「読者のご想像にお任せします」は小説家になろうというコンテンツにおいては悪手だと思う。
駄文ですが良ければどうぞ
どうも。時の権能者です。
毎度毎度、ただの読み専の分際で偉そうに創作論を語るんじゃねぇ!と自分自身でも思うのですが、「読者にはこう考えている人もいるんだなぁ」という理解でお読みいただけるとありがたいです。
今回話題にしたいのは、「読者のご想像にお任せします」というスタイルは許されるのか?というものです。
少し前からエッセイランキングを徘徊するようになり、ほぼ同じタイトルのエッセイを発見して、「なるほど!」と思いつつ私にも考えられることがあったので、ちょっと書いてみました。
ただし、今回話題にするのはあくまで「小説家になろうにおいて」の話です。その他コンテンツや紙媒体のものについては考えておりません。
予めご了承ください。
では、…と、その前に。書き手は好きなものを好きなように書いていいんだ、という前提のもとにお読みください。
それでは改めまして。
まず私の結論を言います。
タイトルでも書いてある通り、悪手です。
これにはいくつかの理由があるのですが、まず一つ目。
なろうの読者は小説に対し、面白さは当然ですが、「爽快感」「分かりやすさ」「単純さ」を求めています。これはもうずっと言われていることなのでまあ多少の違いはあれど凡そ正しいはずです。
それに対して、「ご想像にお任せ」は判り易くはないですよね。上記のような作品を求める読者にとってはモヤモヤが残るだけの展開になります。たぶん。
次に、なろうの読者は「想像」できません。(誇張表現です)
というよりも、「想像」できるなら書いてます。「想像」できずに書けないから、書ける人達に望みを託して出来上がった作品を享受するのが読者です。
なので、「ご想像にお任せします!」とされてしまうと、「想像できねぇ!わかんねぇ!」ってなる人が結構いると思います。多分。
そして、前提としてですが、なろうは素人でも投稿できるサイトです。何が言いたいかと言いますと、作者様方に「お前がいうな」「うるせえボケ!」と言われるのを承知で言いますが、作者の皆さん。
あなたたちは素人です。上手くありません。
なので、読者の目にはこう映ります。
「あ〜…描写がめんどくさくなってサボったな」と。
実際はそうじゃない場合も多いと思います。一生懸命考えて、ここはぼかして書こう!と決めた場合だって沢山あるでしょう。
でも、残念ながら、技術がないためにそれは伝わりません。
折角考えたのにそう思われるのは本意じゃないでしょう。だから読者視点では「ご想像にお任せ」はお勧め出来ません。
あしたのジョーの最後で彼が死んだか死んでないかわからないのが味を深める、というのはあのタイミング、あの作品だから、高森朝雄先生の技術があるからそうなるんです。(小説でなく漫画ですが…)
残念ながら、なろうで「ご想像にお任せ」を見かけるのは「そこじゃない!そこをぼかされたら困る!」というようにボカす場所の選択が読者側から見ればズレているような場合が多いです。
なので、私の結論としては「読者のご想像にお任せします」は、小説家になろうに限って言えば、悪手です。少なくとも読む側からすれば確実に。
でも、だからといってそうなっている作品は面白くない!なんて思いもしませんし、それに挑戦された方を貶したり馬鹿にしたりもしません。
(そういう感想を書く方はこれを機にやめましょう)
これから読者のご想像にお任せしようかな、と思っている方は少しばかり参考にしていただけたら、と思います。
ところで、ジョーは死んだんでしょうか。私は死んでないと思っています。でもどうやら、法医学的にあのシーンを見た場合彼は生きているんだ、と聞いたことがあります。
最後までお付き合いいただきありがとうございました。