0002話 えっ戦争前夜なの
まだ神様会です
。
「向こうの神から聞いているよ。」
老人が霧で消えると後ろに霧の中から若い男が姿を現す。
「こちらの神…てっ名前あるのかな。」
「ないよ。そもそも神に名前は。『主の名を唱えるべからず』ということだね。」
「よくわからん。だけどとりあえず拝んどこ」
柏手を打つ。
「ところで地球の神が言ったんだけど面倒ごとって何?」
「戦争前夜。」
「へっ?」
「戦争。」
「戦争で魔法が使われすぎそうだから魔力補充のために呼ばれたということですか?」
「よくわかるね。」
「そのような本も読んでいますので。でも本当は戦争を防ごうとするものなんじゃないですか。」
「確かに。防ぐべき戦争もあれば防ぐべきでない戦争もある。今回の戦争は防ぐべきでない代物だ。それに…」
「それに…」
「人口が増えすぎた。」
「ブフォ」
(この神さんひでぇ)
「話を変えるけど」
(さらっと変えやがった。)
「何が欲しい?あっ。あちらから一つ希望があったからそれはもうやっといたから。」
「光魔法、空間魔法、錬金術、鑑定、従魔術…ステータスの公開義務はありますか?」
「今はある国もあるね。戦時だから。」
「ならばステータスの偽造スキルもください。どの程度あとできますか?」
「少しオーバースペックスすぎるよ。ほかは少し優秀な魔導士レベルの才能にしとくよ。」
「わかりました。」
「あと、転移に関しては生後半年ぐらいの孤児になるよ。孤児院の前に捨てられている設定ね。それと、最初に降りた国の言語能力とステータスボードでのアドバイス閲覧も付けておくよ。まず転移したら偽装を忘れないでね。魔法の才能は4歳ぐらいでわかるものだから。よく自重しないやつがいるから。君は自重するだろうけど。」
「わかりました。」
「きみみたいにわかるやつは楽だね。たまに面倒な奴とかうざいやつもいるから。あと、僕と話がしたいときには神殿に来てな。じゃ。たっしゃでな。」
すぐに白い霧が立ち込め周りが見えなくなる。
もっと長くかかると思ってたけどもう終わりか。話が分かると早い。さてとどうなるかな。