うちに居候なさいませ~
長々続いております、もうしばらくお付き合い下さいませ
「すごいね、ロイット君」
とギリデ様に褒められてもロイット君はまだ首を捻っています。無意識に使っているから自覚が無いのかもですね。
「だったらさ、カデ、一つ質問!このメルリンちゃんもかなりの高魔力保持者だけど…三軒隣の家だよね?ロイット君の家の障壁が守ってくれてたの?」
「アル兄様、良いご質問ですね。先程ロイット君からお聞きした情報と、メルリンちゃんご本人からナッシュルアン皇子殿下にお話しした『マジン』と遭遇した時のことを思い出して下さいませ。服の棚…衣装棚に隠れていたとの事ですが、メルリンちゃんお間違えないですね?」
「うん…隠れていなさい。声を出したりしちゃダメだ…っておとーさんに言われた…」
メルリンちゃんがそう答えた後に「あっ!」とダヴルッティ様が声を上げられました。
「ちょ…ちょっと…ちょっと待ってっ!え…家の中に魔人が侵入して来たんだよね?じゃあ障壁は張ってなかったってことだよね?けれど棚に隠れてやり過ごせるものなのか?」
ダヴルッティ様の言葉に皆様が愕然としました。そう、魔人とは目視も匂いも音も魔力すべて聞こえる、見える、感じるので気配遮断、遮音、消臭、魔力遮断などの障壁が無くては近づけない。逆を言えばその障壁が作れないと魔人に襲われてしまうのです。
「そうです、皆様…魔人の特性を思い出して下さいませ。ヴェル君、魔人と対峙する際はいつもどうされていました?」
「透過魔法、消音消臭、気配遮断…を重ね掛けして魔人に悟られないように動いていた…」
ヴェル君はそう言いながら、メルリンちゃんのクルンとしたブラウン色の瞳を見詰めています。そして魔力波形をじっくり観察しているようです。
「確かにメルリンの魔力はすごいけど…こんな小さな子が透過魔法
が使えるのか?」
「透過魔法は流石に無理かと思いますが…衣装棚に隠れていれば目視は避けられます。ですが消音消臭と気配遮断は確実に、メルリンちゃんがかけていた…と思われます。ロイット君、メルリンちゃんのお家に何故行ってみようと思ったのですか?」
「そうよっロイット!いくらなんでも外は危険だから出ないようにって言ってたでしょう?」
と、ロイット君のお母さんはロイット君にそう言いました。ロイット君は悪戯が見つかったみたいな顔をしながら、周りの大人達の方をチラチラ見ています。
「ロイット…もしかして窓の外に魔人…を見たのか?」
ロイット君はヴェル君の言葉にギクッと体を強張らせました。アタリですね、ロイット君。ロイット君は皆の見つめる目に観念したのか、おずおずと口を開きました。
「外は魔獣がウロウロしているけど…何故か家の中には入って来ないし…えっと暇だし外を見てたんだ。そうしたら魔獣がいるのにおじさんが外を歩いてたんだ。おじさん大丈夫かな…危ないな…て思ったけど、普通に平気みたいだし。それにそのおじさんよく見たら、何か怖いし顔色悪いし…そしたら俺、そのおじさんと窓越しに目が合っちゃったんだ」
ひえええっっ!魔人と目がっ!?こ、怖すぎる…ロイット君のお母さんと周りのご婦人方から、いやあぁ…と悲鳴が上がっています。
「よく無事で…」
と、ナッシュルアン皇子殿下がロイット君の頭を撫でています。ロイット君は少し微笑んでナッシュルアン皇子殿下を見上げています。
「そのおじさん、すごい勢いで窓に向かって飛んで来たんだ。うん、本当に飛んで来たんだ。でも何かに阻まれて押し返されていた。俺…もぅ怖くて弟達を守らなくちゃと思って、部屋に戻ってクラとビューを抱きかかえて入って来るなっあっち行け!とか思ってたんだ。で…薄らと遠ざかって行く気配?みたいなの感じたから、ソーッと窓から覗いて見たんだ。そうしたら…そいつ、フラフラしながらメルリンの家に行ったんだ。何故かおばさん、ドア開けちゃったんだよ…そしたら…」
ロイット君は口を噤みました。ナッシュルアン皇子殿下はロイット君の肩を何度も軽く叩いて頭を撫でています。うんうん、もういいですよ…思い出さなくても大丈夫ですよ。
「リアンナ…開けてしまったの?どうしてこんなに魔獣が多いのに…まして魔人を…」
と、ロイット君のお母さんは泣き出してしまいました。リアンナ…メルリンちゃんのお母さんのお名前でしょうか?
