表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
11/17

シルビア・ヘインズ③

「リリス・・・!リリス・・・・!」



お父様もお母様もお兄様も、ラウル様もみんなリリスの名前を呼びながら涙を流している。



え・・・?何なの・・・?



「可哀そうに。貴方達もそこにいる女の魅了魔法にやられていたのでしょう?そのせいで愛娘を追い出してしまった。」



そう言ったのは王妃様だった。扇子で口元を隠しているため表情は分からない。



王妃様の言葉に周りが同情の声をあげた。



「公爵家の人間も魅了魔法にかけられていたのか。」



「シルビア嬢が現れる前まではオーギュスト公爵家の者たちはリリス嬢を溺愛していたからな。」



「ヘンドリック公爵令息もリリス嬢を心から愛していたものね。」



え・・・?溺愛していた・・・?心から愛していた・・・?



私はその言葉が信じられなかった。



・・・結局私はリリスに何一つ勝てなかったということ?



リリスに完全勝利したと思っていたのに、実際は全てがリリスに負けていたのだ。



新しい家族や婚約者からの愛は偽物だった。



彼らが本当に愛していたのはリリスだったのだ。



だけど私は魅了魔法なんて本当に知らない。



それだけは紛れもない事実だった。



どうにかしてそれを王妃様に伝えようとした。



「王妃様っ!私は本当に魅了魔法なんて知らないんです!本当です!嘘なんてつきません!」



王妃様の瞳は相変わらず冷たいままだった。



「・・・その真意は今はどうだっていいのよ。」



「・・・・え?」



「問題なのは、あなたが魅了魔法を利用してリリス嬢を貶めたことなのよ。」



!!!



「高位貴族を貶めたの。ただではすまされないわ。」



「そ、そんな・・・!」



私は絶望した。



こんなことになるんだったら、舞踏会になんて出るんじゃなかった・・・!



私は衛兵に引きずられて歩いた。



先ほどまであれほど私に心酔していた貴族たちはすれ違いざまに私を罵倒する。



「この魔女が!!!」



「さっさと消えろ!」



・・・なんでなのよ。



私はただ愛されたかっただけなのに―。








後になって分かったことだが、現王妃様は聖女だったらしい。



だから私が魅了魔法を使用していることが一瞬で分かったんだって。



王子二人に私の魅了魔法が効かなかったのはその聖女の血を引いているから。



国王陛下の母親も聖女だった。



だから魅了魔法が効かなかった。





そして今私は地下牢にいる。



もうすぐ判決が出るはずだ。



私の罪はたくさんある。



公爵令嬢を貶めたこと、名門公爵家を乗っ取ったこと、そして舞踏会で王子二人や王たちに媚を売ったことから、王家をも乗っ取ろうとしたのではないかという罪まで加算されてしまった。



判決なんて分かっている。



当然死刑だ。



はぁ・・・短い人生だったな・・・。



今さら後悔してももう遅い。



私は調子に乗りすぎたのだ。



評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