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信じて頼っていいですか?好きになってもいいですか?

作者: 楓 了
掲載日:2016/05/13

信じてたよ…


ある日俺はずっと好きだった女子に振られた。

『もう人を好きになるのは嫌だ、辛いだけだよ』

『そんなこと言わないで…』

『それなら、私を好きになってよ

私は裕太を裏切らない』

この辛い時にそう言ってくれたのは愛澄だった。

そして、その1ヶ月後俺たちは付き合うことになったんだ。

俺は愛澄の言葉を信じて好きになった。

とても、幸せだった。そして、この幸せがずっと続いていくのだろう。そう思っていた。


しかし、付き合い始めて約1ヶ月後

『あのさ…少し重いかなって思って』

『もう、別れよう』

『そっか、今までありがとう』

『信じてたよ…』

突然訪れた別れ。その時の俺には大き過ぎる出来事だった。

俺は愛澄の言葉を信じて好きになった。しかし、それは間違いだったのだろう。

枯れることのない涙。溢れ出る涙。止まらなかった。

ショックだった。

どうしてなんだ。世の中は理不尽だよ。

やっとの思いで掴み取った初めての幸せが呆気なく散っていった。

死のうとは思った。何度も何度も思った。

でも怖い。全てが怖い。


そんな時こんな俺を救ってくれた人がいる。

俺は綾乃に救われた。

学校にも行けていない俺を認めてくれた。

俺は綾乃を信じてもいいのだろうか。

信じて頼ってもいいのだろうか。

助けを求めてもいいのだろうか。

そんな思いが頭の中をぐるぐると回る。


俺は聞きたい。

信じて頼ってもいいですか?

好きになってもいいですか?


俺は不登校だ。学校が楽しくない。ただ苦しいだけの場所だ。だから行くのを止めた。

しかし、今また学校に行こうともしている。

転入だ。綾乃が通っている高校に転入しようと考えている。

まだ親にも言っていない。ただ、綾乃には言った。

まだ俺は綾乃を信じるのが怖いと思っている。

また綾乃もいなくなってしまうのではないか。そう考えてしまうからだ。

綾乃まで失えば俺はどうすればいいんだ。もうなにも残らない。だからこそ怖い。

でも綾乃を信じたい。

俺は今日も綾乃との時間を重ねる。

その重なった時間が安心となっていく。

綾乃と話すことによって少しずつでも変わっていけるんだ。変わっていっていることを実感できている。

『暇だ、何かない?』

『寝る』

『嫌だ』

『そうだパンツの色は?』

『ホワイト笑』

『黙れ笑』

こうやって毎日バカな話をして2人で笑いあう。それだけで幸せになれる。

今週はテスト期間だ。勿論俺には関係ないが。

ただ、綾乃と会えないんだ。

来週末綾乃と会う予定だ。今から楽しみで仕方ない。

その時に頼むんだ。俺に勉強を教えて欲しいと。

そうして、日々の楽しみを見つけて2学期までは生きていこうと思っている。

俺は2学期転入を目指している。

そのためには勉強と面接も必要だ。

そして、親への説明と在籍校側との話し合い。

それも不可欠だ。

この3つを乗り越える事が出来たら俺は晴れて学校生活に高校生活に戻る事が出来る。

ただ、今の俺にとっては小さな山ではない。

それを乗り越えるための勇気と力を綾乃にもらっている。

綾乃は俺のことをどう思っているだろうか。

俺は綾乃のことを好きになってもいいのだろうか。

その答えを知る勇気はまだない。でも今はそれでもいいと思っている。


最近は毎日綾乃とメールをしている。

ずっと家にいると何もないんだ。

たまに淋しくなる事もある。そんな時に綾乃と話すと楽しくて安心する。


そして、テスト期間が終わった。

久しぶりに綾乃と会う。

「おはよう」

「おはよう」

「あのさ、頼み事があるんだけど」

「なに?」

「もしできれば先生に欠員があるか聞いてもらえないかな?」

「んー、わかった1回聞いてみる」

「ありがとう」

綾乃といると落ち着くんだ。

そして楽しい。

俺は少し綾乃のことが気になっているかもしれない。

ただそれは防衛機制が殆どを占めている事を俺は知っている。それでも、防衛機制でも良いんじゃないか?

そうする事で気持ちが楽になる。そのために防衛機制はあるのだから。

俺は弱い。だからこそ防衛機制に頼らなければ自分を保てない。防衛機制が無ければもうこの世に居ない。

俺は人を好きになってはいけない人間なんだ。

でも、そればかりはどうしようもない。だからそれをうめる策が必要なんだ。


もう嫌になるな。こんな人生早く終わらせたい。そう思っている時綾乃に救われた。

そして、生きたいと初めて思った。


今日綾乃に聞きたい事があったんだ。


「あのさ、少し聞いても良い?」

「うん」



「これからさ…


信じて頼っていいですか?


好きになってもいいですか?」


綾乃は少し驚いたような顔をしたがその後


「…うん…いいよ」


こうして俺のどうしようもない日々が幕を閉じた。

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