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たそがれ怪奇譚第2部 黄昏篇   作者: 狐鹿コーラ
最終章 中編 月物語
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月影side



『かわたれ山の妖狐退治』




たそがれ町に古くから伝わる逸話の1つ




皆が知っているのは『かわたれ山』に住み着いた悪い妖狐が神埼家初代当主『神埼 狼月』に退治され村に平和が訪れる御話し。




この御話しの真実は私と『彼』しか知らない




私が初めてたそがれの地を訪れ、彼と出会い………一生を捧げるに至る始まりの物語。





私が今から語る話しは私だけが知る「かわたれ山の妖狐」が始まる前………平安京で起きた“2つの怪異譚”………





この“2つの怪異譚”により後の世に語られ伝えられ唯一歴史の闇に葬られた始まりの原点の話しと言って良いものだと思っている……







時は平安と呼ばれた時代………







世に怪異が蔓延り、人を喰らい……災厄を撒き……病を伝染させた暗黒の世



それ故に数々の怪異譚が生まれ後の世に出回る原因を作った時代でもあった。



私は『月の一族』として人に害を為す魑魅魍魎、奇々怪々を退治する為……陰陽師と偽り『人』に化け平安京で暮らしていたころ……



平安京では『鏡写しの怪異』と噂される怪異が意図的に同じ人間に化け、人を食らうという怪事件が起きていた……



その怪異は頭がキレ、擬態していた人間が怪異の疑いがかけられ捕まるとすぐさま別の人間へと擬態し



検非違使……現代で言うところの国家勢力によって捕まった人間は当時死刑等の死罪は無かったものの平安京を追放………いわゆる流罪、島流しとされた



だが、その怪異は流罪となった者も喰らい………最低でも50人以上の人間が犠牲となってしまった。



私はその怪異の手口を模倣し人を喰う怪異を斬り捨て……『鏡写しの怪異』にたどり着こうとしたが……



有力な情報を手に入れることは出来ず私が斬り捨てた怪異達の屍がつみかさなるばかりで……



平安京では異形な存在を斬る武士の噂が広まり、その噂は検非違使の間でも話題となり一時期平安京で戒厳令がしかれるまでとなり私も迂闊に『鏡写しの怪異』の調査が出来なくなっていた。



そんな中……戒厳令中に『鏡写しの怪異』が人を襲い一家が無惨に食い散らかされたという痛ましい事件が起きてしまった………



戒厳令期間内は昼夜とわず検非違使が見回りをしているなかでの怪異事件……



そんな厳重な中で人が喰える者は他ならぬ「検非違使」しかいない……



私は一家が惨殺される前の日に付近を見回りしていた「検非違使」を住人から聞き周り………



ついにそいつを探しだし斬り捨てたが………



それは『鏡写しの怪異』ではなく………その手口を模倣した人間変化怪異の1人だった。



そして運悪く私が『検非違使』に化けた怪異を殺したところを住人に見られてしまい……



すぐさま駆けつけた他の検非違使によって捕らえられ……



夜明けと共に役所にて裁判が開かれたが………



私はその光景に唖然としていた………何故なら………検非違使の約8割が人間に化けた怪異であったからだ………



そこには私が探し回っていた『鏡写しの怪異』もいたのだ………それも平安京を創設した『天皇』の姿に化けて………



奴の顔は晴れ晴れとし……ようやく目の上のこぶを潰せると思っていたに違いない……



奴は問答無用で私を極刑である『島流し』の判決をくだそうとした



次の瞬間………






奴の首は体から離れ……放物線を描きながら中を舞い………やがて身体から吹き出た大量の血飛沫と共に地面へと転がり



それと同時に検非違使に化けた怪異達が一斉に絶叫や悲鳴を上げながら自然発火していき………



周りは騒然とするが………




その場を一瞬で納めた者と『鏡写しの怪異』の首を跳ね私を救ってくれた者の出現により混乱は収まりを迎えた………




まず1人目が………本物の平安京を創設した『天皇』



彼は鏡写しの怪異に生かされ罪人として

検非違使によって軟禁されていたとのこと




二人目が………………




私と同じ人に化けた怪異であったが………



驚くことに彼女は私と同じ……月の一族の1人でもあり



彼女の名は『安部あべの 晴月はるつき



平安京唯一の陰陽師であった………




後に『天皇』の助力もあり怪異が人の脅威となったことを平安京に知らしめ……



各地に各分野の怪異退治を専門とする陰陽道が設立され……




平安京には一時の平和が訪れた。














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