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たそがれ怪奇譚第2部 黄昏篇   作者: 狐鹿コーラ
たそがれ編 弐 崩壊都市
17/53

残された者達



幽幻ゆうげん さとり



彼女と会談するにあたって少しばかり調べていた。



彼女は不慮の事故で高校中退しており退院ご里親に預けられ独学で法律の知識を学習し………メディア関連のアルバイトをしていた。



彼女が一躍注目を集めた記事が……



『不正に推し進めている都市化計画』というものだ……



これは黄昏タワー崩壊後公開された記事……



これにより国民の意思を全く尊重せず強制的に計画を推し進めたことが明るみに出ることに……



結果的にこの計画に関与していた知事は逮捕、証拠隠蔽工作をしていたとして数名の議員および国交大臣が起訴された。



解任が決まった市長は現在も行方をくらまし捜索中……



やがて彼女は自ら出版社『SATORI』を創設……たまにたそがれで起こる怪事件の捜索にも協力



社長以外にも情報番組の仕事を掛け持ちその中でリアルタイムで行方不明になった人物を探す生放送特番で



なんと10年間行方不明だった女子高生を生存した状態で発見するなどの活躍を見せた……




そして今こうして会談しているわけだが




開始早々僕の正体を見破られ……



彼女は同時に自分の本名を僕に名乗った



里中さとなか こころ



ー旧都市の亡霊……と









「薄々感じていましたが、やはり怪異だとは……」



「君は数々の怪異体験をしているようだから私の正体が化け物って明かしても驚かないのも納得がいくよ♪」



随分口が軽い人だな……ニュースとか出ていた時はあれだけ真面目を絵に書いたような感じなのに



「昔からだよ~こういう口調なのはもしかして幻滅したかな?ま、寝ているだけの政治家よりは大分マシかとおもうけどね。」



「さっきもそうでしたが……僕の本名を言ってないにも関わらず即答したり、今思ったことをズバリ言い当てたりしましたが……あなたは『覚りの怪異』の類いですか?」




「うんそうだよー。まぁ厳密に言うとハーフかな人間と怪異の子供……別の地域では『半妖人種』とか言われているけど見た目も普通の人間とかわりないし」




「あの都市化計画が進むまでは本当にたそがれ町は怪異と人間が共存できる楽園のような場所だったよ。」




やがて彼女は1つの古い新聞を取り出した



その新聞の見出しにはデカデカと



『不正のスーパーマーケットたそがれ都市化計画の全貌』



と書かれていた。




「四谷 零二さん、今日あなたがわっちにわざわざ会いに来た目的はこのことでしょう?」



「はい、あなたが旧都市の元住民で都市化計画崩壊に一役買ったとのことで……今現在たそがれ町の旧都市で起きている人変怪異による事件の手がかりになればと。」



そう言うと彼女は何も言わずカーテンを閉め、出入り口のドアに鍵をかけた



「この部屋は完全防音が施されていますので外部に漏れることはない………AV展開は期待しないでくださいよ?」



「してません。僕には心に決めた大切な人がいますから。」




彼女の冗談をスルーし本題へ入った




「まず、零二さん……都市化計画時代の市長についてどのくらい知ってますか?」



「老若男女だれでも平等に住み良い町作りをスローガンに掲げ市長選に圧勝……そのまま市長の椅子に座り……大型ショッピングモールの建設や様々な企業が立ち並ぶ企業城下町としてつくり変えたことですかね。」



「だが、それらは全て裏組織の協力のもと進めていたことで黄昏タワーの設計ミスによる崩壊後夜逃げしたとか。」



「なるほど……良くここまで調べたと言っても過言ではありませんが。これはあくまでも50%………残りの50%はわっちから話しましょ。」



彼女が語る市長の裏の顔は突拍子なものだったと言っても良い。



なぜならこの事実はとても世間に出して良いものとは言い難いものであったから




「彼はある計画の為に黄昏タワーを建てる必要がありました。都市化計画そのものは建前で真の目的はたそがれ町の中心に電波塔を作ることにあったのです。」



「何故そんなものの為に大規模な計画を…………」



「たそがれ町は古くから怪異が多く住み着くホットスポットなのは知っているな?………彼はその特殊な地形に目をつけ………彼が市長に登りつめた瞬間から全て始まっていたのです。」




「………まさか………いや……そうとしか考えられない……」



僕の推測だが……



今の話から市長は以前から怪異が異様に集まるたそがれ町に目を着け



それを見越した上で市長にまで成り上がりとある計画を始動……



そのために必要不可欠だったのが



『黄昏タワー』



タワー建設の為にカモフラージュとして『たそがれ都市化計画』を掲げたそがれ町の都市化を図った……



だが……塔の崩落によって市長の目的は潰えてしまった………全ては『たそがれ都市化計画』ではなくその中心にあった『黄昏タワー』が大元であったと考えられる



あのたそがれ町を象徴するぐらいの塔が……



僕がその市長であれば………やることは1つ………




「市長は怪異をコントロールしようとしていたのか?」



「そんな生ぬるいものではなかったよ……彼は怪異を支配し『怪異の世界』という日本に残る古の終末を実現することなんだよ。」



『怪異の世界』……たしか百鬼夜行の文献よりもっとも古い書物に書かれていたものだ………



それは神埼一族に古くから保管された最重要な物で興味本意で見たことがあるが………







=うわさはいずれ現実となる



=人の想念が実体化する事で怪異が生まれる



=それの行き着く果てが“怪異の世界”



=ありとあらゆるうわさや伝説が現実となり人々に襲いかかる



=怪異による人類の終末である




「でも計画は失敗に終わった………その様子だと単なる建築ミスじゃないと思うが。」



「実際には黄昏タワーは完成していた………後はタワーに整備されていた特殊な装置を起動するだけだった………その寸前に1人の男が彼の計画を止め塔を破壊した………」



「その男はなんて言うんだ?今何処に………」



「残念だけど、わっちが知っているのはここまで……でもわっちが保存している崩壊前の黄昏タワーに関する資料が………………」



その時彼女の様子がどことなく強ばりやがて声をあげた



「狐影くんそこから離れて!!」


「!?」



おもむろに後ろを向くと最初からあったと思えない黒い箱が置いてあり




そして………




ドォオオオン!!!!!!




突然の出来事に回避のしようがなく………ただ爆発に飲まれ目の前が真っ暗になった。

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