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魔女の使いは戦わない  作者: 柚月 ゆめる
序章 選択の先に待つもの
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終焉


 終わりだった。


 ただ、それだけだった。



 神が消え。大地が枯れ。人が死ぬ。


 全ては、終わったことだった。


「      」


 彼が、呟いた。

 舞い散る火の粉の中で、焼け焦げた地表に手をついて。


 今にも霧散してしまいそうな意識を決して手放すまいと、彼は歯を食いしばる。



 地面の感覚が遠のいていた。自分の意識が薄らいでいるからではない。

 物理的に自らの手から、その地表が離れているのだと気づいた。


 体の芯が焼け焦げるように熱く、凍るように冷たい。

 痛みはない。浮遊感が、むしろ心地良い。


 飲み込まれてしまうその前に。

 消えてしまう、その前に。


 動け――、体。


「――――――――――――――――!!!!!!」


  * * *


 来るはずがなかった。来るべきではなかった。

 終わりだった。ただ、それだけのはずだった。


 白んだ視界の先に、朝日が見えた。

 朝日に照らされた、『魔女』が見えた。


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