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二度目の登校

スヤスヤスヤスヤ。


コケコッコー!!!


⁉︎


「なんだ、今の!鶏⁉︎んなわけないか。もう、朝か。って、鶏居るし⁉︎幻覚か?ついに幻覚が見えるように…」


「コケッ」


「苔?」


いや、コケって鳴いただけか。というか、この鶏なんだよ。俺の家、鶏とかいたっけか?いや、絶対に居ないな、なんだってあの両親だからな。昔俺がペット飼ってって頼んだら、(もう飼ってる、お前という名のペットをな!ハッハッ、ペットは一匹で十分だハハハハハ)なんて言ってた親だからな、というよりなんで、俺の部屋に居るんだよこの、鶏は。


「コケ、コケッコーコケコケ」


え?何だって?コケコケコケ?

鶏語なんて分かるわけねえよ…


「分んねえよ、鶏語なんか」


なんで、鶏に話しかけてるんだろう。

頭おかしくなったな、俺も。


「バカ、お前はバカだって言ったコケ」


…⁉︎


へ?おい、喋ったぞ。いやいやそれより、バカって言ったぞ、鶏にバカって言われたぞ。

なんだこれ、地味に凹むわ…

ていうか、ムカつくわ。

クソッが


「バカってなんだ!鶏!」


「バカ、おらは鶏じゃないコケ。おらは昔この土地に住んでいた人間だコケ」


いや、どうみても鶏じゃん…


「今、見た目で鶏と、判断したコケな。おらは100年以上前に幽霊となり、レベルを上げて変身のスキルを覚えたコケ」


何か語り出したぞ、見た感じ鶏なのに。というかそんなスキルがあるのか、何でもありだな。壁はすり抜けれないけど。というか、100年以上前ってこいつ…

ずっと居たのか?

そう考えると怖いな…


「おらはどんな感じなのかと、ためしに、スキルを使ったコケ。変身するには変身するものを思い浮かべなければいけないコケ。そしたら、目の前に、おらの飼ってた鶏が目に止まって、鶏になってしまったコケ」


そんな理由で鶏に変身するって、こいつがバカだろ。

もっと、マシなのになれよ

というより……


「それ、変身したら戻れないのか?」


「いや戻れるコケ」


「じゃあ、なんで戻らないんだよ」


「戻るには、また別のスキルがいるコケ。おらは当時そのことを知らなかったコケ。知ったときは絶望したコケ」


「スキルを覚えればいいじゃねえかよ」


「覚えられないコケ。変身のスキル習得に全てのスキルポイントを使ってしまい、新しくスキルを覚えられないコケ」


「レベル上げればいいじゃないかよ」


「この体でレベルを上げれると思うコケか、上げれても精々1、2ぐらいだコケ。変身を解くスキルは100ポイント消費するコケ、つまり100もレベルを上げなければいけないコケ。無理ゲーだコケ」


100ポイントって確かに無理ゲーだな。鶏だし。そもそも鶏の姿でレベル上げってどうするんだ?まあ、俺には関係ないからいいや。

つまり、結局こいつがバカじゃねえかよ


「おい、バカ鶏。それで俺に何の用だ」


「バカ鶏なんて言うなコケ、おらの事はトリーとでも呼ぶかいいコケ」


トリーって、にわとり。トリー。にわとり。トリー。

ネーミングセンス0だな。うん。


「おい、そこの読んでる奴!お前も、ネーミングセンス0だと思ったコケな。許さないコケよ。生前は、農家の兵五郎って呼ばれてたんだからな!近所の奴らには、(兵五郎って一人息子なのに五なんだぜ、受けるよなw)なんて言われたりしてたコケ」


「おい、一人息子なのに兵五郎(笑)読んでる奴ってなんだよ」


「(笑)ってなんだコケ!そして兵五郎と呼ぶなコケ!まったく、読んでる人についてはお前は気にするなコケ、それより学校に行くんじゃないコケか」


あ!そうだった。今、何時だ!

