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ミーガン界 共通① 一寸の虫にも五分の魂


「あーかったるいなあ……」


――私はパンピー階級のリィミル。死んで死神が迎えに来たとき、前世での自分の名前は捨てた。

あの世の世界は自分との対話。

再び人間になるには修行とか言われても、人間になる気はない。

このミーガンでは誰も命令出来ないし、死なないしこれといって制約もない。


つまりなんもやることないし暇だしどうせなら金持ちの家に貰われたかったあ。


「そこのお前」


三途の(マルキウェーイ)を見ていると青年死兵が声をかけてきた。


「あーなんですかー?」

「女王陛下のペットが逃げたんだが、見かけていないか?」

「ペット?」

「見ていないならいい」


青年は走りさっていった。そろそろ家に帰ろうかな。


「あ、なんか踏んだ」


宝石のような綺麗な石が粉々に砕けている。

いやいやいや、私はそんな体重重くないし魂は霊だけに零キロ!


「おーい」

「あ、ブヨウにーちゃん」

「いつまでそこでぼーっとしてんだ。さっさと帰るぞ」


ブヨウは兄といっても死役人の配置で適当に家族になっただけの関係だ。

まあ悪いやつではないけれど、そもそも家族がなんなのか記憶はない。


「つーかなんかゾーリ光ってね?」

「あーさっき変な石踏んじゃってさあ」

「太ったんじゃね?」

「どうせ死なないんだし、もう一回死んでくる?」

「もうすぐ夕飯だからカンベン」



今日は両親の結婚記念日で、二人仲良く出掛けてる。


「なんかヤケに外が騒がしいな」

「脱獄じゃない?」

「ここにリィミルという女はいるか!!」

「私だけど」


昼間の役人とは違ってなんか怖そうな奴等がぞろぞろいる。


「今すぐ死王城へこい!」

「え?」


理由を聞く間もなく、私は飛ばされた。


「貴女、なにか踏まなかった?」


女王の姿はどんなものか、キツそうな人かと考えていたら優しそうな老女だった。


「はい踏みました」


とても柔らかい宝石を踏んだ。


「そう……」

「そなたが踏んだ物がなにか聞きたいか?」


あれは王の変わりに表に立つ、王の次に偉い存在シャッカだ。


「女王の飼い虫だよ」

「へ?」


そういや役人が女王のペットを探していたのを思い出す。


「もう一度私のペットの虫を踏んだのは貴女?」

「はい私です」

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