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19話目 第104独立旅団の初任務 既に戦場と化したか

あの戦場で散ったものたちを愚弄する言葉か。

どんな言葉があるんだろうな。

俺も姉御と一緒で、敵とはいえ戦場で相まみえた者たちを愚弄する言葉なんて思いつかないんだけど。


"まぁ、その点はあの時に斥候に出ていて実際の戦闘には参加していないエン君に任せてはどうかと思うの。"


エンにかぁ。まぁ、あいつなら俺の様な感傷とは無縁だからな。


"それに女の子ならまだしも、彼が男を愚弄するのに何ら遠慮はしないと思うしね。"


なるほど。

エンにとって男の価値なんて便所の脇に生えたぺんぺん草並みだろうからな

まして、敵軍の男なんてのはこの世で息をする価値もない、空気がもったいなさ過ぎるといった位置づけだろうしな。


"イリーナに惚れられていると勘違いしているエン君ならあの時に一緒に居た敵の男性兵士をけちょんけちょんに貶して、自分をかっこよく見ようとするんじゃないの。"


そうかぁ、囮役の他に魔族の愚弄する役をあいつに押し付けるのはちょっと思ったけど、全く問題ないということだよな。


俺とおばちゃんが魔族を愚弄する手段までも全部エンに丸投げしようと算段している時に、漸く腐女帝様が口を開いた。

きっと、俺たち以上に弩Sな事をエンに押し付けることを閃いたに違いない。


「そう言うことなら肝心な汚物君を連れ戻さないと。

屋根から吊るされて干物になると作戦に支障が出るわよ。

干物になってもイリーナが釣れれば良いんだどもね。

干乾びて外見から汚物君だと判別できなくなるわよね。

その上、のどもカラカラになっているから言葉が出せずに、あの時の敵を愚弄するになんてできなくなるわよ。」


その時、勢いよく魔牛乳帝様が立った。

余りの勢いにブルンブルン。

さっと、前かがみに続いて土下座体勢に移る火力バカども。

いったい今日だけでもう何回誰かに謝ってんだ。


「俺がボルバーナを説得して汚物を取り戻してくる。」


っと言うと、リードを腐女帝様に預けて会議室から廊下に駆けだす魔牛乳がブルンブルン帝様。


初めは唖然としていた弩S腐女帝様。

預けられたリードと土下座体勢の火力バカ共を交互に見ていたが、やがてニタァと何か悪だくみを思いついた顔つきになった。

この流れは当然、弩Sなことかうっすい本に関わることかだと思うけど、やばいぞ火力バカ共。

弩S腐女帝様が本気を出したぞ。

お前ら魔牛乳帝様の下で御子息様を好きに暴れさせている場合じゃないんじゃないのか。

まぁ、自分の意志で御子息様を宥められたら、毎度土下座する必要はないけどな。


やがて、ぐえっ、ぐえっというリードが引っ張られて首を絞められた火力バカ共の呻き声が会議室に響き渡った。


「エリカちゃん、いったい何をこいつらで始める気なの。

火力バカ共に蛙の合唱を仕込んで夜桜客目当ての夜店で一儲けするつもりなの。」


姉御、そこを突っ込むよりもまずはリードを引っ張るのを止めさせてあげてほしいんだけど。

イリーナの生贄になるエンよりもこいつらの方がはるかに早く逝っちゃいそうなんですけど。

てか、おばちゃんも止めてあげて。隊長だろ。


"まぁまぁ、いいじゃないの。

長い会議でリュウ君も疲れたでしょ。

魔牛乳が返ってくるまでの余興を楽しみましょうよ。"


おばちゃんも弩Sだったのかぁ。


"今晩が楽しみになってきたかぁ? ポチ。"


俺にも飛び火してきたぁぁぁぁぁ。

これ以上俺に火の粉が降りかかる前に何としてもこの弩Sな行為をやめさせねば。

俺が"今晩"で鞭たれそうだ。


「えっと、エリカさんはそのリードを操ってこいつらに何をさせようとしているんだ。」


俺の言葉など全く意に返していないようで、何か必死にリードを縦横無人に操っている。

火力バカ共は本人の意思に反してまだ御子息様が大暴れ中で、何とか前かがみになろうとしているところを弩S帝様にリードを引っ張り上げられるもんだから・・・・・・ぐえっと。