なんだまだ、朝の6時じゃねえかよ。

全然早いじゃねえか、学校は8時ぐらいに登校すれば間に合うよ


「まだ早えよバカ」


「トリーと呼べ、トリーと!」


「トリートメント」


「トリーだコケッ!!!」


「痛い痛い、くちばし痛いから、やめろよ。分かったから」


「起こしてやったことに感謝するがいいコケ。それじゃあ、学校に行くコケ」


だから早いっていってんのに。

こいつ、偉そうにしやがって。

鶏のくせに


「おらの方が先輩なんだから、そこんところ、覚えとくコケ」


「おし、学校へ行くか」


「おい、聞くコケ」


ってなんでついてくるんだ、こいつは。鶏のくせしやがって。


「ついてくんなよ!」


「まあ待て、キーホルダーに変身するコケから、連れてってくれコケ」


……キーホルダーにも変身できるのか。ちょっと待て、変身に変身を重ねることができるなら、元の姿に変身すれば変身を解くスキル必要ない気がするんだが……

こいつ、気づいてないのか…

ほんとバカだな。知能も鶏じゃないのか?

まあ、面白そうだし、このままにしておくか。


「コケコケコケコケコーコケッ」


「シュワワワワワワワワワッ!!!」


「ボンッ!!」


なんで、自分で効果音言ってるんだよ。雰囲気台無しだよ。シュワワワワワワワワワって効果音としてどうなんだよ。泡でもでてんのかよ。


「ほら、持っていくコケ」


「はいはい、って結局鶏かよ」


「他に思いつかなかったコケ」


こいつ、やっぱりバカだわ…


「じゃあ行くぞ」


「コケ」



おお!こうやって登校してると、高校生になった気がするぞ!

素晴らしい。素晴らしい。

いや、みんなに見えてない分さみしい。

でも、中学時代もみんなから見えてないみたいだったし全然さみしくないもんっ☆

いやだ、さみしい。てか、悲しい。

……


あ、俺が死んだ信号じゃん。あの信号のせいでというか、軍のクソみたいな兵器のせいで!

ていうか、昨日、俺が死んだっていうのに何の騒ぎにもなってないのかよ。

まあ秘密兵器らしいしな。

せめて、話題になりたかったな…

まあ、いい。これ以上は辛い。今日こそ学校へ行くんだ!


……


えっと、俺のクラスは確か9組だったよな。

って、危なっ!

クソここの生徒は人にぶつかりに来るのか!危ねえだろ!そんなんだから不良に絡まれるんだよ!


「お前、幽霊だコケ」


あ、そうだった。普通の人には見えないんだったな。

普通の凡人にはな!

ハハハこれが幽霊の特権だぜ

イタズラし放題じゃねえか!

これから、嫌いなやつの写真に写り込んで心霊写真にしてやる、フフフッ!


「お前、小さい奴コケな」


「うるせー」


このクソ鶏め。いちいちうるせえな。

おっと、ここが9組か。扉はどうしよう、すり抜けれないし。

お、ちょうどいいところに生徒くんが。ご丁寧に扉を開けてくれて、ありがとう。誰か知らないモブ生徒くん。


……


って俺の机がどこか分んないぞ!


「絶対、あの花が置いてある机コケ」


………ですよねー。


「おい、花が置いてある机が2つあるんだが」


「お前の机は、あっちの花が貧相な方コケ」


「なんで、分かるんだよ」


「お前、友達いなそうだからコケ。友達いない奴はとりあえずとして置いてあるコケ、だからそんなに手入れもされないコケ。つまりは貧相な花だコケ」


こいつ、焼き鳥にして食ってやろうか。まずそうだな。

花が置かれてるってことは、あっちの机の人も、もしかして、死んだのかな…

2人も始業式から死んで居ないクラスって怖いな…

あれ、あの子、机の花を持って何してるんだ?


