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序章
『彼の人は聖なる衣を纏い光の剣を掲げる』
「ねえ、兄さま。兄さまは聖なる騎士様にならないの?」
「うーん、それは難しいかな。聖なる騎士様はこの国でひとりだけだから」
「王子様がなるの?」
「いや、光の剣に選ばれた人がなるんだよ」
「ふーん」
「もしかしたら…いや何でもない」
「でも、私、聖なる騎士様じゃなくても、兄さまが大好き。大きくなったら兄さまと結婚するの」
「はは、そうだね。早く大きくおなり」
「うん、早く兄さまを支えてあげられるようになるから」
「…私も、必ず君を守るから」
「兄さま?」
「この運命は辛すぎる」
「兄さま?痛いよ」
「守るよ。私の愛しい…」
初めての連載です。なんとか…なんとか完結できるように(汗)