四つ目の月
関係ないけど今日は私の誕生日です、わーいまた一つ歳を取ったーぐぁー…
「あー、大分疲れたっすねー…どうっすか凰臥君は?」
「あはは…さすがの僕でも疲れて来たねー、もう夜だし仲間はある程度は増やせたんだから休もうよー」
「そうだな、私も少し疲れてしまった。今夜はここで眠ろうか」
昼間に大分歩き、元渋谷駅から大きく離れ焼けたり削れた山の多い田舎村まで歩いていた。
この様な場所は元の景観から大きく変わることは少なく、食料が残っていたり井戸が生きていたりする為、避難者や盗賊が多く集まる場所でもある。
「いやはや昼間のあの数はやばかったすね、撃退したお陰でここの人達も仲間になってくれたからまだマシだったっすけどね」
「なんだか以前と比べて少しずつ盗賊の数が増えているような気がするのだが、それほど貧困化が進んでいるのだろうか」
「まぁ大体そうだろうねー、あは、盗賊によって貧困化が進んでその結果更に盗賊を増やす負のループが完成しちゃってるねー」
正にその通り、日に日に盗賊の数は増えている理由は盗賊による貧困化による盗賊化、その結果敵が増え味方が減るという三人にとっては辛い状況になっている。
それでも少しずつ仲間を増やし、それぞれの絆を作り直し元の日本に戻そうと知力と体力を使っている三人は、少ない人の中でも噂が広まっている。
「はぁ…ここは精神的にも肉体的にも良く休めるっすよ、市街地は死体がゴロゴロ転がってて正直言ってまだ慣れないっす」
「永月殿はあまりそういう類の映画やゲームをしたことが無いのが影響しているのだろうな、私と凰臥殿はもう既に慣れてしまったが」
「あは、庸兜君はそういう『お仕事』とか徴兵もなかったぽいしねー、仕方ないねー」
「そうなんすよねぇ…ちょっと申し訳ないっす」
やはり市街地に転がる死体は未だ精神的にキツく、慣れない者も多いようだ、普段死体に慣れるほど見るなんてことはないから仕方ないことではある。
まぁなんやかんやで三人は眠りに就き、朝を迎える…だがその朝はいつもの朝とは少し変わっていた。
いやはや、何が変わっているのでしょうか…朝はあんまり変わること無いですけどね。
あと1話で完全な転機ですよ、お楽しみに