4話目 就職しました そのようなところに配属なんですね
「漸く来たわね、ジェンカちゃんたち。
私の元クラスで配属先を伝えるのは君たちが最後よ。」
そう言うとエレン教官はにっこりとわらって、そして、ブルンブルン。
嬉しそうにあそこも揺れまくっています。
"見せつけてないで、とっとと配属先を言いやがれ、この乳牛がぁ。"
「おはようございます、エレン教官。
早速で悪いですけど、それで私たちの配属は先はどうなりましたか。
2年前の約束通り、ここにいる3チームが中隊としてそのまま配属されることになったのでしょうか。」
少し心配そうに腐女帝様が俺たちの前に出て聞く。
「あの約束は守られているわよ。
お淑やかな大男さんチーム、火力バカ共チーム、そして、土壁の不落城チームは一緒の配属先よ。
ただ、この先もずっと一緒の中隊としていられるかって所までは保証できないわよ。
そこは理解しておいてね。」
腐女帝様は少し顔をしかめて、返答した。
「それはわかっています。
出来るだけ長く同じ中隊でいられればとは思っていますけど。」
「それで、私たちの中隊の配属先はどこですか。
もう他のチームはそれぞれの配属先に向かっているようで、私たちの他に肉壁ちゃんは残っていないようですけど。」
二人の話に割り込むようにおばちゃんが声を掛けた。
「あっ、それは良いのよ。」
「エレン教官、遅刻しても良いってことですか。」
「君たちは私が配属先まで案内するように軍の人事部から言われているの。
もし、君たちがここに早く来ていたとしても他のチームの配属先を告げ終わるまでは待っていてもらわなければならなかったのよ。
一番最後に来てくれて、逆に助かったというところね。」
腐女帝様とおばちゃんが揃って首を傾げて、そして、腐女帝様がエレン教官に問うた。
「私たちのチームだけはエレン教官が配属先に連れてってくれるんですか。
私たちの配属先って何か特殊なところなんですか。」
「ジェンカちゃん、それってまさか、この世の者でないものを専門に討伐する部隊とか、その類のものって言いたいの。」
お淑やかな大男さんの背中の占有権を争って、一方的に騒いでいた凶暴幼女が口を挟んできた。
「それって、弩スケベのエンがいるからかぁ。
この世の者でない者を倒すには教会の力、祈りの力が必要で、その力を得るためには弩スケベを生贄として神様とか紙様に捧げる必要があるって言うことじゃねぇのか。」
紙様に生贄は必要ないと思うが。
どちらかと言うと生贄にされる方だな。
「ボルバーナさん、そんな特別なものを専門に討伐する部隊ではないわよ。
全くないとは言えないけれど。」
まぁ、討伐の度に生贄が必要ならあっという間に中隊のメンバーが居なくなるわな。
たまにであれば生贄候補はエンと火力バカ×5で6回まではそんな任務にも出撃可能だ。
「大丈夫です。俺たちの中隊は6回までならその様な特殊任務にも出撃可能です。」
俺の答えに反応したかのように凶暴幼女が座敷童帝を指差した。
「弩阿呆を入れれば7回、それにこいつを入れれば8回だな。
あっ、こいつは生贄じゃなくて討伐対象の方か。」
凶暴幼女よ、お前はわかっているのか。
これまでは学生だから大目に見られていたけど、正式に軍に入ったら魔法術士様様、まして3帝と呼ばれる尊いお方への暴言は懲罰対象だぞ。
お前が狩られる方になっちまうぞ。
"リュウ君、何で口に出して教えてあげないの。"
俺を生贄の候補に入れやがったから。
「それじゃぁ、配属先に案内するわね。
付いて来て。」
生贄の話は華麗にスルーして、話を元に戻すエレン教官。
「その前に配属先を教えてもらえませんか。」
そうだよね。
話を戻すならそこまで戻してほしいよな。
"配属先によっては、私とリュウ君の駄菓子屋開店新婚子育て計画を早急に練り直さなければならないからね。
