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16話目 春の嵐を吹き付けろ

話を着けてきた?

どんな話を?


"まさかこの隠れ巨乳が余計なことを画策したんじゃ。

魔牛がモウ、モウ言いながら隠れ巨乳に泣きついて、そんなことは些細なことだからと思って、牛を私たちのチームに強制的に入れるって話をしたんじゃないわよね。

まったく、余計なことをしやがって、腐れ隠れ乳牛がぁ。"


おばちゃん、お隠れ帝様にも含むところがあるの。


"網メロンと小玉スイカ持ちはそれ以外の全女の子の敵でしょ。

労せずして大きなアドバンテージを持つ乳牛なんて、人として許されることじゃないわ。

私なんか1年間、牛乳を逆噴射寸前までがぶ飲みして、漸く白桃よ。

そんな理不尽な脂肪の塊が許されて良いはずはないわ。"


魔法術士と肉壁ちゃんの取り扱い、一属性魔法術士と二属性魔法術士の差の方が人として理不尽のような気がすんだけど。


「エリカさん、でっ、学校やエレン教官とどんな話をしたんですか。」


その時、お隠れ帝様の後ろから乳牛、おっと、おばちゃんの口癖が移っちゃたぜ。

エレン教官が俺までも前かがみに屈せそうな勢いで、おばちゃんの天敵なブツをゆさゆさ揺らして走ってきた。


「それは私から説明します。

良いですよね、エリカさん。」

「私は構いませんが。」

「それでは、お淑やかな大男さんチームと土壁の不落城チーム、そして、火力がすべて、防御って何?、それ美味しいのチーム、あぁ、めんどくさい。

おまえらのチーム名は火力バカ共とたった今から変更しなさい。

良いわね。

拒否は許しません。」


「了解っす。」


前かがみになりながら返事をする火力バカ共のリーダー火力バカ1号。

その体勢で拒否はないわな。

その前かがみは全身でエレン教官に屈しているように見えるな。

でも、それでいいのか、幾らバカ共でも。

勝手にチーム名を、それもよりによって"火力バカ共"に変更だぞ。

まぁ、間違ってはいないがな。


3チームのメンバーはエレン教官と3帝の前に集まった。

エレン教官とミノタウルス♀爆乳帝様が並ぶと、エンと火力バカ共が完全に土下座体勢だ。

もう顔さえも上げらんないようだ。

君たちの御子息共、暴れ過ぎんだろ。


"リュウ君は前を見ちゃダメ、隣ある白桃だけを見て。"


おばちゃんに首を強制的に横に曲げられて、俺は前かがみにならずに済んだ。


"なんかわからないけど、超悔しいんだけど。

こうなったら脱ぎたてを被せて、前が見えなくしてやるぅぅぅぅぅ。"


首を放してからにしてください。


「実は午前中にエリカさん、シュリさん、リンダさんから、もうこっちもめんどいから3帝と呼ばせていただきますね。」


エレン教官の言葉に頷く3帝様たち。


「3帝から魔法術士育成学校、聖戦士育成学校に申し入れがありました。」

「申し入れ? 」

「そうです、次のような申し入れです。


"今年度の新チーム結成、魔法術士候補生と肉壁ちゃんチームのマッチングに障害が出ていると聞いています。

それもどうも私たちの、世間様では3帝と呼ばれているようですが、所属チームが決まらないことが大きな要因と聞いています。

魔法学校と肉壁の穴に混乱を招いていることに対して、当事者としては大変申しわけなく思っています。

本来なら招待状、それでうまくいかなかったら、要望書を通じたマッチングへとチーム結成に向けた取り組みを行っていくところなんですが、先ほどの理由から、私たち3帝は早く所属チームを決めて、全体のマッチングの混乱を鎮めたいと思います。

そこで、本来はマッチング活動を通じて、魔法術士と肉壁ちゃんチームの互いの意思を確認すべきところではあるのですが、私たち3帝の所属チームは私たちに指名させていただきたいと思います。

指名された肉壁ちゃんチームには申し訳ないのですが、私たちの指名に対する拒否権はございません。

もう一つお願いなのですが。

これからの訓練は小隊だけでなく、中隊、大隊、行く行くは連隊レベルの訓練があると聞いています。

これも本来は様々な小隊を組み合わせてより大きな部隊を仮に作って、訓練が行われるはずです。

しかし、私たちが所属する小隊は常に一緒の中隊で訓練をさせていただくよう要請します。"


という内容でした。

間違いないですよね、エリカさん。」


「はい、教官。」

「間違いねぇぜ。」

「・・・・・・・」


だんまり童帝様、ちゃんと聞いていた?

