表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
不撓不屈の勇者の従者  作者: くろきしま
第1章 村娘が勇者になったので、従者として一緒に旅に出るようです。
6/67

第5話 従者契約(仮)

 ど————しよ、これ。

 目の前に灰となったレイラと軽蔑の視線を向けてくるステラとイースラ。


「この男、最悪なのです」

「乙女心というものを意にも介さないとは、下衆めっ!」

「まるで自分達には、乙女心を熟知しているような言い種だな?男のくせに」


 ビクリっと二人は一瞬震えるが————


「それでも言い方というものがあるのです!」

「そ、そうだな、何となくこの勢いがあれば許される? みたいな雰囲気に任せて、ただでさえ塵のごとき微量な勇気を奮い起たせた結果がこれでは……トラウマになったらどう責任をとってくれるっ!? 言葉の暴力は心に深く刺さるのだぞ!」


 ステラ、その言葉はレイラに刺さっているが良いのか?

 レイラは白く虚ろな目でステラを見ていた。


「じゃあ、俺が『わかったレイラ、共に世界を救おう!!』とでも言えば良かったと?」

「あ〜〜ほかっ!? たかが一村民が何の役に立つというんだ! 連れていけるわけがないだろう!?」

「ほらぁ~、じゃあやっぱり俺が正しいんじゃないか」

「……解せないのです」


 なにが解せないのだろうかね。


「レ、レイラ様。そろそろ元気になってください」


 ステラが膝を抱えるレイラに恐る恐る声をかけるが、ぷいっと顔を逸らしてしまう。

 その姿に某かの感情を覚えたのか、頬を桜色に染めつつ、こちらを恨めしそうに振り返る。


「うっ……うぅ~貴様! 何とかしろ!」

「何とかしろと言われてもなぁ……おいレイラ、あんまり仲間を困らせるもんじゃない!」

「ヤダヤダヤダ一緒に行く! 行くの! 行くでしょ!? 行くって言え!!!」

「お前いくつだよ!? 17だぞ! ……17だったよっ!? やだ……5歳児にしか見えねぇ」

「ぶーーーーーーーーーっ」


 こいつ、段々幼稚さに磨きがかかっていっているぞ。


「で、ではこうしましょうレイラ様!」と何かを思い付いたステラ。

「元々はこの後、レイラ様と共に我々はとある試練を受ける予定だったのです。そこに彼も従者として連れていき、我々の仲間に相応しいか、見定めましょう」

「おい、何を勝手にーー

「報酬なら出すぞ」

「身を粉にして尽くしましょう……はっ!? 反射的に答えてしまった」


 報酬って言ったって、この村にいる限りあったって使い道がないんだけどな。

 自分の逆らえない本能に驚愕しているとイースラが傍によって来て声を落として言ってきた。


(ごめんなさいですが、一度だけ付き合ってほしいのです。大丈夫なのです、ボク達が絶対にお兄さんを守るのですよ)

(……いや、そこは別に良いんだけどな)


 巻き込まれてしまったが、一度だけなら付き合っても良いかもしれない。

 レイラがいくらポンコツでも、エルフと神官ならいくらでもサポートできる。

 大事になんてならないだろう。

 それに、今こいつは盾宣言までしたんだからな。その気構えに答えてやりたい。


 いざ安心・安全の試練の旅……何だろう、ワクワクしてきたぞ?


「そこでイクスが合格すれば、連れていってもらえる?」

「ええ、もちろん」

「分かったわ! イクス一緒に頑張りましょっ!」


 ま、合格する事はないだろうけどな。


「で、試練っていったってどこで何をするんだ?」


 俺の言葉にステラはニンマリと微笑み言った。


「あの窓から見える山、そこでドラゴン退治だ」


 そこはサカモトが向かった山だった。

2017/07/15 一部修正

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