3話目 就職しました 年季が開けたら、即、子持ちなんですか?
俺とおばちゃんが先に総司令部の門の中に入り、遅れている中隊メンバーを待つために構内の大きな木の下に移動した。
おばちゃんが手を振って、中隊長はここに居るよとみんなに合図すると、メンバーがぞろぞろ集まってきた。
「ジェンカちゃん、エレン教官はどこにいるかわかる? 」
おばちゃんの側に近づいて、腐女帝様がたずねた。
「この付近、総司令部の建物の外に居ると思うんだけど。
これだけ肉壁ちゃんたちがうろうろしていると、肉壁に隠れた教官を見つけるのは大変だよ。」
その時、キョロキョロして、多分今日のパンツの色を聞く好みの女の子を物色していたエンが最後に合流して、こちらに近づいて来た。
そしていきなり土下座するような体制を取って、顔だけは俺たちに向けてきた。
「エレン教官はここからもっと奥の、総司令部の入り口付近でブルンブルンいわせているぞ。」
「エン君、良く分かったわね。
スキルを使ったの。」
「俺の第2のスキル、前かがみ探知を舐めるなよ、ジェンカ。
前かがみの角度は探索対象物のおっぱいの大きさに比例するんだ。
この頭が地面につきそうな、ほとんど土下座と言っていいような角度は、俺が知る限りエレン教官とシュリだけだ。
前かがみの方向からするとシュリではないから、エレン教官だろうと見当を付けてたというわけだ。」
と、エンは地面に額をほとんどつけながら、道の奥の方に向かって土下座体勢を取り続けている。
確かに魔牛乳帝様はエンの後ろに今はいるから、前かがみの方向にいるのはエレン教官と言うことか。
"エン君の第2スキルは、汚物君の名に恥じずゴミスキルね。"
んっ、ちょっと待て。
「エン、エレン教官のいる方向はお前の汚物スキルで分かったとしてだ、総司令部の入り口付近にいることはなんでわかったんだ。
第3の汚物スキル、おっぱいに行き着くまでは何でも透視で、木の向こう側が見えたのか。」
「リュウ、俺は透視スキルなんて持ってねぇぞ。
持ってたら、・・・・・・男子寮の門を出た瞬間に前かがみっぱなしで、動けねぇ。」
透視スキルはエンが最も習得してはいけないスキルだったか。
「じゃぁ、どうしてエレン教官の居場所が特定できたんだ。」
その時、いつものクールビューティーからは想像できない、でへへ顔を俺たちに向けてきた腐女帝様。
その顔は腐った考えが頭によぎったところですか。
「エン君の汚物、前かがみスキルで男の人をみるとどうなるのかなぁ♥。
あっ、それは後のお楽しみで取っといてと。
リュウ君、エン君との絡み♥・・・おっと、お話合いを邪魔したくないんだけど、私的には。
でも、そろそろ配属先を確認してそこに出頭しないと時間的にまずいと思うわよ。
私としては半日ぐらい、エン君とリュウ君の絡み♥を見ていたいけどね。。
えっと、エレン教官はこっから直接見えるのよ、木の間から。
まぁ、普通の人には顔が識別できないぐらいは遠目だけどね。
汚物スキルでエレン教官がいる方向が分かれば、後はエン君のホークアイなら簡単に見つかるわよ。
私の探査魔法でも確認したから間違いないわよ。」
えっ、木の葉の間からブルンブルンが見えるんだって。
何処だぁ。
"リュウ君、乳牛の乳なんてつまんないわよ。
べろ~んとして張りがないわよ、どうせ朝一で乳を搾り取られた後よ。
どうせなら、私のを見なさい。
服の中に顔を突っ込んでも良いし、見るだけじゃつまんないなら揉んでも良いわよ。"
あっ、遠目で見るだけで十分です。
近くで見ると土下座体勢になって、動けなくなるから。
それに少し急いだ方が良いって、腐女帝様もおっしゃっているし。
"仕方ないわねぇ、じゃぁ今晩ね♡。
配属祝いに好きにしていいから。"
最後の言葉は聞こえなかったふりをして、エンが土下座している方向に歩き出した。
"ちゃんと最後まで聞こえていたでしょ、相変わらずいけずなんだからぁ。
リュウ君は私のぶるんぷるんする胸でもじっくりと観察していてよ。
乳牛のところまでは私が手を引いてあげるから。
決して前を向いて、乳牛なんて探しちゃだめよ。"
そう言うと動き出した俺の前に仁王立ちして、胸を反らしてきた。