「でも、仕方ないよ…かあさん。あの魔人、普通のおじさんに見えたもん。魔人なんてホラ…視えないと分からないんだよ」
私は…うん?と思い、気が付きました。でもですよ、あれれ?もしかして…
「でも、確かに普通のおじさんだとしても…こんなご時世に知らない男性、しかも扉の向こうには魔獣が歩いているのにどうして扉を開けたのでしょうね?知識として魔人が存在しているのはご存じのはずですし…確かに不用心ですよね」
その時、ロイット君のお母さんがヒュッと息を飲み込みました。
「ロイット…その魔人のおじさん…どんな人だったの?この町の人?あなたが知っている人?」
「ううん…知らないおじさんだった。えっと髪は茶色で痩せてて…お父さんと同じくらいの年で…」
その時、ロイット君のお母さんが小さく呟いたのを、私は聞き逃しませんでした。
「ロブロバリント魔術師団長…」
勿論、その呟きはヴェル君も魔神耳?で聞き逃してはいませんでした。
「今、なんとおっしゃったか?ロブロバリント…をご存じなのか?」
「あなたは?どこかでお会いしたような……」
「俺は…ヴェルヘイム=デッケルハインだ」
ロイット君のお母さんは目を見開き…そして、深く頭を下げられました。
「ああ、そうですね、何度かマジーに討伐にお越しでしたね。父からデッケルハイン閣下はラブランカ王女殿下の激昂に触れて解雇され…ガンドレアを追い出されたと聞き及んでおりました、ご無事でしたのね…良かったです。」
父…ロイット君のお爺様ですね。ヴェル君の事をよくご存じな感じがしますが?
「申し遅れました…私はフリジリカ=ウォテルカリンと申します。父はジーケンス=リバントレ、ガンドレア第二魔術師団長を務めております。主人は同じく副団長を務めている、ダーン=ウォテルカリンと申します」
な、なるほどーー!それでお母さんのあの魔術障壁ですか!ロイット君達の高魔力保持にも納得ですよ。
「リバントレ第二師団長…といえば主に警護関係と術式の研究などをされていましたが、そういえば二年前もあまりお姿をお見かけしておりませんでしたが、御健在で?」
ヴェル君がそう聞くとロイット君のお母さん…フリジリカさんは泣きながら何度も頷かれています。ロイット君がフリジリカさんの背中を摩っています。本当に優しい子ですね。
「父と…主人は…もう一年以上こちらには帰っておりません。実は…父に至っては…その…国王陛下に魔獣被害の直訴をしてご不興を買い、城の周りの障壁を常に張る任を言いつけられてしまって。私達も嫌がらせを受けていましたのでこちらに隠れ住むように…なりました」
ええ!?お城の周りの障壁ってどういうことでしょうか?
「城に障壁?」
ナッシュルアン皇子殿下の呟きにフリジリカさんが、ゆっくりと頷きました。
「何でも王族と一部貴族が城内に避難しているとかで…高貴な方々を守る為に魔術障壁を掛け続けているらしいのです」
その言葉を聞いた途端、ものすごい魔力圧がこの空間を覆いました。こ、こらーーっヴェル君!?…と、思ったら、魔力圧の発生元はナッシュルアン皇子殿下ですかーーっ!
