5話
この世界に生まれて約三年色々な事が分かってきた。
まず自分の名前だ。
俺のこの世界での名前は、レオン・ウェスコット下級貴族の息子だ。
次に俺の父親のグレン・ウェスコットと、母親のクラ・ウェスコット、そしてメイドのソーヤさん、執事のカルフさんが、現在この屋敷にいる人物だ。
そして月日は、地球と同じで、24時間だし、1週間は7日で1年は365日だ、これは地球と一緒なので、間違えたりはしないだろう。
1週間の日にちの呼び方は、火の日、水の日、風の日、土の日、雷の日、闇の日、光の日だ。
そして前から楽しみにしていた、魔法は存在しているのが分かった!!
何日か前ソーヤさんが指先に火を灯して、ろうそくに火をつけていたのを見ていたからだ。
早く魔法を使えるようになりたいなあ…
まあ生まれて約三年の子が、魔法なんて使ったら不味い事になるので、自重しているが…まあ隙を見て、こっそり練習するぐらいならいいだろう。
「 レオン様起きてください、朝ですよ」
もう朝か、昨日は考え事をしていて、あまり眠れていなかった。
ちなみに我が家では朝食は、家族全員で食べるのが日課になっているため、生まれて年の俺も朝早くに起こされる。
「さあ、顔を洗いにいきますよ」
「はーい」
毎朝起こしにくるソーヤさんは、俺よりも早起きしているのに眠くならないんだろうか?
俺は前世でも朝は苦手なので、ギリギリまで布団から出ないでいる。
「今日はグレン様が、王都に行くのでいつもより早いですから、レオン様にはきついかも知れませんね」
そうか今日は月に一回の王都に状況報告に行く日か、なるほど道理でいつもより眠いはずだ。
「おはようレオン、ちゃんと起きられたようだね」
「はい、おとうさん、おはよございます」
「レオンおはよう、起きるのつらくなかった?」
「大丈夫です、おかあさん」
「そう、なら良かったわ」
まだちょっと言葉がしゃべりにくいが大分しゃべれるようになっただろう。
「それじゃあそろそろ出掛けるとするかな」
「おとうさん、いってらっしゃい」
「ああ、レオンお土産を買ってくるから楽しみにしてろよ」
「気をつけてくださいね」
「大丈夫だよクラ、それじゃあいってくるよ」
「いってらっしゃいませ、グレン様」
そうして、父親と、カルフさんは、王都に行くための馬車に乗って行ってしまった。
「さあ、レオン朝ごはん食べちゃいましょうか」
「はい!!」
朝食を食べ終わった後は、自由行動の時間だ。
といっても、屋敷から出てはいけないので、もっぱら書斎にいって本を読むのが最近の行動パターンだ。
今でこそ下級貴族だが、昔はそれなりに活躍していたので、本の数はそれなりに多い、なので魔法に関する本も有るためここで、魔法の勉強をしている。
ちなみに文字は、ここにあった本で覚えた。
魔法には、様々な属性がある、その属性は、火、水、風、土、雷、闇、光、そしてそのどれにも当てはまらない無がある、といっても誰か1人1つは適性属性があるので、無属性はあまりいない。
しかし、適性属性がある人は、他の属性の魔法は、威力が低くなりやすい、まあ無属性は別だが。
ちなみに威力は、初級、中級、上級、王級とあり威力が強ければ強いほど魔力がいるし、詠唱も長くなる。
宮廷魔術師にもなると1人で、王級を使えるのだから魔力量が、多いそうだ。
「またここにいたんですかレオン様、そろそろ食後の運動の時間ですよ」
「今行くよ」
食後の運動とは、領内を散歩して、領民の人達がどんな生活をしているのか、見て回る事だ。
この時ばかりは、屋敷から出てもいいのでわりと好きだ。
「さあ、いきましょうか」
この時間は、母親が1人になるが、結婚する前は騎士だった母親は、風魔法を上級まで使えるし、剣の腕もなかなかなので大丈夫だ。
「それでわクラ様、行ってきます」
「いってきまーす」
「レオン、ソーヤ気をつけて行ってくるのよ」
「はーい」
こうして、俺の朝は終わっていくのだった。
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