1話
初めての作品です、よろしくお願いします。
ピンポーン
「おめでとうございます、天音深夜さんあなたは今日お亡くなりになられました」
まっしろな空間で、名前も知らない女性に唐突に言われたその言葉は、思考回路をショートさせる位の破壊力を秘めており、一瞬フリーズしたとしても何の問題もないだろう。
そう自分が死んだと言われたのだから…
「し、死んだ…一体誰が!?」
誰が死んだかなんてわかっている、だが確かめずにはいられなかった。
「もう、嫌ですよそんなの決まっているじゃないですか、あなたですよ、天音深夜さん」
やはり、俺は死んだようだ…だが一体何故?
ちゃんと昨日は、家で休暇を過ごしていたはずだ、どこにも死んだ理由が思い付かない。
それに此処はどこなのだろうか、目の前の女性は誰なのか色々と疑問が浮かび上がってくる。
「そう言えば自己紹介がまだでしたね、私の名前はミシェル・エリオット気軽にミシェルと呼んでください♪」
そうは言われてもいきなりミシェルと呼ぶのは気が引けてしまう。
初対面なのだからエリオットさんと呼んだ方がいいだろう。
「は、はあところでエリオットさん」
「ミシェルとお呼びください♪」
なんだろうこのミシェルと呼ばなければ今にも不幸が訪れそうな感じは、しょうがないミシェルさんと呼ぼう。
「えっとミシェルさん」
「はい♪」
「俺は、どうして死んだんですか?」
やはり一番聞きたいことは、何故自分が死んでしまったのかというところだろう。
今でも納得ができていないし、間違いであると信じたい。
「やはり知りたいですよね、皆さんその質問をしますから♪」
「皆さんって事は他にも此処に来た人がいるんですか?」
「もちろんですよ~なんたって此処は死者が来る天界なんですからね」
天界…本当にそんな場所あるのか?
しかし、実際に此処は不思議な感覚がするし、目の前のミシェルさんは浮いている、それは疑い用のない事実だった。
「話がそれましたね。」
そうだった今は自分が何故死んだのか聞かなければ!!
「天音さんが亡くなった理由は、どうやら放火のようですね、ご愁傷さまです。」
そんなあっさりと死んだ理由を言わないでくださいよ…
放火…それは、日本での火事の原因一位の出来事、しかしよりによって自分が放火で死ぬなんて…
「それで、自分はこれからどうなるんでしょうか?」
「どうなるとは?」
「天国にいくのか、地獄にいくのかです。」
正直天国も地獄も信じて無かったがこうもまざまざと死んだことを実感させられると信じない訳にはいかないだろう。
どうか天国に行けますように!!
「その事なんですけど、ふふふ驚いてくださいね♪」
そういうのは先に言っちゃダメだろ!!
とは思いつつも、内心ではドキドキしながら聞く。
「なんとその火事を神様が見ていたんですよ♪」
「…?」
「その顔は、よく分からないといった顔ですね…」
「そんなにがっかりしなくてもいいじゃないですか」
「しょうがない、説明しましょう。いいですか、神様はこの世界のことをすべて見ているわけではないんです。ランダムでいろいろな場所を見ているんです。」
「…?」
「ま、まさかまだ分からないんですか?」
「そのまさかです…」
「はあ、つまり神様に見られるのは珍しいということですよ。」
「なるほど、そういう意味か」
「そして、火事を見ていた神様が、天音さんを可哀想だと思い私を此処に遣わせたんですよ」
「すると、俺はこれからどうなるんですか?」
「今から私と神様のところへいくんですよ♪」
「え!!神様のところにですか!?」
「はい」
こうして俺天音深夜は、死んで神様のところにいくことになるのだった。
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