうになってるんですが。

薄っすい本の意味が分からず、困惑してスキルがまたまたdown。)


活動報告に次回のタイトルを記載しています。

お話に興味がある方はお読みくださいね。


感想や評価、ブックマークをいただけると励みになります。

よろしくお願い致します。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