【序章】
二〇〇六年 九月 深夜〇時二〇分
“「ビシィ……」…、「ビシィ……」…、 ……”
中秋の明月が迫る秋空の夜に…忽然と響いた…「奇怪」な「物音」…
それは…私達「家族」の人生を一転させる「口火」となって往った…
「人」ゆえの「縁」が齎たらす「塵事」は…「幸運」もあれば「不運」もある…
私達「家族」を襲った「人災」という「火種」は「試練」という名の「不運」であり…
今もまだ…「不運」の「火種」は「燻り」…再び「熾こる光陰」を待ち続けている…
だが…この世に齎される全ての出来事は…「幸運」と「不運」が「表裏一体」となり…
“「熾り」…「得た」…「天命」…”
そうして…「熾り」…「得た」…「命」が「使わし」…
“「宿す」…「命」の「真果」が…”
「境涯の淵」へと「鎮めて」きた「心」の「火種」をも…呼び「熾し」…
「人」々の「利己的」な「思い」が連なる「人災」へと「誘って」往く…
だが…「天命」より「使わされ」…「熾され」ゆく「人災」という「火種」に…
怯む事なく立向かい「身命」へと…「課され」ゆく「使」「命」の「灯火」を…
“「悟り」…「得た」…「光陰」…”
「人」々の「利己的」な「思い」が齎す…「人災」という名の「不運」の「火種」は…
“「幸運」という名の「灯花」と「成って」…”
「歩むべき」「道」をも…「照らし出し」…「人」々の「心」が…
「欲して」止まぬ…「泰平の地 」へと「導いて」往くのだろう…