そして、俺の手を取って総司令部の方に歩き出した。
と思ったら、エンの方を向いて一言。
「さぁ、みんなぁ、急ぐわよ。
あっ、エン君はそのままでいいから。
御子息様がおとなしくなるまでここに居て。」
まぁ、エンがエレン教官の前に行ったら、また、土下座だと思うがな。
エンの奴は追試に次ぐ追試で卒業式にも出られず、このところエレン教官との接点が全くなくて、〇乳の免疫が無くなっているはずだ。
"じゃぁ、同じ追試組の火力バカ共もここで待機の方が良いかなぁ。
急いで乳牛教官のところに行っても、結局は土下座のままじゃ、配属先には行けないだろうし。"
火力バカ共は魔牛乳帝様で免疫が落ちてないから、直ぐに御子息様のハッスルも収まるんじゃないのか。
"なるほど。リュウ君は私ので免疫があるからエレン教官の前に行っても平然としていられるのよね。
萎びて垂れてきたやつよりぴちぴちの私の方が良いのよね。"
・・・・・・・ノーコメントで。
動けないエンを置いて、俺たちはエレン教官の下に急いだ。
どこに配属されるのだろう。
寮の飯がうまい部隊が良いな。
"最前線のキャンプの食事なんてどこも同じよ、うまいわけないじゃない。
私がこっそり夜食を作ってあげるからね。
楽しみにしていてね。
私というデザートも付くわよ♡。"
そりゃぁ、楽しみだな。
・・・・・んっ、何かすべての逃げ道をおばちゃんに塞がれているような気分なんだけど。
"ポチは私の言う通りにしていれば幸せになれるの。
余計なことは考えなくていいの。
生きることに迷ったら私のおっぱいでも揉んで♡、煩悩に身を任せなさい。"
漠然とした将来への不安を抱えつつ、俺はおばちゃんに手を引かれて軍の総司令部の玄関に続く道を急いだ。
あぁっ、確かにエレン教官が玄関わきの壁にもたれて、他の元3-8組のメンバーと、手に持った書類に時々目を落としつつ、話をしている。
話が終わった元クラスメイトとそのチームの魔法術士様が丁寧にエレン教官にお礼を言うと、門の方に急ぎ戻って行く。
これから告げられた配属先に急ぐのだろう。
その目は将来の希望に輝いているように見えた。
そのクラスメイト達と目が合ったが、向こうは目元を緩めると軽く頭を下げて言葉を交わすことなく門の方に走り去ってしまった。
そのような光景が軍の総司令部の玄関前のあちらこちらで見られた。
また、会いたいな、あいつらと。
一緒に過ごした2年間の楽しい思い出の一部が頭をかすめた。
"生きていればまた会えるわよ。
元3-8のメンバーは3帝と大隊を組んでも見劣りしないほど優秀なチームが揃っているわよ。
きっと、無事にまた会えるわよ。
まぁ、次に会う時には私とリュウ君の子供を紹介するってことになるかもしれないけどね。
てへへへへぇ。"
俺とおばちゃんの子供を紹介って・・・・・・
"まぁ、その前にガンガン稼いで軍での年季奉公が明けたらまずは新居で駄菓子屋開店ね。
そしたらすぐにでも妊娠するかも・・・・って、もう、リュウ君ってエッチなんだから。
そんなに毎晩「今晩」を頑張ったら私のお腹が休む暇がないでしょ♡ "
「さぁ、エレン教官がお待ちかねよ。
私たちの配属先を聞きに行こうよ。」
そう言うとおばちゃんは周りには既に誰もいなくなったエレン教官の方に俺の手を引っ張って行くのだった。
ここまでの成果
魔力回復: 13% + 47%(ボーナス♡) + 6%(ボーナス♥)
次にスキルを発動するまでのクールタイム: 18時間19分
(あぁ、俺の将来がぁ・・・・。)
(何度も言ってるけど、リュウ君の将来像は帰結しているから。
もう、駄菓子屋かお弁当屋さんの店長だから。
安心して、軍の年季奉公の間に稼いでちょうだい。
そして、夜は"今晩"で昼の疲れを癒して頂だいね。(おばちゃんターン))
(親友のエン君との絡みも末永く忘れないでほしいなぁ♥ (腐女帝様ターン))
(賄は"今晩"を乗り切るために精の付くモノを出してあげて下さい、奥さん。(著者ターン))
活動報告に次回のタイトルを記載しています。
お話に興味がある方はお読みくださいね。
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