まぁ、もう直ぐ地獄の一丁目を垣間見ることになりそうだな。


「・・・・・えっとぇ、このリードをこっちに引っ張って、そっちのリードをこうすれば、正面から密着して顔と顔がくっつくはず。

そして頭と頭を押さえつければぶちゅゅゅゅゅっと♥・・・・・・・

・・・・・・くっそう、何で前かがみになろうとするかなぁ。

おっ、おっ、そのままぶちゅ~っといけやぁ♥・・・・・・・」


なんかもの物凄い物騒なことをぶつぶつ言いながら、リードのコントロールに悪戦苦闘の腐女帝様。

あぁぁぁぁっ、引っ張り過ぎてそこのリードが絡まって火力バカ1、3、5号の首が締め上げられて、そいつらの顔が青くなってきたぞ。


"ちょっとこのままだと頭に行くはずの血液が首でせき止められて御子息様の方に向かって行くんじゃない。"


えっそれって、ますます御子息様の御乱心が収まらず → どんどん前のめり → リードが締まる → 頭に血が行かない → 血管の解放されている御子息様に血が集まる、という無限ループじゃないのか。

御子息様の御乱心は自らは制御できないから、腐女帝様がリードを緩めないとマジで死神様と地獄の鬼さんがスキップしながら集まってきちゃうぞ。


"でも、あぁなったお隠れ様を誰も止められないわよ。"


そうだったぁ。

肉壁ちゃんは、所詮、魔法術士様様の下僕だったぁ。

下手に口を出すと俺の首にもリードが付けられて、あいつらと抱き合う羽目に・・・・・・・

唯一止められそうな魔牛乳帝様は火力バカ共を見捨てて去ってしまったし。


その時、俺の不安をかぎ取ったのか弩S腐女帝様がチラッと俺に視線を移して、口元がにたぁ~としているように見えた。

5人でもコントロールできないのに、俺をそこに加えたらもっとカオスに・・・・・


視線が俺の御子息様を見てたぁぁぁ。

やばいぞ、俺は前かがみじゃねぇ。

制御しやすいと弩S腐女帝様がお考えあそばされたかぁ。


その時、救世主様が御光臨なされたのだ。


「お~い、エリカ。

汚物を連れ戻したぜぇ。」


もちろん、エンが救世主じゃねぇぞ。


"くっそぉ、魔牛のくせにリュウ君に救世主として崇められてるぅ。

くやしぃ。"


だったらおばちゃんが先に弩S腐女帝様を止めてくれよぉ。


"まだ、リュウ君には手を出していなかったから・・・・止めるのは・・・・・。"


エンは首に例のロープをまかれて、凶暴幼女に引っ立てられるように歩いてきた。

エンは魔牛乳帝様の後ろを歩いているので御子息様はご休憩中なためか前かがみになっていなかった。


魔牛乳帝様の言葉に反応して、エンを見た腐女帝様。

にたぁぁぁと今日一番のいやらしい笑みだぁぁぁぁぁぁ。


魔牛乳帝様の脇に空間転移したとしか思えないような速さで移動すると、おもむろに持っていたリードを魔牛乳帝様に引き渡し、今度は凶暴幼女からロープを奪い取ったぁぁぁぁぁ。

そして、俺の方にニヤニヤしながらゆっくりと近づいてきて・・・・・・


「前かがみじゃない同士ね♥。」


うぁぁぁぁぁぁぁぁ。


ここまでの成果

魔力回復: 1% + 10%(ボーナス♡) + 50%(ボーナス♥)

次にスキルを発動するまでのクールタイム: 29時間59分

(うぁぁぁぁ、何でエンをくっつけようとすんだぁ。)

(さぁ、遠慮なく抱き付き給え。

そして、熱い抱擁とぶっちゅぅぅぅぅぅって♥。(腐女帝様ターン))

(うぁぁぁぁ、こっちにエンを引っ張ってくんじゃねぇ。

エンももうすこし抵抗しろよぉ。)

(俺はさっきまで逆さ吊りにされてて、頭がフラフラすんだけど(汚物ターン))

(弩阿呆君、さっ、汚物君をギュッと抱きしめて介抱してあげてね♥。(腐女帝様ターン))

(いつの間に俺の首にもリードがぁぁぁ。)

(・・・・・・・・、エリカちゃんがここまで暴走するともう誰も止められない。

ごめんね、リュウ(おばちゃんターン))


活動報告に次回のタイトルを記載しています。

お話に興味がある方はお読みくださいね。


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