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たそがれ怪奇譚第2部 黄昏篇   作者: 狐鹿コーラ
黄昏編その1 口裂け女
3/53

旧友

そんなある日の事……




狐月の所に淳也が訪ねてきた。




「何の用だ?」



ぶっきらぼうに狐月が尋ねる。



「お願いだ!口裂け女について調べたいと思ってるんだ、同行してくれ!頼むこのとおり!!」



淳也が笑顔でそう言った。




口裂け女……もっとも有名な都市伝説の1つ……



容姿は一般の成人女性で、特徴的な口元を完全に隠すほどのマスクをしており



遭遇した人に「私、綺麗?」と聞いてくる…



「きれい」と答えると、「これでも……?」と言いながらマスクを外し……マスクに隠れた口を表す……



その口元は耳まで大きく裂けた非常に醜いもので……



手に持っていた手鎌で襲いかかるという……




「なんでまた口裂け女について調べようとしているんだ?」



狐月は非難するような目で淳也を見ながらそう尋ねた。



「この辺で口裂け女の目撃情報があったんだよ!だから調べたいんだ。狐月に迷惑はかけない!約束するよ」




淳也は早口でそう言った。



既に迷惑をかけていることに気付いてないのか?



こいつは全然成長がない……



調べてそれと遭遇したらどうする気なのか?



口説くなら大したものだが……



恐らく惨たらしく殺されて終わりだろう……




深いため息を狐月が吐いた後




「わかった」




狐月はしぶしぶといった様子でそう答えた……




そして狐月達は調査に向かった。




目撃情報を聞いて回り、実際に口裂け女が目撃された場所ヘ向かった。



「特に怪しい所はないな」



辺りを見渡して狐月がそう呟いた。



「こうしていると昔を思い出すよな。僕達がオカルト同好会として活動していた頃の事を」




淳也が懐かしそうに呟いた。



「あまり思い出させるな・・・」



狐月が苦々しい表情でそう呟く。



「狐月が後悔してるのはわかるよ…確かに辛い過去かもしれない。でも楽しかった事まで全部否定する事ないじゃないか!」




淳也が悲しそうな表情でそう言った。




「この話は終わりだ。これ以上思い出させるな!」




狐月はそう怒鳴って話を一方的に終わらせた。




その後も調査は続いたが特に成果は得られなかった。





「そろそろ帰るよ」




淳也達は帰っていった……




そして狐月だけがその場に残された。


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