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40話目 演習 後始末編

"アイスランスでやっちゃっても良いど、一応同級生なんだから、武士の情けで刃先は丸めといて。"


串刺しじゃやばいから、ぶつけて、圧力だけで吹っ飛ばせということか。


"そういうこと。火力場どもは串刺しにしてもしょうがないけど。"


おばちゃん、身内には容赦しないないタイプだな。

家族関係で苦労してんだなきっと。

よし、俺がそんなもやもやをアイスランスで空き飛ばしてやるぞ。


"よろしくね。"


俺は生成し、横一列に並べた10個のアイスランス・レベル3の刃先を丸めた。

そして、一斉にそれらを敵のケツに向けて発射。

ケツが一番固いからな。

頭に当たったら諦めてくれ、迷わず成仏して。


発射と同時に俺は続けて次のアイスランス・レベル3を生成し始めた。


射線上には不幸なことにまだ狂犬どもは入ってきていない。

まとめてやれたのに、ちっ。

発射して一息つくかつかないかのうちにアイスランスは敵の物理防御壁に激突、大きな爆音がした。

しかし、俺のアイスランス・レベル3を完全に防ぐには物理防御魔法・レベル6が必要だ。

肉壁の穴で今、最も高い物理防御魔法を使えるのはお淑やかな大男さんであるが、転写魔法として魔法レベルを上げたとしても3に上げるのが精いっぱいだ。

ちなみに物理防御スキル持ちの狂暴幼女はスキルレベルが2ということだ。

つまり、俺のアイスランスを止められる奴は肉壁の穴にはいないのだ。

あっ、エレン教官か本業が強面の厳つい自由業の副業が教官様が物理防御魔法をお淑やかな大男さんに転写してくれればレベル6ぐらいまでは上げられるかもしれない。


そんなわけで俺のアイスランスを相手が完全には止められるはずもなく、物理防御壁もろとも演習場外に飛ばされて行ってしまった。

ケツを狙ったのが良かったのかもしれない。

アイスランスに押されてバランス良く遠くに飛んで行った。

飛んでってどうなったかはここからでは見えない。

物理防御魔法がまだ有効だから地面に激突しても、木にぶつかっても大きなケガとかはしないと信じよう。


森から逃げ出してきた相手は17人いたように思う。

1チームで肉壁ちゃん5体、幼年魔法学校の生徒が一人、3チームの中隊編成だから計18人いると思われる。

1体少ないのは先につぶした斥候職の分か。


俺のアイスランスで飛ばしたのは8体。ちぇっ、2本も外した。

また、幼年魔法学校の生徒は後々のことを考えて、アイスランスは打ち込まなかった。だって、次の演習でチームメイトになるかもしれないじゃないか。


よって、いまだ逃走を続けているのは肉壁ちゃん6体、幼年魔法学校の生徒が3体。

このような圧倒的に不利な状態でも降参せずにいることは敵ながらあっぱれだと思う。


俺が次のアイスランスを生成しているわずかな隙に。今度はスナイパーさんの狙撃だ。

やはり、頭などの致命傷になるようなところは狙わずに足を狙って、逃走できないようになる部分を狙っているようだ。

あっ、すでに肉壁ちゃん2体を行動不能にした。

肉壁ちゃん残り4体か。

外さないように1人2本づつ、アイスランスをプレゼントしよう。

ここまで逃げ切ったご褒美だ。プレゼントを倍にしてあげるんだ。

もちろん、幼年魔法学校の生徒は狙わない。


出来上がったアイスランス8本の狙いをつけて発射・・・・・・


「リュウ君、スナイパーさん、攻撃中止。

演習終了の合図が上がったわ。

教官が相手の敗北を認めたようね。」


終わったのか。

勝てて良かった。


・・・・・・

・・・・・・


おばちゃん、目の前に浮かんでいるアイスランスはどうしようか。

だいぶ寒くなってきたので、放置すると溶けるまでかなり時間が掛かると思うけど。


"アイスランスの放置は環境破壊に繋がるね。

演習停止の合図に気が付かないふりをして、発射しちゃえばよかったね。

物理障壁と相手のおしりにぶつかればその衝撃で熱が発生し、少し溶けたかもしれないのにね。"


