表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
たそがれ怪奇譚第2部 黄昏篇   作者: 狐鹿コーラ
最終章 中編 月物語
40/53

月影side2

それからというもの『鏡写しの怪異』の脅威に影ながら民衆を救った功績が『天皇』によって称えられ




『天皇』公認の私自身の陰陽道を設立され晴れて裏ではなく表立って行動することが許されたのです。




私自身の陰陽道……神の如く光輝く月明かりのように人々を導く光りとなり影となる存在を断ち切る意味をこめ『神月影斬道じんげつえいざんどう』を創設。




退魔活動を主軸に月の一族秘伝の抜刀術を広める為に門下生を募りながら忙しくも充実した日々を過ごしていました。





『鏡写しの怪異』を境に色々と世話になった月の一族の1人『安倍 晴月』……私の初めての友について語らなければなりません




彼女は『呪術』や『五行』『結界術』などに長けていたが、武道はからきしでよく私が彼女の陰陽道を訪ねては剣術を教え……逆に彼女は私に『術』を伝授してくれました。




そのおかげで『五行』の1つである『火の五行』を扱えるようになり彼女には返しきれない恩がまた増えてしまいました。




そんな彼女はある特殊な力を持っていました……それは『未来予知』の霊能力




彼女が予知した日時、場所、出来事は100%の確率で的中し




『まもなく現天皇が病におかされ30日後に死ぬ』と予知してまもなくそれが現実となり彼は病におかされ黄泉へと旅立ってしまった。




もちろん怪異事件も例外なく予知することが出来……私達は悲劇が起こる前にその原因となる怪異を斬り捨てていった。




更に彼女は『未曾有の天災が人の世を地獄へ変える』と予知していた………




その予知が的中したかのように………




彼が死に新たな『天皇』に変わってから十数年の時が経過した頃




京ではある流行り病が猛威を奮い人々は恐怖していた



平安京の医師くすしはその病を『疱瘡ほうそう』と命名



発症した人間は腕や足などに瘤のような水疱が膨れ上がり、それが破裂……または破れた場合1週間もしないうちに今度は全身が水疱に覆われ



呼吸困難などを引き起こし最終的には重篤な呼吸不全によって死に至るという。




既に数え切れない人々がその病にかかり平安京の郊外……




化野、鳥部野、蓮台野にはその遺体で埋め尽くされていた




この時代……火葬というものは存在していたが、遺体を燃やす薪や資材などが貴重なため位が高い者達にしか行われず




身分の低いものは『風葬』と呼ばれる方法をとっていたが……




それは余りにも死んだ者に対しての最大の侮辱とも言える行為であった……




何故なら『風葬』とは遺体を野に晒し肉体が朽ち果て風化するのを待つという……




そのため『疱瘡』によって死んだ者達は郊外に捨てられ風化を待っているという見るに耐えない光景が広がっていた。




まさに地獄………




それに追い討ちをかけるように疫病の大流行と同時に発生した新たな怪異も人々に猛威を奮っていた。




『新たな怪異』というのは怪異に寄生する怪異………




一度寄生されれば精神が完全に乗っ取られ体からは『疱瘡』同様の水疱が全身を覆い、もう1つの猿の頭部が生え………



元々の頭は白目を剥き機能していない屍のような感じであった……




加えて動きも俊敏でそれなりの知能があるようで私が一度繰り出した抜刀術を猿真似した攻撃を仕掛けるまでの能力を持っている。




そして………寄生された怪異は共通して凶暴化……凄まじい肉食性へと変貌し見境なく人だけでなく人に化け生活する怪異までも食らう始末……





決め付けは少しでも生存してしまった場合……急激に肉体を膨張させ……やがて破裂し周囲に胞子を撒き散らし……それに接触したのらな物の数秒で『疱瘡』を発病してしまう事態に……




私達は『腐食の怪異』と命名しそれの退魔に尽力を尽くしているが………




今のところ目立った成果は得られずにいた………




やがて………最悪の事態が彼女の陰陽道の弟子によって私の元へ知らされることになる………




親友である『晴月が“疱瘡”に感染してしまった』と………




彼女がめでたく身籠ってから5ヶ月目になる頃であった……







評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