4話
ようやく異世界に移れた…
目が覚めたら薄ボンヤリとした光景が見えてきた。
ここはどこだ?と自分では言ったつもりだが、聞き取れたのは赤ん坊がなく声だった。
それを聞いた目の前の老婆が、嬉しそうに笑みを浮かべ抱き上げてくる。
そして、老婆から今度は別の誰かに抱き抱えられる、それは若く、イケメンの男性だった。
男は、俺を抱き抱えながら誰かになにか話しているように見える。
そして最後はに、一人の女性に手渡された。
その女性の、優しげな微笑みを見ていると、とても心地がよく、そのまま寝てしまった。
もう一度目が覚めた時には、周囲に誰もいなく少し寂しかった。
どうやら生まれ変わり、赤ちゃんになったせいで、かなり眠たい。
前世の記憶はちゃんとあるし、神様との会話の記憶もちゃんとある、どうやらちゃんと異世界に転生出来たらしい、今はもう夜で、ゆりかごの中に入れられているらしかった。
取り敢えず、神様からもらった鑑定眼が、発動するか確かめてみたい、しかしこの部屋は、ゆりかご以外は窓ぐらいしか無い、ここは朝になって誰かが、来た時に確かめるしか無いだろう。
今は、とにかく眠いので寝よう…
「あぁ………か…こだ」
誰かが、話す声で目が覚めてしまった。
せっかく気持ちよく寝てたのに…目を開けると、この前俺を抱っこしていたイケメンの男性と、見たことの無い若い女性がいた。
「ほら、グレン様が大きな声を出すから、起きてしまわれたでは無いですか」
「ああ、ソーヤごめんよ」
「でも本当に可愛いですね」
「まあ僕の子供だからね」
「ふふ、顔立ちは奥様に似ていますね」
「でも、目は僕に似ているとは思わないかい?」
「そうですか?」
「そうだよ、僕と同じ緑色の目だ」
話を聞いていて分かったことは、グレンと呼ばれたイケメンが、俺の父親ということ、近くにいるソーヤと呼ばれていた女性は、メイドだろうか?
早速鑑定眼を使って見ようか…いや、やめておこう。
今は、新しい世界と、家族を満喫しよう。
「見てくださいグレン様、レオン様が、笑っておられますよ!!」
「ああ、可愛いなあ」
「本当にグレン様の子供かと不思議に思いますね」
「え!!ソーヤそれってどういうこと!?」
「もう静かにしてくださいよ、レオン様が、泣いてしまいますよ」
「くっ!!後でちゃんと説明してもらうからな」
「そういえば、私はレオン様の食事の準備をしなければならないのでした、でわ失礼します。」
「あ、ちょっと待てソーヤ!!」
そう言って二人は出ていった、騒がしかったが、あれがいつもの調子なのだろう。
まあ喧嘩するほど仲がいいということで放っておこう。
しかし、本当に異世界に転生したことが分かった、何故なら使用人のソーヤさんの髪の毛の色が、エメラルドグリーンだったからだ。
ようやくこの世界が、異世界と分かり非常に興奮してきた。
ああ早く魔法を使って見たいなあ、エルフや、ドワーフ、ドラゴンにもあって見たい。
今からこの世界での生活が楽しみになってきた!!
そう思うと同時に睡魔がやって来て、眠りの世界に誘われるのだった。
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