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04

 封印の間は王家の城の真横の大神殿の地下から、通路を3時間ほど歩いたところにある。

 通路は3人ぐらいなら並んで歩ける幅で、私は大きなリュック(軽量圧縮魔法かかり)と軽量魔法のかかったカートを引いて一人だったので、悠々通れた。

 一時間ほど歩いたあたりに、即神仏っぽいのがあった。

 まあ餓死だ。

 かつて、やはり邪神封印という手柄を平民に奪われるのが悔しくて、殺害して手柄を横取りした王族が居たが、結果24年の封印が12年まで減り、その咎で、実行させた王族とその家長、王と王子2名の、3名がここで人柱的に死んだという。そしたら、24年の封印期間に戻せた、と。

 650年の間、30年前後ぐらいしか封印をかけ直せないできた。私がやったときは500面あったんだけれどもな。412年?413年?まあそんぐらいはできるはずだけれど、誰も達成できなかった。

 さらにもう一時間すすむと、タイルだった床が、剥き出し天然洞窟にかわった。

 人工の通路だったときには定期的に、鬼火みたいな魔法の火が壁の穴に置かれていたけれど、ここからはカンテラ。

 カートの上に置いてあったやつに、火を付けた。

 転ばないように気を付ける。

 とはいえ、道は平らに踏み固められている。

 少しすすむと、前方にぼわっと明るく灰色の部屋が見えた。

 封印の間が見えるあたりから、道が悪くなる。

 あの扉が開いたかどうか、毎日確認するからあのあたりまでは踏み固められていて。

 実際の封印の間の付近は封印資格者以外、寄らないのだろう。

 カンテラを持ち直し、カートもたまにがたんと跳ねるので歩行をゆっくりにする。

 問題なく、到着した。

 扉の真横を通ったときに。

 ああ、あの石扉だと、わかった。

 朦朧としながら、攻略したパズルゲームのエンディング。

 パズル前にこんな殺伐とした乙女ゲーもどきがあるとは思ってなかったが。

 私が入ると、扉が閉まった。

 間の広さは、テニスコート12面ぐらい。けっこう広い。

 鍾乳洞の白さで、壁や天井が光っているので照明は不要。

 全体が気持ち悪いぐらい、まっすぐ平ら。

 人工的な部屋。

 扉が開かないように、その前に簡易ハウスを建てる。

 リュックから取り出したる、長い板4枚。

 一つは床に。

 一つは二面の壁に×2。

 一つは屋根に。

 で、小屋完成。四分の一で区切られて、寝室、風呂トイレ、居間、キッチン兼食事用の部屋。

 玄関っぽいのもあるが。

 魔法がある世界らしく、壁用の方には引っ張ると棚ができて、食料が入っていた。床の方はトイレと風呂が付属していて、トイレは粉を入れると分解圧縮される仕様。風呂は水が出て、湯船に貯めたら魔法で暖められる。

 ついで、一ヶ月ぐらいこの穴蔵で暮らすので、サンルームがある。

 疑似太陽光を浴びられる部屋。風呂に併設。日サロ?

 寝室はベッドがあった。

 私はとりあえず荷物をばばっと置き、来るときにもらったサンドイッチを食べ、トイレを使い、パズルのある扉の対面の壁まで、動きやすい服にして向かった。

 残り18日。

 みんな焦ってるけれど、でもそんなに頑張る必要ないんだよね。18日もあるし。

 ホコリがうっすら溜まり、赤たちが踏み散らかした跡を目で追う。

 そして、神のパズルの前で。

 私は予想通りだったので、ああなるほどねえと、呟いた。

 熱に浮かされていた私でも、まあ運もあるけれど、500面達成したのに、120面ぐらいしかいけなかった理由。

 壁に張り付くように、手で、タイルを誘導していたのだろう。

 全体が俯瞰できず、次に落ちるタイルの色知る暇もなく、愚直に。

 魔法を使ってタイルを回す時点で、手とか関係ないと気が付こうよ。いや、もしかして、タイルの向きを回して変える事も知らないとか。いやいやまさか。

 赤たち奮闘の記録らしき、パズル前の乱れた足跡を見て思う。

 パズルに触れ、私の魔力は記憶され、そのまま全体がわかる場所まで下がる。

 パートナー連れてないせいだろうか、3あるはずの残機が2から始まり。これは増えないんだよなー。

 さあて。



 神のパズルを開始します



 私は二時間で50面を突破した。

 落ちる速度は最速で、魔力回復度8%。

 魔力は80%残っている。

 一度、小屋に戻って、お茶をして昼寝した。

 魔力は95%に回復した。

 最速落下のまま、90分後、88面突破。

 再度、封印がなされ、1年は解けないことになった。

「今日はここまでにするか」

 一応、やるべき最低ラインの仕事はした。


 小屋に戻って寝室にベッドが二つ並んでいることや、食べ物がスッポンの煮込みや大蒜、滋養強壮なもののオンパレードなことに苛つきながらも、トイレの粉も食料も風呂に置かれた石鹸類も、2人分×30日分あることには、感謝した。

 食事して、部屋を片づけ、風呂に入り、自前で持ってきた枕をぱふっと叩いて、頭を置き、寝た。



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