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報告
「だろ?俺にも色々と予定があるんだよ」
死神が得意げにそう言った。
「例えば?」
狐月がそう尋ねる。
「この後デートに誘われてるんだ」
死神は嬉しそうに呟いた。
彼はどうやらあの世に恋人がいるらしい。
「完全にプライベートじゃねえか・・・」
狐月が呆れながらそう呟いた。
「そろそろ時間だ。じゃあな」
そう言って死神は去っていった。
死神を見送った後、狐月は淳也に電話をかける。
「狐月か。どうしたんだ?」
「口裂け女に会った」
「まじか!?で、どうしたんだ?」
「もう二度と人間を襲わないように、「君が!泣くまで!殴るのをやめない!」ってな感じでボコっておいた」
「流石だよ狐月」
淳也は苦笑していた。
こうして、それ以来口裂け女に人間が襲われる事はなくなった。