ちょっとでも早く配属先を知りたいでしょ、リュウ君も♡ "
その♡は何じゃぁ
「そうだったわね、うっかりしていた。」
"胸を揺らせば何でも許されると思うなよ、乳牛がぁ。"
「えっとねぇ、君たちの配属先はねぇ・・・・・・」
エレン教官は手に持った書類に目を落としながら答える。
これから案内しようとした人が書類をもう一度確認しなければならないぐらい面倒なとこなのか。
"だ・か・ら、エネルギーがすべて乳に行ってしまって、頭まで登って行かないから3秒前の記憶しかないんだよ、この乳牛には。"
おばちゃん、やけに絡むね。
「えっと、君たちの配属先は・・・・」
「当然、最前線だよな。」
「「「「「やったぁ、魔法をぶっ放し放題だぁ。」」」」」
この魔牛乳帝様 + 火力バカ共がぁ。
大人しいと思ったら、ここぞとばかり食い付いて来たな。
エレン教官はまだ何も言っていないじゃないか。
「女子寮の管理部。」
エン、いつの間に湧いたんだぁ。
しかも、土下座したままじゃないか。
御子息様がお静まりになる前に来ちゃったのか。
どんだけエレン教官のブルンブルンに執着しているんだ。
"リュウ君もこれぐらい私の網掛けメロンに執着してくれないかしらねぇ。"
「ぼけぇ、お前に女子寮の管理なんか任せるわけがねぇだろうが。
飛んで火に入る何とかになっちまうだろうがぁ。
お前は男の修道院の屋根の管理でもしてろ、ぼけぇぇ。
餞別に一番高い礼拝堂の屋根に吊るしてやるぜぇ。」
「うるせぇ、ボルバーナ。
いっちょ前の口はブラを着けられるようになってから言いやがれ。」
あっ、凶暴幼女のこめかみからぶちっと切れた音が聞こえた。
それと隣にいる座敷童帝様からだだならぬ妖気が、じゃなくて冷気が。
座敷童帝様もそれを着けていないのを何気に気にしていたんだ。
「エレン教官、配属先を早く教えてもらって、そこに急いで先導してもらえますか。
早くエン君を屋根に吊るして隔離しないとリンダちゃんが暴走して一帯が永久凍土になりそうです。」
珍しく腐女帝様が焦ったようにエレン教官に詰め寄った。
「えっ、えぇ。
あなた方の配属先は軍の管理部門でも方面軍でもないのよ。」
それを聞いた火力バカチームは魔牛乳帝様も含めて絶望に打ちひしがれるような顔をして、その場に座り込んでしまった。
「俺たちは最前線に出られないと言うことなのかぁぁぁぁぁぁ。」
と、魔牛乳帝様が叫んだ。
「う~ん、どちらかと言うと常に最前線かなぁ。」
それを聞いた火力バカ共。
今度は小踊りしているし。
これ以上怪しげな奴を召喚すんじゃねぇぞ。
"よし、最前線来たぁぁぁぁ。
特別報奨金ゲットォォォォ。"
おばちゃん、最前線に行っただけじゃぁ特別報奨金はもらえないから。
魔族を一杯ぶっ潰さないと。
「エレン教官。
軍団に所属しないで常に最前線に駆り出される部署って、一体どこなんですか。」
「実は私も実態はわかってないんだけど、今度、軍総司令部の直下に遊撃部隊を創設するんだって。
その遊撃部隊に君たちが配属されたと言うことよ。」
「遊撃部隊ですか。」
「そう、君たちは第104独立旅団に配属が決まったわ。」
ここまでの成果
魔力回復: 17% + 40%(ボーナス♡) + 12%(ボーナス♥)
次にスキルを発動するまでのクールタイム: 17時間43分
(配属先が決まって良かった、ほっとしたよ。
でっ、スキルUP。
でも、遊撃部隊かぁ、何か都合の良いようにこき使われそうだな。)
(いいじゃない、特別報奨金ががっぽり入りそうな部署なんでしょ。(おばちゃんターン))
(リュウ君とエン君が様々な男たちと絡めるってことだよね、じゅるり♥ (腐女帝様ターン))
(なんで絡んでくるのが男限定なんだ? )
活動報告に次回のタイトルを記載しています。
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