「お、おい!花が浮いてるぞ!」

「キャー!」

「幽霊よ幽霊だわ!」

「みんな逃げろーー」


って幽霊かよ。

ちょっとこれはまずいな…

2日目から幽霊騒動とか軽く問題だよな。止めないと。


「おい、お前!」


「ん?」


「その花を置け!」


とっさにお前って呼んでしまったけどまあ、とりあえずこれで、良かったのか?まあ、花は置いたことだしとりあえずは大丈夫だろ。


「あなた、私が見えるの?」


「俺も幽霊だからな、ほら」


「レベル1…プッ」


初対面の女の子に笑われたんだけど。

レベルの事で、笑われたんだけど。

今度からレベル上げよう。幽霊のモテ要素として大事そうだ。


「君の名前は?」


「まず、自分から名乗ってみてはどうでしょうか」


「そのカードに書かれてる通り、礎 零斗だよ」


「そう」


「そう。じゃねえよ!名前は」


「そのカードに書かれてる通り、水無月 香織だよ。キリッ」


「人の真似をするな、そして効果音を付けるな。俺はそんなに格好付けてない!」


「効果音を付けた方が分かりやすくていいと思うのだけど」


「お前が今、全力で格好付けてるの目の前で見てるから、効果音なんていらねえよ」


「あら読者の皆様には見えないじゃない。あなたは何しに学校に?」


「読者ってなんだよ。そしてなんだその、某テレビ番組見たいな質問の仕方は。学校に来るなんて勉強するために決まってるだろ」


「嘘だわ」


「嘘じゃねえよ、俺は勉強するt」


「嘘だわ」


「人が話してる途t」


「嘘だわ」


「m」


「嘘だわ」


「すみません、嘘です。喋らせてください」


「主人公だからって喋らせる訳ないじゃない。ここからは私が主人公として、この物語を盛り上げていってあげるわ。スキル発動!!!主人公チェーーーーンジ!!!」


フワーーーーーワワワワ



私の名前は、水無月 香織。

入学式の日に、高校の屋上に憧れて屋上に行ったら、誤って転落してしまったの。ん?普通は屋上を解放してないって?そんなの扉を蹴り倒して、屋上に出たに決まってるじゃない。

私が落ちたのは、柵が無かったのがいけないのよ。学校の過失ね。

ちなみに即死だったらしいわ。

三階建て校舎でそんなに高くなかったのに。

頭から落ちたのが悪かったのね、次は気をつけるわ。

そんなわけで、気づけば幽霊になってた私は幽霊案内人のなんとかって人からレクチャーを受け、することもなかったからその日一日、レベル上げに集中し、レベルを50まで上げることができたわ。一日でよ。何をしたかは秘密よ。

私はもともとスキルポイントを持っている優秀な人間だったらしく、初めからスキルポイントを50所持していたわ、つまりレベルを上げて得たスキルポイントと合わせて100のスキルポイントを所得したの。

そして次の日、学校に来ると私の机の上に花が置かれていたの。

まったくもって失礼だわ。

私はここにいるのに。

だから、私は花を捨てようと持ち上げたの、そしたらそこに私と、同じ幽霊の男子Iが現れて、花を置けと言ってきたの。初対面女子の私に対してよ、これには驚いてつい、花を置いてしまったわ。不覚だったわ、本来なら投げつけるべきだったわ。

話を聞くと、どうやら名前は零斗とかいうそうな。

零斗は、クッソ変な死に方をしたと確認証つまり、カードに書いてあったそうな。

しかも、零斗はレベルが1だったそうな。

私は笑ったそうな。

……

危ない、私としたことが、口調が変わってしまってたわね。

そうして、零斗が主人公の様な振る舞いをしていたのに腹が立って…というわけでもないけど、スキルに100ポイントで習得できる主人公チェンジというのがあったのでそれを使ってみたくて使って今に至るわけね。

このスキルは一度しか使えない使用制限付きだから、もう一度使うにはまた100ポイント貯めないといけないわね。あら、めんどう。

それじゃあ、いっそのこと、このまま続けていこうかしら。

私が主人公の私の物語。いいわね。

あら、元主人公が何か言いたいそうだからちょっと聞いてやってちょうだい。


「俺を主人公に戻せえぇぇぇぇぇぇえ!!!!!」


だそうよ。戻りたいなら自分で100ポイント集めればいいじゃないって言ってやったわ。

すぐ集めてきてやる!キリッとか言って走ってったわ。まあ、頑張ることね。

おや、授業が始まるみたいだわ。

私は学校に特に用はないから、街でも見てこようかしら。

今回はこの辺で、じゃあね、読者のみなさん。


主人公 水無月 香織でした。

主人公変わっちゃいましたね。

次も主人公はもちろん。香織。

更新日は未定ですが、評価のほどお願いします。

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