お淑やかな大男さんの背中でぬくぬくしていただけじゃないの。


「それで3帝の皆さんが指名したチームとはどこなんですか。」


おばちゃんが焦ったような口調で聞く。


"呼ばれたこの3チームに3帝が入るということなの。

牛は要らないから、牛だけは。

腐れ隠れ巨乳の方がまだましよ。

私だけのリュウ君にちょっかいを出さないだけ。"


「まずは私からそのチームを選んだ理由について説明するわね。

どれでも良いというわけじゃなくて、ちゃんと選んだ結果だということを知ってほしいから。

私たちの希望だけで強制的にチームを結成する訳だから、まずはそれを話すわね。」


いつもの冷めた表情ではなく、真剣な眼差しをお隠れ帝様は俺たちに向けてきた。

その脇で、ミノタウルス♀爆乳帝様は俺を見て舌なめずりしているし。

だんまり童帝様はいつの間にまたお淑やかな大男さんの背中に戻ったんだ。

狂暴幼女のギャーギャー言う文句だけが聞こえてくる。


「まずは去年の見学会、ソンバトの肉壁の穴で行われた演習の見学会での話なんだけど。」


あっ、初めて3帝にあった時の話か。


「私たちは去年の夏、同学年の魔法術士候補生と同様に、次の年に組む新チームについてあれこれ悩んでいたの。

2属性魔法術士として、軍からの大きな期待も感じられるし。

何よりも2属性魔法術士として、モテる力を十分に発揮したいと思っていたしね。

幼年魔法学校で仮に組んだチームでは自分の力を十分に、いえ、肉壁ちゃんの先輩には悪いけど、全く引き出せていないと思ったわ。

今度、組む新チームでは私の力を存分に働かせるチームにしたいと思ってたの。

そこで、私たちが次の年にチームを組むことになるはずの各肉壁の穴の肉壁ちゃんチームのプロフィールを眺めていて、そんなチームがないか3人で探していたの。

そして、あるチームのそれが目が止まった。

私たちはそのチームが所属する肉壁の穴の演習見学会に参加することにしたわ。

そして、そのチームの演習を実際に目にした。

それは私たちが新チームを組むことを考慮することに値するチームをだったわ。

まぁ、後で話をしたらどうしようもない欠点がある事もわかったけどね。」


まさかそのチームが、それが俺たちお淑やかな大男さんと言うんじゃ。


"そうだったとしても、そのどうしようもない欠点というのも気になるわね。

私たちのチームの欠点。

う~ん。リュウ君が私と一緒に未来永劫、駄菓子屋をやることが決まっているとか、リュウ君には手を出してはいけないとか。"


あの時点で駄菓子屋の話は出てないよな、ひたすら誰のパンツを俺に被せるかの話しだったよな。

その前に、ちょっと待てやぁぁぁぁ。

俺とおばちゃんが駄菓子屋を未来永劫やるって、いつ決まったんだ。


"私が決めたの。もう、変えられない未来よ。

てへっ。"


「それだけではないわ。

その演習見学会では、その目的のチーム以外にも収穫があったわ。」


別の収穫ってなんだ。

目的のチームが俺たちお淑やかな大男さんチームとしてだ、俺たちのチーム以外にもめぼしいところがあったというのか、あの演習で。


ここまでの成果

魔力回復: 15%

次にスキルを発動するまでのクールタイム: 39時間32分

(お隠れ帝様に認められていたようで、うれしくなってスキルの大幅UPだぁ。)


活動報告に次回のタイトルを記載しています。

お話に興味がある方はお読みくださいね。


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よろしくお願い致します。


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