あっ、演習停止の合図に気が付かないのか、火力バカ共が敗北を認めて逃げるのをやめた相手にファイヤーランスをぶち込もうとしているよ。


おばちゃんは腰に手を当てて、しょうのない奴らだと言わんばかりの表情をしていたが。

すぐに口元がわずかに上がって、ニヤ付き始めた。


「火力バカ共は終了合図に気が付かないのね。

この状況でさらに攻撃を続ければ私たちの敗北とされてしまうわね。

そんな味方を止めなきゃね。

急いで止めないともうファイヤーランスをもう生成しちゃったわ。

どうしよう。

あっ、こんなところに8本のアイスランスが。

そうだ、これを火力バカ共にぶつければ攻撃を止められんじゃねぇ。

ということで、シュウ君。やっちゃいなさい。」


おばちゃん、最後の2行以外はすべて棒読みでしたが。

教科書を朗読してんのかと思ったぞ。

しかも、最後の一行なんて感情が入りすぎて殺気がこもっていましたが。

そうですか、最後の一行が本音ですか。


俺は遠慮なく火力バカ共にアイスランスを2本づつ、ケツを狙って発射した。


あっ、ごめん。

刃先をまだ丸めてないや。


ケツから血を吹き洩らしながら火力バカ共は空を飛んで行った。


これが血の虹というやつか。

火力バカ共のケツの血と思うと、うえっと来るものがあった。


最後に変なものを見せられたが。

無事に演習は俺たちの中隊の勝利で終わった。


〇 相手チーム

行動不能: 肉壁ちゃん11体

(撃破数: お淑やかな大男さん8体、火力バカども1体、土壁の不落城2体)

生き残った数: 肉壁ちゃん4体、魔法術士3体


〇 味方チーム

行動不能: 肉壁ちゃん5体

(内訳: お淑やかな大男さん1磔体、火力バカども4変死体)

(撃破数: お淑やかな大男さん5体)。

生き残った数: 肉壁ちゃん10体、魔法術士3体


おおっ、撃墜数で見るとお淑やかな大男さんチームの圧勝だな。

13体も葬っちゃったよ。


〇 撃墜数13体の内訳 (俺12体、狂暴幼女1磔体)


それに撃墜数では俺がトップかぁ。

撃墜王、お淑やかな大男さんチーム、いや、ソンバトの肉壁の穴のエースと呼んでくれてもいいぞ。


"リュウ君、かっこいい。すてきぃぃぃ。"


一応、ありがとう、おばちゃん。


"私の賞賛だけじゃ足りないというの。

もう、リュウ君は欲張りねぇ。

わかった、今日の撃墜王へのご褒美は・・・・わ・た・し。

私を一生自由にしてもいい権利を上げるね。

あんなことやそんなこと、あまつさえ、こんなこともし放題よ。

しかも、一度手を付けたら二度と離れない仕様ですので、ご安心してご使用しください。"


おばちゃん、あんなことやそんなこと、その上、こんなことっていったいなんだ。


"・・・・・・わかっているくせに。

女の子の私にそれを言わせるのぉ、

もう、リュウ君は本当にエッチで、弩Sなんだから。

・・・・・・今晩のお楽しみ♡。"


わかったぁ、"あんな"手作りクッキーや"そんな"手作りパン、そして、"こんな"手作りケーキをくれるのかぁ。

そうかぁ、それは楽しみだなあ。

夜じゃなくて、放課後におくれ、すぐおくれ、おばちゃん。


"ちっ、うまくごまかしたわね。

まぁ、良いわ。

「あんな」手作りクッキーや「そんな」手作りパン、「こんな」手作りケーキ。

そして、「メイン」の私を付ければ良いだもんね。

今晩を待っててね、リュウ君♡。"


ここまでの成果

魔力回復: 0%

次にスキルを発動するまでのクールタイム: 64箇月23日

(せっかく圧勝したのにとんでもない悪寒が・・・・・・。スキルが史上最大の大暴落。)


活動報告に次回のタイトルを記載しています。

お話に興味がある方はお読みくださいね。


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よろしくお願い致します。


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