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たそがれ怪奇譚第2部 黄昏篇   作者: 狐鹿コーラ
黄昏編その1 口裂け女
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狐の風

その時、反対側の道から一人の女性が歩いてきた。




どうやらマスクをつけているようだ。





女性が狐月の目の前で足を止めた。



「あたし、綺麗?」



女性がそう尋ねた。



「ああ。綺麗だ」




少し考えてから狐月がそう答えた。




「これでもぉ?」




女性がマスクを外す。




その口は耳まで裂けていた。



口裂け女がハンドバッグから鎌を取り出し狐月に斬りかかる…




しかし…




「オラァ!」




狐月は霊力で強化した拳を鎌に叩き込み、粉々に砕いた。




「えっ?」




口裂け女が唖然とする。



「今無性にイライラしてんだよ……」




「覚悟はいいか?私はできてる」




狐月はそう言って呼吸を整える。




「ちょ、まっ・・・」




この時……口裂け女は早く逃げるべきだったと後悔したが……後の祭り……




「オラオラオラオラオラオラオラ!」




そう叫びながら狐月は両方の拳を口裂け女に何度も叩き込んだ。




「ちょ!やめ、顔はやめて!」




口裂け女はそう言いながらも殴られ続けていた。




そして……




「オラァー!」




狐月は最後にそう叫んで口裂け女のみぞおちを殴った。




口裂け女は2メートル程吹き飛んだ。




「ごめんなさいごめんなさいもう人間を襲ったりしません・・・」




口裂け女は泣きながらそう言った。



「ならいい。でも次は無いぞ……その醜い顔面を更にグチャグチャにしてやるからな?」



狐月はそう言って口裂け女を逃がした。




正直言ってかなり弱い……



まだそこら辺のコンビ二にたむろしているチンピラの方が幾分か強いことか……



「試しに、『ポマード』って言う言葉が効くか試せば良かったな…」



口裂け女の対処法としては



『ポマード』または『べっこう飴』が有効らしい



特に『べっこう飴』は口裂け女の好物だとか…




…………それにしても……あの口裂け女……




鎌の方に怨霊の気配を感じたけど…殴り飛ばした本体は普通の人間と対して変わりなかった……



むしろ普通の一般人……



「……ま、正当防衛であって過剰防衛ではないから良いか。」






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