ギリデ様が
「ナッシュ、コラコラ…堪えて」
とナッシュルアン皇子殿下の背中を何度も摩っています。あああ、魔力酔いでご婦人方が次々倒れていく!
「ナッシュ様!」
リア姉様が神力の入った魔力でドンッとナッシュルアン皇子殿下の肩を叩きました。すると、垂れ流し状態だったナッシュルアン皇子殿下の魔力が、姉様の神力と混じり合って霧散しました。すごいっ姉様!
「ご、ごめんなさ…っ…」
ナッシュルアン皇子殿下は謝りながらもまた、涙ぐんでいます。ギリデ様がまた頭を撫でています。
「ナッシュが怒るのも無理ないよ、自分達だけ守ってて…国民は放置だなんて…さ」
ギリデ様のお言葉に大賛成です!私も怒りでメラメラと心が燃え上っております!あまりにもひどいじゃありませんか!
「ギリデさん…私、もう国がどうだとか…そんなことはどうでもいいです。ギルドが許可しなくても…単独で潜入して…ロイットの御父上達をお助けしたいです」
ナッシュルアン皇子殿下は震える声でそうおっしゃいました。皆様、言葉を返せることなく黙ってしまいます。するとギリデ様が静かに口を開かれました。
「さっきも話したけど、一度国に持ち帰って協議するんでしょ?頭を冷やしなさい。今、乗り込んで師団長さん達を救出したとして…その後はどうするの?ロイット君達だってこれからがあるんだよ?生活の基盤を整えないで先走っても…またガンドレアで彼らが苦労するだけだよ?まずは受け皿をしっかり作ること。ガンドレア市民を支えると決めたからには…まずはどうするのが先決だい?」
ナッシュルアン皇子殿下は大きく目を見開いた後、何度も瞬きをしています。
「げ…現状この魔素に晒されて、体調を崩される方がいないようにしたいです。魔素の瘴気は兎も角…徘徊する魔獣はギルドと合同で討伐したいです」
ギリデ様はナッシュルアン皇子殿下の頭をグリグリ~と撫でまわしました。
「そう、無理はしない。出来ることと出来ないことは分けて考える!潜入するなら態勢を整える。さあ、まずは安全な所へ移動しよう。ヴェルちゃん、ナッシュ、二人共転移をお願いだよ」
先程の魔力酔いで倒れたご婦人方とフリジリカさんは一番最後に転移…ということで先にロイット君達とメルリンちゃんは転移して行きました。さて…私はフリジリカさんを見詰めました。
「先程、お話の途中になってしまいましたが…何故、ロブロバリント様がリアンナさん…メルリンちゃんのお家に行った時に扉を開けてしまったのか…何か理由に心当たりがおありなのではないですか?」
フリジリカさんは顔を強張らせましたが、胸元で何度も手を組み合わせた後に話し始めました。
「リアンナは…ロブロバリント師団長と以前ご婚姻されて、そして…離婚されているのです」
な、なんと…やはり、ああそれか!ヴェル君とオリアナ様への嫌がらせの原因はっ!
