足先から夢に浸る
彼女が笑った
火花が弾けたみたいだった
瞬きをする度
僕はその瞳の虜になった
この先どこに向かうのか分からない汽車の中で
人間はどういった形で幸せを感じとるのだろうと
思考を巡る
結局導き出た答えは「人それぞれ」だと言うこと。
何ともつまらない。
ただ、どの形の幸せであろうと
身体のどこかしらがほんわりと温かくなる
人間という生物は不思議なものだ
時折現実から逃げたくなる
結局元いた現実が安心するのだと気付き帰ってくる
よく彼女が言っていた
…駄目だ。出てこない。
面白いことに大切である事の方が忘れやすい。
そろそろ僕の現実に戻ろうか
こんな呑気で自由奔放な僕を全て受け入れてくれる
温かい現実に。