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【命名】
一九七〇年 秋暑し風が舞う 大阪の下町に…
“新たな「生」「命」が誕生した…”
この世に「生」を授かった「赤子」は「己」に…
課せられし…「使」「命」を…拒むかのように…
ヘソの尾を…「己」の「首」へと絡ませていた…
だが…
そんな「赤子」の「思い」を断ち切るかのように…
産婆の手は柔らかな赤子の「臀部」を叩き続ける…
“「パァシィー…」「パァシィー…」「パァシィー…」…”
“「………」…「………」…「………」……”
“「パァシィー…」「パァシィー…」「……」…「…」…”
“「オッ…」…「オギャー」、「オギャー」…”
「煩悩の闇を破る」「子」…「明」「子」…
“「ミョンジャ」… ”
父「繹奉」が「娘」に託した切なる「願い」…
そんな…「尊き思い」が籠られゆく「名」に…
“「命」の「炎」 ”が灯る…