「以前…ロブロバリント様が5,6年前に何か心境の変化があるご不幸が起こったのでは…とヴェル君達とで話があったのですが、それかしら?」
「そうですね…リアンナは幸せな婚姻では無かった…と言ってましたわ。それでまだ生まれたばかりのメルリンちゃんと子爵家の次男だった今のご主人とこちらに越して来たのです。恐らく逃げてきたのだと思います」
フリジリカさんの言葉に皆様ギョッとしております。私も驚きました。
「逃げて…ですか?」
私の問いかけにフリジリカさんはゆっくり頷きました。
「お腹にメルリンちゃんが居る時にもう、離婚の話はされていたそうです。今のご主人は…リアンナの幼馴染で影からリアンナの事を支えていたようで、離婚が成立して婚姻後すぐにこんな辺境の森近くに来るなんて…リアンナははっきりとは言っていませんでしたが、ロブロバリント様に嫌事をされていたのではないかと私は思っていました」
ああ…それはっ確かにあるかも!あのロブロバリント様だもの、ご自分とオリアナ様は上手く行かなくて届かなかった思いが、自分の元妻とその幼馴染は成就した。
逆恨み街道まっしぐらだわ。おじさんって粘着質だもんね(あくまで私個人の感想です)
「メルリンちゃんがロブロバリント様の娘さんですか。何故、彼女が高魔力保持者なのかという事の疑問は解けましたが、ロブロバリント様が魔人の正体?だとすると…え~と例のラブランカ王女との邂逅の際に逃げたのが…2月ほど前ですよね?」
私が思い出しながらダヴルッティ様を見ました。ダヴルッティ様も顎に手を当てながら思案しておられます。
「確かに…カステカートの国境沿いから北の方角に逃げたな。しかし2月も前だぞ?今頃この辺りを徘徊とは、妙だな…」
私はその時にピカンと閃きました。悪い方の閃きですが…
「魔人になるには…どれくらいの日数かかるのでしょうか?」
リア姉様とアル兄様のお顔を見てしまいます。この二人なら治療術院やギルド絡みで魔人を診察したことがあるような気がしてです。案の定、アル兄様が「えっと…」と返事をしてくれました。
「通常の魔素当りくらいでは魔人化にはならないかな?先程からマジーの町に流れてきている瘴気でも数回浴びた程度では魔人化はしない。グローデンデの森に捨てられていた子供が魔人化一歩手前で救出されて来たのを治療したことあるけど…それでも、魔人化する前に栄養失調と魔力切れで動けなくなっていた、つまり…五体満足で魔人化になるまで魔素を浴びるって、そうあることではないのだよ」
「では…やはり、リアンナさんを訪ねて来たのがロブロバリント様だと仮定すると、2月の間…逃亡をしながらゆっくりと魔人化していったという事でしょうか?」
私がそう言うとリア姉様が瞬時に
「それの可能性は低いわよ」
と、言ってこられました。可能性が低いとはどういうことでしょう?
「ロブロバリント様って魔術師団長でしょう?魔力値が高い方って魔力抵抗値も高いのよ?魔素を浴びられても自身の抵抗力を発揮してしまって、そうそうは魔人になれないのよ?それにルーブに聞いた所によると、治療術の専門だったそうじゃない?だったら余計に自身の自己治癒能力が高すぎて、魔素を自動で浄化しちゃうもの…まず魔人化は無理ね」
おふぅ…そうですか。てかルーブって誰?と思ったらニヤッと笑うダヴルッティ様と目が合った。そうか…ルーブルリヒト=ダヴルッティ様がフルネームでしたね。もう愛称呼びですか、そうですか。
そんなニヤッと笑ったダヴルッティ様は首を捻っています。
「でもそれにしてもロイットが見た、茶色の髪の痩せた男は確かに外見的特徴はロブロバリントに似ているね…でも本人は、魔力抵抗値が高くて魔人にはならないっと…じゃあその魔人ってやっぱり他所から来た魔人なのかな?」
他所から来た魔人…魔力抵抗値の低い男…ロブロバリント様に似た外見…ああああっ!
「ダ…ダヴ…あのあのっもしかして…」
私がアワアワしながらダヴルッティ様を見ると、ダヴルッティ様は近くに来てくれました。
「どうした?」
「あのあのっ幻視の術かもしれませんっ。ロイット君は家の中からしか魔人?を見ていませんし、ましてやそれが偽物だとは思いもよりませんし…もし、ロブロバリント様を模した魔人ならリアンナさんが本人だと思って扉を開けてしまっても不思議はありませんっ!」
「ああ!」
ダヴルッティ様が叫ばれました。なんてことでしょう…そうだ、その幻視の術をかけられそうな…魔力が弱く、魔人化しそうな男に心当たりがあるではありませんかっ!
「カーク=ライナイズ…」
彼しか考えられない…ということはですよ?
「もしかすると、カーク=ライナイズはロブロバリント様に幻視の術をかけられて町に放たれたかもしれない…ということですよね?も、もしかするとカーク=ライナイズがこの近くにいるのでしょうか?」
途端に恐ろしくなってキョロキョロとしてしまいます。
「とにかく未確認な情報だけど魔人が徘徊していることは間違いありませんし、皆さん気を付けましょう」
リア姉様の言葉に皆様大きく頷かれてました。やがてヴェル君達が戻ってきたので、先程のお話をしました。ヴェル君は絶句しています。まあ驚かれますよね。取り敢えず詳しくは伯爵家のある首都、ギーガロッタに戻ってから…ということで最後の転移をしてマジーの町を離れました。
「ヴェル君、ご相談があります。私、メルリンちゃんやロイット君達をカステカートにお連れしたいのですが…」
伯爵家に着いた早々そう言うと、ヴェル君は私の突然の相談に目を真ん丸にしています。うん、驚かせてすみませんね。
「勿論…ロイット君達の意向を聞いてからですし、彼らに無理強いは致しません。只、このままでは勿体ないと思うのです。彼ら…メルリンちゃんもですが、高魔力保持者ですし、すでに高度魔術も扱えます。もっと良い環境があれば、彼らはもっと良い術者になれます。本当に私の我儘なのです」
ヴェル君はそう言い募る私の頭を優しく撫でてくれました。
「多分だけどな…メルリンがロブロバリント、グーデ先生の娘だと母上が知れば絶対に反対はしないよ。勿論、俺も反対なんてしないよ。兎に角、フリジリカさんに話しをしてみよう…」
と、私とヴェル君がうんうん頷き合っている時に、ちょうどナッシュルアン皇子殿下も同じようなお話をルル君とジャックス君達にしていたようでした。何せこの伯爵家だけでは住民の収容が追いつきませんので…しばらく避難という形で各国にあくまで、コッソリと住民の方に移動して頂き、そしてさりげなーく冒険者ギルドに冒険者兼各国の精鋭部隊の兵士さんが常駐するということに、話が纏まったようでした。
ナッシュルアン皇子殿下はナジャガルへ…そしてレミィ兄様はシュテイントハラルへ…ダヴルッティ様はカステカートへ…三者が上手く橋渡しをしてくれたお蔭で、ガンドレア市民は一先ず安全な所へ避難できるようになりました。あ~ヤレヤレ
「兎に角、これからが忙しいですね」
ナッシュルアン皇子殿下のおっしゃる通りです。一度態勢を整えてからガンドレア第二魔術師団長様とお婿様救出作戦を決行!ということになりまして…皆様、各国へ帰国されました。
え~とそして今はフリジリカさんにお話ししようと、ヴェル君と二人でご一家の前におります。
「…という訳でして、うちにお越し頂くのは如何でしょう?」
フリジリカさんは顔をくしゃくしゃにして泣かれています。ああ、決して困らせて悲しませるつもりはないのですぅ…
「私達がカステカートに行ってしまったら父と主人がっ…」
「そこは心配ない。俺が必ず助ける、カステカートでは俺の母上もいる…」
するとフリジリカさんが、目を大きく見開かれました。
「もしかして、オリアナ様…カステカートにいらっしゃるのですか?」
あら?フリジリカさん、オリアナお義母様をご存じなのでしょうか?
「貴族の娘の中じゃ有名なのですよ!なんでも身分違いの大恋愛をされて駆け落ちしてヴェルヘイム様を身籠り…そして今も一途にその方を想っているとか!素敵なロマンスですよねー!ヴェルヘイム様のお父様って噂じゃすごい美丈夫だとかー!素敵っ!」
あ、あはは…すごい大恋愛ですねーものすごい身分違いどころか、種族違い…いえ…異世界風に言うと遺伝子レベルで相反する種族の婚姻ですものねー美丈夫には違いないけれど…あのポカリ様じゃねー私的にはアレは無いわ。




